食べ物レポート

行列のできない坦々麺屋に行ってきた

所沢の隣町は入間と狭山だが、狭山はお茶しかない。(と馬鹿にしている訳ではないのだが)入間には航空自衛他の基地がある。11月に開催される航空ショーは、その筋の趣味の方には有名だ。もともとは陸軍の航空基地だったはずで、所沢、入間、横田と続く首都圏の軍用航空基地群というところだろう。それ以外にはお茶しかない場所だ。

その所沢と入間の境目あたりに、結構人気の「坦々麺」専門店がある。駐車場が狭いこともあり、なかなかお昼時にはいるのは面倒だ。駐車場の台数と店内の席数がバランスしていないので、かなりの機会損失があるとみているが。だから、この店に行く時は昼のピークは絶対にずらす。マスト条件だ。

実にできの良い坦々麺 追加トッピングなし

ところが、このコロナのせいなのか昼時に店の前を通りかかると駐車場が空いている。これはラッキーと思い、なんと普段なら絶対にしないUターンをして入店。カウンターに座りあたりを見渡すと、本当に客がいない。なぜと不思議になる程に客がいない。従業員の数の方が多いくらいだ。

メニューを開けると、なんとなく理由がわかった。いつの間にか、値上げしていた。一押し的な「あれやこれやがワンサカ」乗っかったなんちゃら坦々麺では1500円近い。おまけに税別表記だった。普通の坦々麺(プレーン)を探そうとすると、隅っこの方に書いてある。プレーンこそ、一番上に書くべき商品だと思うが、それを隠してどうするよと憤慨してしまった。それでもプレーンを注文し、出てきた商品はなかなかの一品なのだ。レベルは高い。しかし、会計すると千円札一枚が消える。初めてきた頃は確か700円くらいだった。あれから10年以上はたつから値上げしても仕方がないとは思う。

しかし、この値段では客足が遠のくだろうね。サイドメニューも増やし、おそらく総合中華料理屋的なアップグレードを狙っているのだろうが、立地がそれについてきていない。それよりも坦々麺専門店で「普通」と「辛い」の2種類くらいに絞って、ジャンジャンお客さんを回していく方が向いていると思うのだが。この店が駅前にあったらさぞかし行列ができそうな気もする。

行列のできない店というのは、やはりそれなりの理由があるものだな、などと好みの坦々麺プレーンを食べながら思っていた。スープの底に沈んでいるひき肉がうまいんだよね。

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しびれる坦々麺

札幌で坦々麺という料理がどれだけポピュラーかというと、かなり疑問符がつく「珍しい系」の料理だと思っていた。そもそも、札幌の街の「食い物屋」の特徴として、第一にマクドナルドが少ない。第2がファミリーレストランが少ない。ガストやサイゼリアといった大チェーンの密度が低い。(これは牛肉文化圏ではないということだろう) 
そして第3が中華料理屋が圧倒的に少ない。いわゆる街中華も含めて全然少ない。札幌でうまい(高い)中華料理屋といえば、ホテルに入っている数店くらいのもので、ススキノを含めた繁華街で、有名な中華料理屋をあげてみろと言われても名前が出てこない。当然、四川料理などみつけるのがむずかしいから、「坦々麺」のうまい店となると、東京の街中でパンダを探すくらいの難しさだ。

入り口の横が券売機

なのであるが、なぜか最近急速に店舗を増やしているのが「175°DENO坦々麺」というところで、ちょっと所用で歩き回っていたら昼飯を食べ損ね、昼過ぎに時間が空いたので坦々麺詣をしてみた。
比較的小ぶりな店なので、昼時には行列ができるのだろう。入口脇の券売機で食券を買うのだが、食券を買う人と買った人の並ぶラインが違うのがユニークだった。さて食券を買おうとすると、そこでいくつか複雑な選択肢がある。初めて来たときには注文を決めるのに相当な時間がかかりそうだ。

図解でわかりやすい

選択肢は「痺(シビ)れ」「辛さ」「スープの濃さ」「麺の量」「汁のありなし」。図解されるとよくわかるが、自販機にこの図解はない。行列ができていたら後ろの人に気兼ねするレベルの複雑さだった。選択肢を決めてボタンを押した後でも、これで自分の選択は正しかったのだろうかと疑問が頭から離れない。困った店だ・・・。

花椒は痺れ料理の基本

痺れ」は、やはり四川花椒だった。これは確かに痺れる。日本山椒の数倍痺れる。ラー油などもこれを使わないと辛いだけで痺れがない。この「痺れ」へのこだわりはGoodだ。

ラー油とゴマスープが見事なコントラス

出てきた汁あり坦々麺は、痺れ普通、辛さ普通、スープ普通、麺普通盛りという、All regularなものだ。まず初めて入った店で最初に食べるときは「The 普通」が良いといういつものパターン。これが正解で、次回にはどう調整すれば良いかわかった。スープの味はこれくらい(普通)が良さそうだ。これ以上濃いと臭みが出てきそう。ゴマとのバランスを考えるとこれくらいが正解だろう。坦々麺の肝はゴマ感に尽きると思うが、このスープの出来は素晴らしい。辛味と痺れはもう2レベルくらいあげたほうが好みの味になりそうで、麺量はもう少し増した方がいけそうだ。追加トッピングをするのも楽しみだ。
もし、汁なしにする場合は、台湾まぜそばのように追い飯が必要だろう。

しかし広島の汁なし坦々麺や名古屋の台湾ラーメン、台湾まぜそばのようなローカル特化型メンが生まれるのはいつも不思議に思っていたが、札幌ローカルの突然変異的な「坦々麺屋」は、この先どう変化していくのか。

観光客ではなく地元民相手の商売なので、この未来形がどうなるのか、いわば「札幌坦々麺」まで進化できるのかちょいと楽しみだ。