街を歩く

四国ローカル線

時々無性に辺境の(笑)鉄道に乗りたくなる。たとえば、北海道石勝線を特急ではなく普通列車で乗るとか、中国地方の日本海側から瀬戸内側繋ぐ山間路線であるとか。青春18きっぷの時期は、そんな超ローカル路線にジジババの乗り鉄が殺到している。
しかし、オフ期であれば高齢者乗り鉄も少ない……………と思っていたのだが、なんとジジババ団体と遭遇してしまった。ローカル線なのに車内はものすごい騒音だった。ガハハとキャハハが交錯する、酒を飲んでいないはずの乗客が狂乱状態になっている。
一二位に数本しか運行していない愛媛県宇和島から高知県窪川まで走る予土線の車内の出来事だ。どうやら愛媛県県境付近にある温泉施設までに日帰り旅行を企てた集団らしい。コロナの時期には家に逼塞していた高齢者が、今では「やかまし集団」として活躍中なのだ。静かに慎ましやかな乗り鉄旅を楽しんでいる我が身としては、なんとも言い難い世の中の「世知辛さ」だ。小学生の社会見学でもあるまいし、周りの迷惑を考えろと言いたいが、そんなことに気がつく賢者は加齢と共に消滅するらしい。
それでも顕在化を過ぎると、狂乱のジジババ集団が下車したこともあり静けさを取り戻した。車内には乗り鉄と思しき人が三組。たまに席から立ち上がり車窓から写真を撮る程度、静かなものだ。

高知県に入り四万十川沿いを走る路線だから、時々清流が目に入る。よく見ると川底が見えるほどの透明度で、確かに日本に残された最後の清流という形容詞は当たっている。
終点近くになり、なぜか手前の駅で長めの待機時間があった。車内にトイレがついていないので、トイレタイムということみたいだが。

いろいろとローカル線に乗ってみたが、二時間を超える長距離路線でトイレなしの列車を運用しているのは、このJR四国予土線以外に出会ったことがない。乗客不足で経営難に直面しているJR四国の窮状は度々ニュースなどでも目にするが、鉄道離れの原因は、「トイレなし」の列車運行を強行する営業体制にもあると思う。運輸サービス業の根本的な欠陥、問題ではないかと思うのだが。所要時間を考えると、トイレのない飛行機に乗って東京から沖縄まで飛ぶようなものなのだが、JR四国の経営陣はそれを想像することができないらしい。

ちなみに福島県会津若松から新潟県小出に通じる只見線は、予土線によく似た山間ローカル線だがトイレはついている。(はずだ)
JRが分割されてサービス向上がなされたのは間違いないが、サービス低下のまま放置されている路線もあることはあまり知られていないかも。次は北の果て、三陸鉄道の旅をしてみよう。きっとトイレはついているはずだ。

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