食べ物レポート

油そば その2

たまたま好みの油そばにぶち当たったもので、油そば巡りを始めることとした、その第二弾。ネットで調べてみると札幌には二大有名店があるようで、そのうちの一軒「らふや」。黄色に黒字の派手な看板は、正しくラーメン屋の華というものだ。札幌中心部の外れ、電車通沿いにあるが、ここはわざわざ来る立地になる距離感。ちょっと期待しても良いか。

ド派手な看板

券売機で注文を決めるのだが、やはり色々とアレンジ麺があるので、ちょっと迷う。昼には早い時間なので、行列はない。しばし検討することにしたが、やはりいつも通りプレーンでレギュラーな麺を選ぶことにした。(注文に迷っている訳ではなく、このレギュラー品を探すのに手間取ってしまうのだ)
中太平打ち麺でトッピングはサイコロ上に切ったメンマとごろごろチャーシューに海苔。真ん中に卵の黄身。これが標準スタイルなのかどうかはよくわからない。見た目は実に期待が持てる。うまそうだ。
そして麺とトッピングを底からすくって天地返しで30回。食べた。味がしない。二口目食べた。味がしない。麺を持ち上げ丼の底を見てみる。タレは全くない、つまり、全タレが絡み合い完了している。でも、味がしない。タレの量を間違ったのかと思う。半分くらい食べたところでギブアップ。これは、一食損をしたかなあという気分になった。後から来て、隣に座っていたオヤジが先に店を出て行った。隣の親父の丼の中には麺がほとんど残っている。やはり、作り間違ったのかと思った。

うまそうに見える

これを確かめるためにもう一度この店に行くか?と考えても見たが、やはり料理は一期一会。この店のことは諦めた方が良さそうだ。

油そばはテイクアウト向きか?

店を出てからテイクアウトの看板があるのに気がついた。これは値段を見てもレギュラー油そばの写真だろう。なんだか自分の注文したものとずいぶんルックスが違う。テイクアウト専用のメニューなのだろうか。また、この店を再訪する気が失せる。どうにも精神的ダメージが大きい。次回の油そばに挑戦して良いものだろうか。いや、ここは気を取り直して、札幌油そばの元祖の店に行くことにしよう。

次はきっと大丈夫だ。(・・・はずだ)

食べ物レポート

油そば 開眼した

人口200万人の大都市札幌の玄関口はJR札幌駅だが、南口方向にはオフィスビルが広がりそれなりの都市の光景が広がる。ところが北口から出ると、駅周辺にだけは高層ビルがあるが、200mも離れればいきなり昔懐かしい昭和の外観の店舗が点在する。札幌駅北口周辺は古い家や店舗が虫食い状に開発されている場所なので、ビルとビルの谷間に小さな店が残っていたりする。そんな町の一軒が居酒屋かんろで、ここの焼き鳥はうまいのだよねと思いつつ、その前を通り過ぎて、これまた古びた一軒家に突き当たる。

油そば たおかという暖簾がかかる。黄色のファサードはよく目立つ。油そばと言われてピンと来ない時期があったが、要は汁なしラーメンのことで、タレがかなり濃くて油たっぷりなのだ。汁なし坦々麺などは、その親戚というか、元祖というか。たおかは札幌市内で複数店を構える人気店のようだ。ネットニュースでこの店の評判を見かけて、なんとなく試してみようかという気になった。油そばは好みではなかったので、自分でも不思議な決断だったのだが。

まず、こうしたちょっと変わったものを食べるときはできるだけプレーンなものを注文する。トッピングがたくさん乗っていたり、ソースが変わっていたりする「変化系」が多いので、それは次回以降に慣れてきてからにするべきだ。(と思っている)
味噌ラーメンが売りの店に行って醤油ラーメンを頼んだり、ニラの辛子ニンニク和えをトッピングに頼んだりしてはいけない。せいぜい許せるのは煮卵くらいだろうか。ということで、ここでも一番基本のキを守り、普通盛りの油そばプレーンを注文。間違っても全部乗せや麺大盛りなど頼んではいけない。タレは麺の底に沈んでいるので、見た目は素の麺だけだが。

それをこれでもかというくらい上下にひっくり返し混ぜ続ける。5回程度ではタレと麺が馴染まないので、エイヤエイヤと30回ぐらい混ぜた姿がこれ。なんだか見た目はかなり悲しげになっている。カップ焼きそばも見た目はこんな感じだなあなどと思ってしまう。この辺りも油そばが苦手な理由で・・・。

これをむしゃりと頬張るのだが、普通のラーメンのようにスープがアチチなのでふうふう言いながら食べるということにはならない。いきなりムシャムシャと噛み締める。タレの強さが舌の上でガツンとくる。おそらく麺の太さとタレの濃さが全ての「中華そば」なのだ。麺が細くてもいけない。タレが薄味でも、少なくてもいけない。そういう食べ物だ。ぐちゃぐちゃ混ぜることでタレの乳化が完成するのだろう。油が麺に馴染んでいる。
ああ、これは好みの味だ、と初めて思った。麺を食べているうちにメンマやチャーシューが一緒に口の中で混じり合い、これもうまいものだな、タレと油の強さが良いのだろう。東京で食べた油そばは、タレが少ないのか弱いのか、どうにも感心しなかったものだが。そして、カウンターに貼ってある注意書に従い「味変」に挑戦。酢を入れたりラー油を入れたりして、ふーん、こうなるのかとか、もっと辛くても良いかなどと感心しながら完食した。あっという間だった。もっと食べたいなと思った。

ついに油そばに開眼した。また食べてみようかと思った。次回はぜひ麺大盛り、トッピングいっぱいで絢爛豪華な油そばにしよう。