街を歩く

地下食堂を発見した

JR札幌駅が改修されJRタワーができるまで、札幌市ではトップクラスの高い建物だった札幌市役所だが、その入り口、メインロビーの下は庭園になっている。たまたま市役所に用事があって訪れたのだが、何とこの庭園の存在に気がついたのはこれが初めてだった。雪解け直後の春先なので何だか見栄えが悪いが、もう少しすれば緑あふれる美しい造形になるだろう。
そこでふと気がついた。地下からこの庭を見ることができるのではないだろうか。結局、市庁舎に戻り地下に降りてみた。何と地下は売店(コンビニ風)と食堂だった。これも初めて知った。

おまけに地下食堂は「市食堂」というブランド店だった(笑)すごいな。札幌市役所はそろそろ築50年を超えると思うが、その間ずうっとこの食堂は営業していたはずで、それを今更ながら初めて知るというのは何とも間抜けな話だ。

営業時間もそれなりに長い。午前中10時から開店とは、これまたすごい。昼飯は大体が11時から営業開始の店が多い。おまけに、市内中心部で喫茶店がほぼ壊滅していることもあり、喫茶店のモーニングなどほぼ期待できない。朝飯を食べるところはファストフードくらいしかない。


これは、ひょっとしてすごい穴場なのではないかと気がついた。ショーケースに並んでいるメニューを見ると、お値段は市価の3割安程度、サンプルの見た目で言えばボリュームも十分にある。メニューバリエーションもなかなかのものでファミリーレストランよりよほど美味そうだ。
これは一度、いや二度三度と試しにきてみなければと思った次第。おそらく12時前後は大変混雑するから10時台の早飯とか2時過ぎの遅い昼飯が良さそうだ。

食堂の入り口に貼ってある札幌市の特産玉ねぎ「札幌黄」の限定販売ポスターが、ちょっと泣けてくる。札幌黄は札幌市の農地が住宅に置き換わっていく過程で一度消滅した玉ねぎの品種だったはずだ。
それを復活させるプロジェクトは10年近く立ったはずだが、ようやく量産体制になったということだろう。この玉ねぎ、札幌黄は甘みが強く、カレーや肉じゃがに向いていると記憶しているが、今年はこのオーナー制度に応募してみようか。北海道の伝統野菜と言われるとちょっと違和感があるが、ちょっと前に開基150年を超えたのだから、そろそろ北海道でも「伝承の品」と言う言葉を使っても問題ない程度には歴史が出来上がったのだな。
オリンピック騒ぎですっかり嫌気がさしていた札幌市役所だが、良いこともやっているのだな。ちょっと見直しました。

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