食べ物レポート

立ち飲み 小樽ニュー三幸と銀座ライオンの関係

ニュー三幸とは

小樽に本店がある、かなり歴史のある食堂が、何故か札幌に立ち飲み屋を開けたので気にはなっていたが行っていなかった。
「小樽三幸」が小樽水族館の食堂を運営しているのは知っていたので、一度は小樽本店にも行かなければなどと思っていたのだが。

たまたま夕方時間が空いたので、思い立って一杯立ち飲みにいってみたが、札幌では流行らないと思っていた立ち飲み屋がまさかの大盛況だった。座って飲んでも安い店はたくさんあるのに不思議なものだ。
まずは熱燗とポテトサラダを注文。これは居酒屋に行って、真っ先に行うオペレーションチェックなのだ。最近、熱燗は電子レンジでという店が増えてきた。レンジアップすると徳利の上のほうが熱くて持てなくなる。燗付け機だと徳利の下の方が熱めになる。個人的には燗付け機の熱燗が好みだ。ポテトサラダは工場製造のものがほとんどで、どうしてもマッシュポテトっぽくなる。工場製造でもポテトのゴロリ感を再現しているものもあって、なかなか油断がならない。マッシュポテト的なポテサラは好みではない。
お燗付け機と自家製ポテトサラダの店は、当然ながら評価が上がる。

トイレに行って何気なく壁に貼られていたポスターを見たら、なんと「ニュー三幸」がサッポロビールグループ入りしていたのがわかった。飲食業はどこも経営が苦しいが・・・やはり業界再編かあったのだな。ただ、札幌に限って言えば、飲み屋はサッポロビールグループにいたほうが、美味しいビールが供給されるし良いことなのではないかと。

その後、別の日に、札幌駅地下にある銀座ライオンに行った。つまりここは、ニュー三幸の兄貴分みたいな店ということだ。実は銀座ライオン札幌駅地下店?は昼のみの穴場で、特に旅行者が列車待ち空いた時間の空にビールを飲んでいるという感がアリアリで、良い顔して飲んでいる人が多い。昼間のビールはうまそうだなと、羨ましがっていたものだが。ようやくそういううらやましいことができるようになったので、ホタテフライとサッポロクラシックを注文する。この帆立フライが、北海道ではほとんどお目にかからないメニューになってしまった。逆に北海道で獲れないはずのアジフライが、ミックスフライ定食とかいって出てくるご時世、なんとも腹立たしいが。とりあえずライオンでは帆立フライが食べられる。欲を言えば、もう少しタルタルソースを多めにして欲しい。ビールには揚げたてのフライがよく合う。

観光客ではないので、次に注文するものは北海道名物ではないものにしようと、本来はランチ定食で提供される生姜焼きを頼み、ビールでちびちびいただく。生姜焼きはご飯と合わせると旨くなるように味付けが濃いから、ビールのおともには最適だ。最後に、定食としてついてきたご飯を、生姜焼きのタレの残りをぶっかけてかきこむ。うーん、チープだがうまい。サッポロビールグループには感謝だなあ。

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蕎麦屋で憩う 大晦日に蕎麦屋を振り返ると

今年も大晦日を迎える。歳を取るたびに一年すぎるのが早くなるというが、まさしく実感。
大晦日に蕎麦を食べる習慣は江戸時代に出来上がったものらしいが、今ではあまり合理的な説明もつかない、単なる風習だ。
それでも、蕎麦はうまい。

札幌 ゴマそば八雲 盛り二枚

札幌では当たり前に食べるゴマ蕎麦だが、お江戸ではほとんど見かけない。そばにゴマを練り込んだものだが、ゴマの香りが良いアクセントになっているので個人的には好みだ。この店、八雲では盛り蕎麦が小さいセイロ二枚重ねで出てくる。なんだかお得感があるが、量は普通のセイロ一枚と同じだろう。注文してすぐに出てくるのでチャチャっと食べるには嬉しい。この店の良いところは、間違いなくかつおダシが強めのつゆだ。お江戸で言えば、藪系のつゆに近いストロングスタイル。

