
福岡で一番の繁華街、天神に行くといつでも目を引く大行列がある。Mのマークのハンバーガー店だが、この店は大阪駅近くにある店舗と並び日本の最大売り上げを競う超繁盛店だ(今でもそのはずだ)
その行列に並んでハンバーガーを買う気にはならないが、ふと店舗入り口の看板?をみて、あれあれと思った。「M」の字しかない。マク◯ナルドと買いてもいない。英語のブランド名もない。黄色いM、一文字だけとは恐れ入る。
このハンバーガー店を知らない人間は、もはや日本には存在しないということか。黄色のMは、ほとんど国旗のような「ブランド」を表すものになっているのだなと、改めて感心した。

そのハンバーガー店の裏手に、鶏唐揚げの店がある。看板を見ればこれもたったアルファベット三文字しか買いていない。白ひげ爺さんのブランドマークもあるが、今ではそれもおまけ程度らしい。
どちらのブランドもすでに日本国民にとっては説明する必要もない「あって当然」の代物になったのだと、改めて唸ってしまった。
お江戸でM、一文字の看板を見た記憶がない。やはり、福岡は文化度というか情報感度の高い町なのだなと思った次第。全国に人口200万人ほどの巨大政令都市はいくつかあるが、その中でも福岡はずば抜けて感性の高い年ではないかと思う。古代日本から続く海外交流の入り口というのが都市の性格をつくりあげたのだろう。個人的には、北の雄「札幌」、関東の一番都市「横浜」、中京の親分「名古屋」のどれも凌ぐと思っている。
できればこの街で何年か住んでみたいなという気もするくらいだ。