
〇〇市の市役所は一階ロビーに喫茶店があった。しばらくお休みしていたいが、最近復活した。以前は、市内に展開する喫茶店チェーンが運営していたのだが、現在は障害のある人たちの支援組織による運営に変わったらしい。シティーホールのロビーだから、普通の喫茶店という風情はない。いや全然、ない。おまけにかなりうるさい。
それでもこの場所が気に入っているのは、ともかく明るいからだ。天井が高い一階の全面が窓なのだから日中は実に明るい。本を読んだり、パソコンをいじったりするのには都合が良い。街中にはすっかり喫茶店が減ってしまい寂しい限りだが、この店があれば大丈夫だ。

店構えが簡素な分だけ、コーヒーのお値段はお手軽になっているので、シアトル系コーヒーチェーンや、セルフサービス系珈琲店より使い勝手は良い。今度はお店が長持ちしてくれれば良いのだがなあと祈っております。

その明るい一階の地下に、これまた明るい地下食堂がある。地下で明るいとはなんだと思うかもしれないが、ここの地下も前面の壁面が大きな窓で、その先には庭園がある。見晴らしの良い地下という不思議な立地なのだ。当然ながら、窓際の席は人気がある。今回は昼飯にはまだ早い時間に行って、良い席を確保した。

この日の狙いはカツカレーだった。最近、妙にカレーが気になっていて、あちこちでカレーを注文するのだが、ついついカツをトッピングにしてしまう。個人的にはハンバーグカレーはカレー道からして邪道ではないかと思うのだが、ギリギリのレベルでメンチカレーは許せる。エビフライカレーは、なんだかエビフライに申し訳ないので頼まない。
カツカレーという名のペラペラな「紙カツ」が乗っているのが好みだ。が、市役所地下食堂のカレーは、紙カツというほど薄くはなかった。カツ丼でも大丈夫なほどで、やや重量級な感がある。おまけに、カレールーがお芋ゴロゴロ本格派の家庭カレーだった。辛さは……………あまりない。甘めの味付けというより、辛さ控えめという感じだ。そして、ご飯が大盛りでたっぷりで、一皿がとても重い。

その上、味噌汁サービスですと、問答無用で味噌スープ付きのカツカレー定食だった。結局、完食一歩手前でギブアップした。まずいからではなく、量の多さに負けた。カレーの味は、普通に美味い。こういうカフェテリア方式のカレーはだいたいまずいものだが、ここは再訪したくなるレベルだ。ただし、次は完食できるようカレー単品にしよう。カツは抜きだ。

お江戸では冷やし中華と呼ばれる冷たいラーメンも、こちらでは「冷やしラーメン」と呼ぶ。ただ、味付けは似たようなものだ。最近の流行りに合わせたゴマだれなどは使わないのが嬉しい。酢がキツイ醤油だれが望ましい。
冷やし中華発祥の店と言われる仙台の中華料理屋で食べた冷やし中華は、トッピング別盛りの豪勢なものだったが、個人的にはその高級料理風な冷やし中華より、具材をバラバラと麺の上に乗せた乱暴な平民スタイルが良いなあと思う。安いハムの代わりにチャーシュー細切りが乗っていると、だいぶ高級感が増してくる。個人的にはチャーシュー乗せ冷やし中華が好みなのだが、流石に市役所食堂ではそこまでは望めない。
次回は、冷やしラーメンで決まりだなあ。市役所は展望台もあるし、なかなか遊び勝手が良いところなのだよね。
