
たまに肉を食べたくなるとサイゼリヤに行く。コスパが良いということもあるが、単純にサイゼリヤのハンバーグがうまいと思うからだ。肉肉しいという感じがする牛肉ハンバーグが好みだが、ランチセットに出てくる合挽肉のハンバーグも捨てがたい。ただ、合挽肉ハンバーグを食べたければ、びっくりドンキーの定番なので、そちらに行くのも良いのだ。牛肉ハンバーグであればサイゼリヤ一択になる。他のファミレスや肉食堂のハンバーグを鎧袖一触する優れものだ。
豚肉生姜焼きという庶民的な肉料理も飯にはよく合うが、肉だけ食いたい気分の時はハンバーグがよろしい。そんな「肉食べたい欲求」に追い込まれて店内に入ると、メニューを見てちょっとだけ気分が変わる。急にエビが食べたくなったのだ。
昔はサラダのトッピングに使われていた小エビが、最近は単品で食べられるようになった。甘めのドレッシングがうまい。イタリアンなのにワカメが使われているのがちょっとおかしみがある。前菜というより副菜という感じの量だ。

えびのついでに冷たいチキンを頼んでみた。ただ、これは完成度がエビに負けるなあ。普通に美味しいチキンだが、ドレッシングをもう少し強めないと自分には薄味すぎる。この辺り、どういう仕立てにしたいのかもよく見えてこないので、あまりに普通な感じがする。自分のうちで食べられそうな存在感しかない。
そこで、サイゼリヤ特製の赤くて辛いソースをかけて食べてみた。正解だった。辛いチキンは美味い。最近のサイゼリヤは「セルフ混ぜ・味変」推しだから、こういう商品を登場させたのかもしれニア。

ハンバーグには目玉焼きがのっている。いかにもサービスですという感じが素敵だ。半熟の黄身を肉と合わせるとこれまた美味い。ポテトとコーンの付け合わせはハンバーグの定番みたいなものだが、この量もよく計算されていると思う。400円で与える満足感としては、日本の有数外食チェーンの中でダントツ、群を抜いたトップだ。某ハンバーガーM社も普及品ハンバーガーではこのレベルに遠く及ばない。ブランド代表商品のBigMですら、このワンプレートハンバーグには負ける。ましてやフライドチキンや牛丼では敵うはずもない。
ただ、この手のコスパの良い店は絶対的な客数が必要なので、地方都市ではなかなか展開しずらい。首都圏や関西圏では各駅停車に近い密度で店舗が配置されているが、地方都市になると大きなショッピングモール、あるいはせいぜい駅ビルにしか出店していない。言ってみれば地方格差のある都会型ブランドなのだ。だから、地方都市での密度を上げるより国外での展開を選んだグローバル企業でもある。
ファストカジュアルの本場、アメリカ西海岸あたりで展開すれば、抜群の戦闘力を誇りそうだがなあ。なぜか、ユーラシア東岸が主力の展開地だ。
この三皿注文してほぼ千円、休日のランチとしてはあまりにゴージャスだった。