
まだスノーブランドが毀損されず、世の中の憧れだった頃、一度だけ女性とこのパーラーに行ったことがある。まだ先代の店が駅前通りにあった頃だ。その女性の高校入学のお祝いに食事を誘ったら、パーラーを指定された。彼女曰く、一度で良いから大きなパフェを食べてみたかったのだという。
何となく敬遠していた洋風甘味処であるが、やはり予想通りというか、客のほぼ90%(多分、もっと高いかも)が女性だったので気後れしたのを覚えている。そのときは、確か普通サイズのパフェを頼んだような気もするが。
その店が現在地に移動した。コロナになる直前に一度、勇を鼓して一人で入ったことがある。時間は午後4時、一番客が少ない時を見計らってだ。チョコパフェの研究をしていた時期で、やはりアイスっクリームの本場で、本物のアイスクリーム屋を試すべきだろうという思い込みだった。ありがたいことに女性客はゼロ、なぜか中年男性客が二人という記憶がある。甘い物好きに性差はないのだなと、妙なことを思った。

かの女性が注文していたのは、これより二回りほど小さいものだった。それでも、このサイズのものが全部腹の中に収まるのだろうかと、思わず疑ってしまう大きさではあった。サンプルケースに入っているこの巨大パフェは、どう考えても一人で食べるものではないだろうと思う。

ちなみにショーケース上段にあるのが普通サイズだ。下にある巨大製造物は一体何人で食べるものなのか見当もつかないが、とりあえず値段はついているので頼む人(グループ)はいるのだろう。事前予約が必要とも書いていないので、ふらりと来てこの巨大なケーキの様な物体を制覇する者もいるのだろか。
次に来たときは、せめて上段にある一つくらいは注文しようと思うのだが、流石に専門店だけあって、パフェのお値段はファミリーレストランのステーキよりお高い。ちょっと気合を入れないといけない値段だが、せめてフルーツパフェは一度でいいから食べておきたい………