
館山駅に着いた時はそれなりに疲れていた。首都圏でも西の果てに近い場所にある自宅から、南の果てである千葉県房総半島の先端付近まで列車の旅をしてきた。時間だけ考えると、新幹線であれば広島くらいまで行ける。東北新幹線であれば函館まで行ける。飛行機であれば沖縄の離島に行ける。そんな長距離移動をTシャツ・短パン・サンダルでこなしてきた。日帰り旅行というにはちょっとハードルが高い。
駅にいた子供連れのファミリー旅行者は、海外旅行にいくのかと言いなくなるほどの大きなスーツケースを持っていた。やはりリゾート地なのだ。駅を降りたら楽器を抱えた大学生の集団がいて、どうやらクラシック演奏をする学生の合宿らしい。
聞き慣れない外国語を話す若者も混じっていたから国際交流絡みの合宿のようだ。この暑い夏の日本に外国からわざわざやってくるとは、音楽やるのも大変だなあと妙なことに感心した。

駅の隣にあるバスの待合所で、これまたお約束のご当地キャラに出会った。と思ったら、家に戻って調べるとアニメキャラで、地球外からの侵略者と第二次世界大戦当時の航空機(のようなもの)で戦う乙女の話だった。
なんだか、大洗を舞台にした学園戦車戦ものを思い出す。館山には自衛隊のレーダー基地があるし、対戦前は航空基地があったはずだから、「航空軍都」と言っても良いのかもしれないが、キャラが乙女だからなあ。
原作者というか設定者の趣味が(軍オタ的)爆発したストーリーみたいだし。当時は関連グッズも発売されたのだろう。ただ、今ではすっかり館山駅は静かなものだった。

その戦乙女キャラにお出迎えされたバス待合所から歩いてすぐのところに、これまたシックなパン屋がある。本郷中村屋(その後、移転して新宿中村屋になる)で修行した方が、当時の避暑地館山に出した店とのこと。昔ながらのパン作りをしているらしいときいて、館山に行ったらぜひ訪れてみたいと思っていた。しかし、今の気温を考えると海沿いとはいえ、ここが避暑地になるのだろうか。勝浦は海流の影響で30度を超えることはないと聞いたが。
その念願の中村屋で、これまた念願だったあんぱんを手に入れた。クリームパンがおすすめらしいのだが、手に取ったらずっしりと重い特選あんぱんにしてしまった。
ちくわドッグやイカ天ドッグなどみたこともない調理パンがあり、このパン屋は何度かたずねてみたいなと思ったのだが、再訪するのに館山は遠すぎる。またいく機会は、あるかなあ。