新得そばの館 レストラン玄穣

北海道は蕎麦粉の産地として有名だが、生産量一番は日本海側にある幌加内産。札幌でも幌加内産蕎麦粉使用などという蕎麦屋をよく見かける。いわゆる道北がそばの主産地だが、十勝でも新得の蕎麦は有名だ。その新得町のそば製粉工場に併設されている手打ちそばの店で蕎麦を食べた。店内に入るとガラス張りのそば打ち体験室があり、観光バスで訪れる「そば打ち希望者」が一生懸命蕎麦を打っている。素人が蕎麦を打つのはかなり難しいのだよね。体験塾でうまい蕎麦を打つのはは、まず無理だ。(経験者は語るだ)

新得そばは香りが高い

新得産の蕎麦は香りが高いと言われるが、新蕎麦で打ち立てのそばをいただける有り難さ。蕎麦は細切りで、よくある田舎蕎麦とは違いツルッと入っていく。つゆは甘めだが、そばがさっぱり系なので相性は良い。十勝の蕎麦屋で標準形といえるごぼう天も注文する。十勝は牛蒡の産地なので、地産地消というところ。長芋もたっぷり取れる地なので、とろろ蕎麦も良いのだが、今回は牛蒡と蕎麦でさっくりと食べることにした。
隣町の鹿追朝でも農家のお母さんたちがやっている蕎麦屋が人気だが、そちらは田舎蕎麦。流石に蕎麦屋の梯子は難しいので断念。

今年の大晦日は、このに時調達してきた新得蕎麦で仕上げることにしようと思う。

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帯広でカレーといえば「インデアン」

帯広市内の中心部にあるカレー専門店で、市内各所にチェーン店多数がある。ただし残念ながら札幌圏では知名度が低いようだ。
ただし帯広では当然ながら圧倒的な有名店で、鍋を持ってカレールーを買いに来るのだそうだ。テイクアウト割引もある。

ルーは何種類かあるが、やはりオリジナルなベーシクルーが良さそうで、トッピングなしのストロングスタイルで頼んでみた。
濃厚という形容が正しい。最近流行のサラサラ系ではなく、ぼてっとしたという感じが素晴らしい。久しぶりにもりもりとご飯を食べた感じがする。昼飯時なら大盛りご飯でもいけそうだ。ご飯が美味しく食べられるとおう意味でこれは絶品。じわっとからさが後からくるのも好みだ。

カレーと格闘している目の前で、テイクアウト用のカレーを30食ほど店長と女性従業員が頑張って作っている。これもすごい光景で感心していたら、その出来上がった30人分を目の前のカウンターで食べていた男性がすんなり持って帰っていった。すごいな帯広と真面目に思った。

次はチキンカレーが良いな

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小樽名物 あんかけ焼きそばとあまとう

小樽といえば昔からの港町で札幌近郊の漁港であり、古くから栄えた商業都市なので、うまいもの屋がたくさんあるという意識が、札幌人のどこかにあると思う。そもそも札幌人の半数くらいは、北海道内からの移住者なので小樽に対する微妙あこがれ(食に関して)はあると思う。札幌の有名なケーキ屋は小樽で修行した店主が多い時代があった。そして小樽といえば、何よりも鮨の町ということになるのだが。
おそらく 鮨は小樽でというのは流通が悪かった時代の話で、このご時世では魚のイキのよさみたいなところでは差別化難しい。小樽の鮨の良さを担保するのは、当時から続く職人の腕前ということになる。

そんな小樽で「最近」売り出し中の食べ物が、あんかけ焼きそばのようだ。市内の中華料理店を中心に色々な店が独自なあんかけ焼きそばをメニューに加えている。あんかけ焼きそばマップなどがあるから、町おこしの一環ということだろう。小樽の駅前にあるアーケード商店街の中で、あんかけ焼きそば推しの中華料理店桂苑に入ってみた。

店内は、中華料理屋独特の油の匂いがするが、特に炒め物の匂いが強い。席について早速に餡掛け焼きそばを注文する。周りを見るとすでにあんかけ焼きそばを無心にかき込む客がほぼ半数。入る注文のほぼ半分があんかけ焼きそば。これはすごい占有率だと少々驚きつつ実食。
やきそばは中華麺を軽く焼いたもの。表面がパリッとしていて、中はしっとりだ。あんかけはかなり油多めで、具沢山だが味が薄い。酢や醤油をかけて自分で味変するのだろう。うーん、この程度であればどこでもやっていそうなあんかけ焼きそばではないか・・。まずいとは言わないが、こんなにたくさんお客が注文するほどのものかなとも思うが、この店では観光客というより地元民の昼食という感じだったので、おそらく小樽市民は限りなくあんかけ焼きそばが好きなのだろう。もう一軒くらい違う店で試してみないと決めつけてはいけないなと。

