街を歩く

ハンバーガーを食べて考えた話

小腹が空いたら、〇〇食べようみたいなものは世の中に確かに存在する。関西系の粉物がその典型ではないかと思う。主食にはならないが副食よりも重いという存在だ。
日本のハンバーガーはまさしくそんな存在だと思う。アメリカでいわゆるローカルバーガーを食べるたびに、とてつもない膨満感に襲われていた。アメリカで食べるバーガーはカロリーで言えば1000K Cal超えだと思われる、ヘビーでビッグな代物だ。バーガーはまさしくアメリカ人の主食だと思うが、あれに匹敵する和食といえば「カツ丼大盛り」が思い浮かぶ。
だから、日本でバーガーを食べる時は、そのサイズ感の違いに戸惑うというか、これは飯ではなくおやつだなと思うようになってしまった。最大手の製品は「ビッグ」と言われてもアメリカサイズにはだいぶ距離がある。
日本発祥バーガーチェーンのバーガーはまさしく子供サイズだ。(照り焼き味は好物だけど、満腹感にはだいぶ遠い)
ということで、3時のおやつならぬ小腹が減った感覚で、某バーガーチェーンの店に入って、バーガーとドリンクを注文しようとしたら、なんと単品で買うよりセットの方がお得なので、久しぶりにセットをちゅうもんしてしまった。
結局、ポテトの分だけ量が多いというか、小腹対応ではなく満腹対応の量になってしまった。年甲斐もなく、欲に駆られては行けないと反省した。
色々と言われることの多いバーガーのセット販売だが、食べながら考えると、これはやはりヒト族の本能に忠実な食品のような気がする。飢餓の時代であれば、カロリー過多、糖分過多、脂分過多、たんぱく質の旨み過多など、文句を言うものはいないだろう。まさに食の福音だ。
雑食性になった猿族の子孫には、ご馳走感が山盛りになっている食べ物だ。おまけに、味覚が未成熟で体が生育途上の子供達にとっては無条件に好む味、求める味とも言える。バーガーに対する不平不満は、追い先短くなった不健康な高齢者のくりごとでしかない。俺が食べては行けないものを、他の奴らが食べるのは許せないという老身性嫉妬だと思う。(個人的見解です)
食べ過ぎればなんでも体には良くないが、このハイカロリーな簡便食は人類が発明した「飢餓には最適な食べ物」の一つではないだろうか。
あれこれファストフードを嫌う大人は多いが、3日も絶食させられた後にハンバーガーを与えられたら涙を流しながら食べると思う。食足りて礼節を知るどころか、食過剰なり暴言を吐く、ダメな大人が食育を語るとは………

この朝に読んだある食育関連の読み物に腹を立てていたので、余計にバーガーのうまさが身にしみた。バーガーとフライドポテトは世界を変えた食べ物だ、と思っているのですがねえ。それが嫌ならメザシと玄米でも食っていろと言いたい。

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