街を歩く

ぶらぶら歩きの発見 記録3

知人と最近のビジネスの話をした時に、繁盛店ほど人手不足に悩み営業時間を短縮していると言われた。そんなバカなと思って聞き流していたのだが、その実例を見つけてしまい、しみじみ考えさせられた。
確かに、繁盛店で長時間営業するのは経営効率が悪い。ピーク時の満席状態を全力で回して、その後はさっさと閉店する。それができないのは、繁盛度合いが足りないからで、暇な状態でもダラダラと入る客をかき集めるしか売り上げを増やす方法がないからだ。ダラダラ営業というのは人員効率が悪い。
そもそも、改めて考えるほどのことでもなかった。効率の良い繁盛店とは、スープが売り切れ次第で閉店するラーメン屋みたいなものだ。ただ、自分の気に入っている繁盛店がそうなっていると、なんだかちょっと考えさせられる。
まあ、閉店間際の遅い時間に行かなければ良いだけのことだし。営業中のサービスが悪くなるわけでもない。相変わらず、気持ちの良い接客と高い品質の商品が出て来るのだから閉店時間が早くなろうが関係ない、といえば関係ない。
これも、人気店だけが生き残る厳しい時代の表れと考えるべきだろう。

なんと、狸小路が誕生150年らしい。コロナの前に、北海道開基150年とか言っていた記憶があるから、狸小路とは北海道開拓とほぼ同時期にできたということか。いや、びっくりした。凄いな。
狸小路には、今でいう性風俗店(女郎屋)やぼったくり系飲み屋がたくさんあって、まるで狸にばかされるような目に遭うということから狸小路と名付けられた………という話を、昔々、大先輩から聞いたことがある。
本当かどうかは怪しいが、狸小路のアーケードがなくなる西の端の方は、確かに昭和後期まで怪しい建物が残っていた。今では、古い店もすっかりなくなり全国ブランドのチェーン店も多いから「狸」にばかされそうな場所は無い。すっかりたぬきキャラがぽんぽこ踊る街だ。
ちなみに、コロナの間にインバウンド目当てのドラッグストアに代表される「集団買い出し」店舗はすっかりなくなった。日本人観光客目当ての「土産物店」も数を減らしたので、なんとなく改造途中の街という感じもする。

その改造途中を感じさせる新型高層ビルが7月中旬に開業するのだが、これは新しい札幌のランドマークになるだろう。すでにテナントとして入居する銀行の支店は開店していた。
ただし、銀行は2階にあるようで、路面の一等地は金融機関が占有するというまちづくりの常識はすでに過去のものらしい。しかし、開業迫る新商業ビルで、開業まで残すところ3週間というタイミングにも関わらず、テナント募集中というのもお江戸あたりではちょっと考えにくい。不思議な光景だ。
ちなみに、このビルの目玉は「水族館」で、ペンギンショーが見られるようだ。けっこう楽しみにしているのだが。個人的には、オオカミウオを是非とも展示してほしい。

すでに書いたことだが、狸小路からちょっと外れたところに、中古本のチェーン店がある。ビルの1階から4階までぶち抜きで使用しているので、相当な人気店だと思うが、その店でオリジナルキャラクターのポスターが貼ってあった。
そして、なぜかこのキャラは「たぬき」ではなく「きつね」なのだね。狸小路からの距離は実に微妙なもので、その距離感がキツネを選ばせたのか。たぬき小路に対抗心があるのか。改めて、気になってしまった。タヌキャラにも会いたい気がするが……

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