
最近、何かと話題を振り撒いているセブンイレブンだが、また新しいことを始めるらしい。正確に言えばリベンジだ。セブンがカウンターで一杯売りのコーヒーを大ブレイクさせた後、コーヒーと一緒に売れる商品はなんだということで、工場で揚げたドーナツをカウンターで並べて販売し始めた。最初はミスドの定番商品をほぼほぼ並べていた。選ぶ楽しさがあったが、いつの間にか一つ消え二つ消え、カウンターからドーナツの姿が消えた。その残党がパンの棚でひっそりと2-3種売られるだけになった。それがドーナツの撤退宣言だと思う。ところが、なんとまたドーナツに挑戦するつもりらしい。おまけに店内調理だと?ビっくりした。

ドーナツはフライドチキンと同じで、液油ではなくショートニング(固形油)で揚げる。液油を使うと油の融点が低いので、揚げた後のドーナツは室温程度であれば生地が油でべたっとしている。ショートニングを使うと、固形油の融点はかなり高いため室温では脂が固まる。だから、ドーナツの中で油が生地とまとまっている。要するに油が商品からは感じられない。
セブンのドーナツを実食してみたが、油でギットリとしたものだ。要するに家庭で作るドーナツ的なものだった。砂糖をかけるともっとうまくなると言われて、コーヒーに入れるような小袋をもらった。セルフで砂糖かけて食べろということらしい。このドーナツ再進行計画がうまくいくのかどうか、一年も経てば答えは出そうだが、一番最初にドーナツ専用フライヤーを入れられるところまで市場が膨らむかだろう。コロッケやフライドチキンをあげるものと同じフライヤーを使っているのであれば、油の劣化は激しいしドーナツに臭い移りもしそうだ。
おそらく全国展開する前にテスト販売で終わってしまいそうな気がする。スムージーの導入といい、ドーナツの再投入といい、あれこれ挑戦を始めているようだが、何か社内に大きな変化が起きている……………そんな感じがするなあ。池袋西武百貨店の売却問題でも随分叩かれたし、最近のIYグループは、地殻変動でも起きているのだろうか。

セブンのドーナツ再挑戦に思いを馳せながら、そのドーナツは食べずに喫茶店でカイザーサンドのモーニングを食べていた。都会的な朝だなあ。