旅をする

おすすめの品はヘビー級だった

北海道中央部から100kmほど北に行ったところに全道有数の米どころがある。いわゆる目隠しの味覚テストでは、全国ブランドの米よりうまいという評価をとるほどの「名米」の産地だ。北海道の米はずっとまずいと言われていた。自分の食経験でも北海道米は明らかに1ー2段階レベルが低いと思っていた。それが品種改良や農法の改善によりみるみる食味が良くなり、最近では温暖化の影響もあるのか「とてもうまい米」になっている。全国各地にある銘柄米の北海道における先駆けが「きらら」だったと思うが、その後の後継種はどんどん食味が上がっている。個人的には北海道産ななつ星が一番気に入っている米だ。
その米どころに長い付き合いになる友人がいて、毎年コメを送ってくれる。ただ、ここ数年はパンデミックの影響で会う機会もなく、すっかりご無沙汰していた。ようやく都市在住者の来訪が解禁になったので、3年半ぶりに会いに行ってきた。
以前の仕事からお付き合いのある方が全国のあちこちにいるのだが、やはり田舎の町では都市在住者は厄災の塊のような認識があるようで(それは間違ってはいないのだが)、事態が落ち着いたら遊びに来てねとやんわり言われていた。ようやく普段の生活が戻ってきたということで、最近はボチボチ昔の友人たちに会いに行けるようになった。

おいしいザンギでした ただ、量は2個でよかったです……

この道の駅では、近くに飲食施設があまり存在しないこともあり、食堂がなかなかの盛況なのだが、3年ぶりに訪れてみるとメニューがだいぶ変わっていた。あとは面白いのが非接触型の注文になっていて、メニュー名とメニュー番号をメモ用紙に書いて渡す方式になっていた。だが、そのことを丁寧に説明してくれるので完全非接触対応とは言い難い。
ちょっと意地悪に考えれば、その説明をしている時間で注文は取れてしまうのではないか、などと内心ではクスッと笑ってしまった。おまけに、その説明を聞いたあと友人が「おすすめは何かな?」と尋ねたらしっかりと答えてくれた。うーん、これも変なコロナの落とし子なのだろう。
ちなみにおすすめは、自家製麺をしているので麺類だそうだ。定食系ではザンギ定食がよく出るということだったので、二人ともザンギ定食にした。しかし、それが間違いだった。
ザンギ(北海道式鳥唐揚げ)は2人前以上に見える大盛りで、どうやらこの盛りの良さが人気の原因らしい。あと20年若かったら間違いなく喜んで完食しただろうなとは思う。だが、次からは、ザンギ定食ひとつとライス(小)を追加して、二人でザンギをシェアするのが良いと思った。それくらいの学習能力は持ち合わせている(と思う)
何より、次回はイチオシ自家製麺のラーメンにしよう。それが賢者の選択というものだ。ちなみに、この道の駅で名物は「メロン」で、北海道内にある様々なメロン産地と比較しても、特に糖度の高いメロンを販売している。かの有名なメロン産地では一玉〇〇千円もする高級品が多いが、それに匹敵する美味しいメロンを、この場所ではリーズナブルに購入できる。
なぜか出来立ての魚練製品揚げ物も売っているが、これは留萌港が近いせいだろう。北海道でドライブ旅行をする時には立ち寄ると良いちょっとした穴場だ。胃袋に余裕のある方はザンギ定食を、夏場に旅をする方はメロンをお勧めしますよ。

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