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黒部ダム礼讃 その2

ダムカレーという楽しみ

黒部ダムレストハウス二階のレストランは、おしゃれ感が全くない。高速道路のSAにあるセルフサービスの飲食コーナーが一番似ている。自動販売機で食券を買い、並んで商品を受け取る。ただ、色々と珍しいメニューがあるので、それなりになかなか楽しい。

意味不明の唐揚げ ダム湖に島はないはずだが・・

最近ダムの周辺で提供され始めた「ダムカレー」。ライスを堤体(ダムの壁というか堤防というか本体)にみたてて、カレーはダム湖の水、そしてカレーの反対側に下流にある木などの自然物をトッピングとしてあしらうのがお約束。カレーは地元の食材を使ったりして特色を出すことが多い。そして、黒部ダムのダムカレーだが・・・・ちょっと雰囲気が違う。ダムカレーとして初見のグリーンカレーが「黒部ダムカレー」だった。黒部のダム湖の水は緑か?と突っ込みたくなるが、一大観光地の黒部ダムの意地というものか。ご飯の微妙な形のアーチは、黒部ダムの直線部とアーチ部の組み合わせを模しているようだ。

なぜここにというメニューも多い  ラーメンもあります

面白いのが、このグリーンカレーの黒部ダムカレーにナンがついたものがあり、ナン付きダムカレー(ライスなし=堤体なし)は、ビックリアイデアというか、これはもうダムカレーではないでしょうと言いたいくらいだ。思わず笑ったが、これはぜひレストランの料理長に再考を求めたいものだ。

トンネルは暗い、ただ暗い

レストハウス脇からバス乗り場に向けてのトンネルがある。暗くて、水が滴り落ちていて、そして寒い。トンネルを2−3分ほど歩くとバス乗り場というのだが。

くらい、寒い、水が・・・

階段を登ったところがバス乗り場で、一気に明るい、暖かい場所に戻る。ほっとする。バス乗り場の前には記念品、お土産売り場もあって、文明のもとに帰ってきた感がある。電波も通じるのでスマホも使える。やれやれ文明はありがたい。

それなりに段数はある、バスに乗るのもたいへん

バスは30分から1時間おきなのだが、この日は混雑していたこともあり臨時便が出た。来た道を折り返し扇沢まで戻ると、有料駐車場は満車になっていた。ざっと100台くらいが止まっている。その下に無料駐車場が50台くらいあったから、確かにダムの上は混雑していたのに納得する。臨時バスが出たはずだ。

バスを降りたところにある駅標

扇沢の駅?はバスの発着場としては随分立派で、これはこれで何というか黒部ダムらしいというか、こんな山の中にこれまた大きなものを建てたのだななどと感心しながら、都会に戻ることにした。大町駅までは専用バスがあるので、車がなくても黒部ダムに行くことはできる。紅葉の頃に行けば、また違う景色が見られるのだろう。

扇沢駅?

ダムを見に行くのも、それなりに大変なのだよね

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黒部ダム礼讃 その1

黒部ダムは、日本で一番有名なダムではないかと思う。そもそも一般人がダムの名前を覚えていることなど、滅多にないというものだ。
黒部ダムは長野県と富山県の県境にあるので、富山からダムまでのルートと、長野からのルートの二通りがある。ただ、車での移動はできないので、どちらから行くにしても交通機関への乗り換えが必要だ。

バスの到着駅?

長野県からのルートは大町市の扇沢から電気バスに乗り、長いトンネルを走る。ダム建設時に資材搬入に使われたトンネルで、関西電力専用。バスが電動と言うのは電気会社運営だから当然だろうが、以前は屋根にパンタグラフを乗せたトロリーバスだった。とりあえず一階の切符売り場でバスの切符を買い、二階からバス乗り場に向かうのだが、駅というよりバスターミナル。土産物や食堂がある。バスの乗客には、軽装の観光客もいれば重装備の山歩き風のグループもいる。おそらく、富山側にハイキングでおりていくのだろう。

記念撮影用のバスのヘッド部分

「黒部の太陽」は、今は亡き石原裕次郎主演の、ダム建設物語映画だが、これをリアルで見た人はほとんどいなくなってしまっただろう。だから、この言葉の意味や話をわかる人がどれくらいいるかだが(多分70代以上限定)、最近ではブラタモリで破砕帯の説明がされていたから、そちらの方が記憶にある人が多いような気がする。

この映画のことは誰も知らない?

長いトンネルを抜けて、そこから100段近い階段を上り切ると黒部ダムが見えてくる。ダムの天辺を端から端で歩くと5分以上かかる。そのダムの突き当たりが富山県側に行く交通機関の乗り場になる。つまり、長野から富山に行くには、必ずこのダムの上を歩くことになる。ダム湖を眺め、放水される滝のような水を見ると、実に巨大なものを人が作ったという感慨に浸ってしまう。昔の人が巨大なものには神様が宿ると信仰対象にしていたことに思いを寄せると、この黒部ダムにも神様がいておかしくないかと言う規模だ。「ダムの神様」、東宝怪獣映画に出てきそうだな。

放水中のダム

ムのてっぺんを天端(てんば)というそうだが、そこを富山県方向に歩き振り返ると、これまたすごい光景が見える。この山の下をトンネルが通っているが、山の中腹に見えるあたりにも構造物がある。当時は一体どれだけの工事をしていたのだろう。
山の下にある建物がレストハウス。お土産屋や軽食売店、レストランなどがある。レストランは二階にあるので、ダムを見ながらの食事が可能だ。

レストランは大混雑だった

天端から放水を見下ろすと、虹がかかっていた。そして、その遥か下に地面が見える。確かに、これが人間が作ったものなのは理解しているが、なんだか那智の滝を見たときのような厳かな気持ちになったのは、巨大さの持つ力というものだろう。

虹が見えた

〈続く〉