食べ物レポート

高知と言ったらここでしょう

変わりない外見は安心のもとだ

3年ぶりに高知に行った。コロナの前は、年に2−3回通っていたこともある高知だから随分とご無沙汰していたことになる。あちこちで行きつけの居酒屋が閉店に追い込まれているご時世で、まさかこの店も・・・とドキドキしていたが、相変わらずの年季の入った店構えに安心した。

店頭のメニュー看板も、相変わらずの定番メニューが並んでいて、これもひとまず安心というところだ。値段はちょっと上がっているような気もするが、記憶モードなので確かではない。上がっていたとしても全く気にならない「お買い得価格」が並んでいる。
親どり足というのは、高松名物の骨付鳥のアレンジだ。流石に鰹のタタキが一番上にのせられているのは高知人のカツオ好きのためか、旅行者にも名高い「葉牡丹」の県外客向けアピールか。そちらにしても、カツオが別格メニューであることは確かだ。

店内に入るといつものおひとりさま向けカウンターに座りメニューを開いてみる。マイ定番がきちんと書かれていて、もう一安心した。表ではイチオシされているカツオはあえて頼まずに、「ウツボのたたき」をノータイムで注文した。酒よりも早い注文なので、中のおっちゃんも面食らっていたようだ。
ウツボのたたきは、自分の経験上では高知以外で食べたことがない。みたこともない。ウツボのすき焼きもうまいが、やはり叩きの方が数段上だと思っている。薬味はカツオのたたきと同じなので、肉の味の濃い鰹にするか、淡白なウツボにするかという違いはある。肉質に弾力のあるのがウツボだが、カツオとは旨味の質が違う。肉肉しいのがカツオで、ウツボは魚らしいとでもいうべきか。
一切れを噛み締め、口の中に溢れる肉汁(魚汁)を楽しみ、歯ごたえを楽しむ。プルプル感を楽しむ。ウツボだったら一人で一匹食べられそうな気がする。

酒は地酒の冷酒も置いているが、ここは素直に地元の燗酒を頼む。いつも思うことだが、高知の燗酒は超熱燗だ。店の流儀なのかと思ったが、居酒屋ではだいたい熱めの燗のようだ。高知の酒飲みの好みなのかもしれない。
面白いのが猪口にするかコップにするかと聞かれる。これも迷わずにコップにする。熱々の酒を、コップに半分くらい入れて冷ましながらグイっと飲む方が高知らしい気がする。
お銚子の首に札がついているが、ここには酒の名前が書いてある。おそらく御燗番をしている人が、注文の多さで酒の銘柄を間違わないように酒名札をつけているのだろう。気温が下がれば、熱燗の注文がどっと増えるから、それなりの対応が必要なのに違いない。同じ銚子に入った酒は見分ける方法もないだろうし。
銚子の形や色で区別するというやり方もありそうだが、多分そんなことでは対応しきれないくらい一度に10本20本と注文するのだろうな。
知り合いの高知人と飲んだ時の経験から言えば、銚子を1本ずつ頼むことはありそうもない。それは「高知の奇跡」というべき事態だ。
昔はおっちゃんで占拠されていたカウンターも、自分の隣で飲んでいるのはカップルばかり。客層が微妙に変わったかという気もするが、それでも高知人の飲み方は変わっていないようだ。どちらのカップルも男女差なく豪快に酒をおかわりしている。まさに高知の居酒屋に戻ってきた気がした。

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