街を歩く

銀座の立ち食いそばで大発見?

東銀座から有楽町にまで所用があり、ちょっと距離はあるが歩いて移動した。銀座周辺は地下鉄が多数路線張り巡らされているので、かなり広い範囲が銀座ということになっている。その銀座の端から端まで歩いた格好だ。銀座内の移動で地下鉄を一駅乗るという発想は首都圏住人にはない。ただ、この距離であれば、札幌の住人は間違いなくタクシーに乗るだろう。地域によって移動手段、あるいは移動手段に対する考えは明らかに異なる。
そんな銀座のメインストリート、賑やかな場所から一本下がったあたりに蕎麦屋があった。信号待ちでぼうっと眺めていたら面白い物に気がついた。

英語で書かれたメニューだ。ミニエビ天丼セットとアルファベットで書いてある。これはまだ良い。その隣はミニかき揚げ丼セットだ。ちょっと待てと言いたくなる。海老天はすでに英語でも理解される単語になっている可能性がある。空前の寿司ブームだからエビをシュリンプと理解する外国人はいそうだ。
しかし、かき揚げは理解できるのか?だいたい蕎麦屋のくせに(と言いたくなるのだが)なぜ丼ばかり推している?ここで推すべきは蕎麦屋の本命商品である、ざるそば・もりそば系、そして種物で天ぷら蕎麦だろう。なぜ飯付きセットばかり推しまくっている。少なくとも賭け蕎麦はイチオシにしてもらいたい。
しかし、まあ良いかと考え直した。いくら日本のサブカル大好き外国人が増えたと言っても、立ち食いそばの「通」がいるとも思えない。おまけに大多数の外国人は身についた食事マナーのせいで、蕎麦を啜れないのだ。飯・丼推しはそこまで考慮した店主の優しさかもしれない。
メニューには全て番号が振られている。注文するときには番号でお願いねということだろう。それに、中身の説明をしなければいけないというほど、立ち食いそばの従業員は暇ではないはずだ。客・従業員双方のためになっているとも考えられる。

ただ、その後気になって隣の日本語メニューを見てみたら、左側にあるメニューラインナップとは全く違って、いかにも日本そばの店のメニューが並んでいた。うーん、これは一種の国籍による客差別という感じもしてくる。が、英語表記は外国人専用メニューみたいな物なのかもしれない。
日本人に売るのであれば、真っ向素材勝負の「かけ」という潔さだしね。銀座の街も大変だ、ということだけは理解できました。

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