街を歩く

高知の聖地で起きている戦争

高知市最大の観光名所とはどこか。これには異論が色糸とありそうだ。龍馬ラブな高知県人であれば太平洋を望む龍馬像がある桂浜を推すだろう。歴史好きであれば現存天守閣のある高知城がイチオシに違いない。しかし、大多数の高知市民が、「あーあ」とか「うーん、そうやね」と渋々いうのがひろめ市場だろうと思う。
テレビの観光番組でよく取り上げられる、昼から飲んでる高知市民の姿はあまりに有名だ。ただ、高知市民のために弁明しておくと、昼から飲んでいる客のほとんどは観光客で、最近はその観光客の大半が外国人だ。
まあ、だから昼飲みをしようと出掛けて行っても、席が空いていることはほとんどない。マスメディアがやらせをしているとまでは言わないが、高知市民が昼のみをしようとしても、かなり難しい状況だとは思う。

そのひろめ市場の入り口がなかなかビールメーカで賑やかだ。「股間とうまい辛口」とはドライビールの本家が言っているが、その隣では「赤星」とクラシックビールを推しているライバルがいる。個人的には赤星が好みだ。

「たっすいがはいかん」と言っているのは本にもなった高知県の新興勢力メーカーだ。ちなみにたっすいがはいかんとは、中途半端にしてはいけないとかしっかりやり切らないといけないみたいな意味らしい。このニュアンスは生粋の高知人でしかわからないものらしいので、正確な意味はお近くの高知出身者にお尋ねを。
そしてプレミアムビールで一世を風靡したメーカーは、まさかのハイボール押しだった。確かにこの女優さんで四国のハイボールを一大勢力に立ち上げたのは間違いないが、一人だけビールから逃げ出した感はある。

ビールメーカの宣伝戦略はそれなりに金もかけた大作戦なので、この辺りの対比は面白いのだな。

まあ、どんな酒を飲んでも酔っぱらってしまえばみな同じという感じもするし、お開けにこの時期は招き猫がワインの新酒推しをしていた。

高知県民の酒に対する鷹揚さ、懐の広さと思っておこう。しかし、市場内のどこでヌーヴォーが売っているのだろうか。まさか、市場内にある酒屋で瓶ごと買う? いや、ありそうだな、高知だし。

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