食べ物レポート

うどん屋で飲む

和歌山出身のお店らしい

昔の仕事仲間と久しぶりに恵比寿で会うことになった。地元民がよく知っている「たこ公園」の近くの店だという。勝手知ったる恵比寿なので、なにも考えずに出かけてみたが、予想外に店を見つけるのに手こずってしまった。ビルの入り口とGoogleマップの表示が違っていて、おまけにお店の入り口はビルの入り口と関係ない位置だった。
タコのオブジェがある公園のまわりを10分ほどうろうろしてしまった。ようやく辿り着くと、店内は若い方達でいっぱいだった。夜にうどんを食べにくるのがこんなに流行っているのかと感心してしまったほどだ。
自分の中には、うどんとそばの店はなかなか夜の商売が厳しいというイメージがある。だから大体の蕎麦屋は夜になると居酒屋化する。うどん屋は居酒屋んいはなりにくいのか、うどんすきのような「贅沢ごはん」に変身するという思い込みがあったのだが。
どうやら今では、軽く一杯飲んで「現代風トッピングうどん」を食べるというのが定番らしい。うどん屋が居酒屋化したというより、ビストロ化したという感じだろうか。

次は昼に行って素うどんを食べてみたいなあと思わせる一品だった

締めのうどんはすだちうどん、冷たいやつだった。ビジュアルも良いがサッパリ系の柑橘味で青ネギたっぷりなのが、関東圏ではみられない「違ううどん文化」だとわかる。ツルツルいける細麺がお腹に優しい。
太麺も選べるのだが、そちらにすると武蔵野うどんっぽくなるかもしれないので、あえて細麺にした。

料理の選択はお仲間に任せて、出されたものは美味しくいただくというお大尽な飲み方をした。最近は自分であれこれ料理を選ぶのは「一人飲み」の時にすれば良いと思っている。
年代の違う方たちとご一緒するときは、自分の好みではなく、彼らの好みを学ばせてもらうことにしている。そうでもしないと、注文するものは◯十年変わらないワンパターンになってしまう。人生、生きているうちはお勉強だ。

コースの注文だったので、実はうどんに辿り着くまで、あれこれと料理が出てくる。懐石っぽい料理の組み立てだった。なるほど、こうすれば「うどん屋」でも酒が楽しめるのか、と感心した。(今更だが)
恵比寿の街もゆっくりと変化しているのを実感したタコ公園の夜だった。

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