その後、所用を足してから、これも小樽の老舗菓子店「あまとう」の喫茶部に行った。「あまとう」とは「甘党」のひらがな表記かと、看板を見て初めて思ったが、創業者が「海人党」さんだったり「天藤」さんだったりしたのかもしれない。この店の「マロンコロン」は名品なのだが、今日は喫茶部で「甘党」に挑戦するのだ。

これがあまとう名物「クリームぜんざい」。写真でうまく撮れていないが、ソフトクリーム(甘み少なめ)の下には、こってりと小豆の煮たものが入っている。冷たいぜんざいの上にソフトクリーム乗っていますという感じだ。ソフトクリームの甘さが控えめなので、下の小豆と混ぜて食べるとちょうど良い。実にボリュームたっぷりで、昼飯の後のデザートにするにはちょっと多過ぎな感じがする。小樽の町歩きに疲れたら、甘いもので一休み的な休憩には向いている。問題は、ほぼ女性専用のような店なので、男一人で入るには相当な勇気が必要だということだ。

うまいものを食べるには勇気が必要な時代なのだよ。

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お好み焼き風月 燻し銀な老舗?

札幌にあるお好み焼き屋「風月」は、この箸袋に書いてあるようにもはやソウルフードと言って間違いない。50年以上前から存在していて、今や大チェーン店だ。
札幌で風月デビューするのは、おそらく小学生くらいの時に親に連れられてというケースがほとんどだろう。そして高校生になると自分の小遣いで行くようになる。よく高校生カップルを見かけたりするし、女子高生同士もいたりする。その高校生たちが大人になって、自分の子供を連れてきたりする。そんな店だ。札幌の高校生で風月知らない奴はいるのかと思う。まあ、これと匹敵するのは「ぎょうざのみよしの」くらいか。

風月本店は女子校の目の前にあるが、なぜかそこで女子高生が制服でお好み焼きを食べるのはみたことがない。(当たり前か)その女子高校の近くにある公立校(男子比率高し)に通っているおバカ男子が、女子高生の気を引こうと安いお好み焼きを食べながら屯っていた店だ。
今は改装されすっかり立派になっているが、その昔は創業者のおっちゃんがくわえタバコで競馬新聞見ながら焼きそばを作っているような店だった。夏は店頭にテーブルをだし、かき氷なども食べられた。学校から地下鉄に乗るまでの通り道で、実にお世話になった。(感謝せねば)

この風月が札幌ドミナントになるには色々な苦労があったとは思うが、今やさっぽろでは風月以外のお好み焼き屋は成立しないほど排他的支配力を持つに至る。おそらく全国チェーンである本家本元のお好み焼き屋鶴橋風月も苦虫を噛み潰したような気がしているはずだ。札幌ほどの大都市で、それも関東関西バイアスがかからない都市で、これほど店数が少ないのだ。そもそも鶴橋風月と札幌の風月には何の関係もないだろうが、鶴橋風月の方がパクリと思われる可能性がある。

さて、お好み焼きの話だが、風月のお好み焼きで一番安いのはイカ玉だった。確か150円(当時は消費税なし)だった。比較対象のためにいくつか挙げると、セブンスター(たばこ)100円、コカコーラ ガラス瓶入り210ml 30円、地下鉄初乗り 30円、ラーメン 400円というような感じだったので、現在価値だと600−700円くらいだろうか。現在のイカ玉の値段とほぼ等しい。
おっちゃんの仕事は、このステンのカップに入ったお好み焼きの中身をぐるぐるとかき混ぜて鉄板に乗せるまでだった。後は自分でひっくり返したりする。焼きそばは完成したものを目の前の鉄板に置くスタイルだった。
焼きそばはほぼ具なし(肉は追加トッピング)で、量はやたらにあったから腹ペコの時は焼きそばを頼むのだが、いつ食べてもうまいと思ったことがない不思議な食べ物だった。だから、余裕があればお好み焼きを食べ、追加でコーラを注文した。

おそらくお好み焼きにマヨネーズをかけて食べるという経験をしたのは、この風月が初めてだったよおうな気がする。それ以来、お好み焼きはイカ玉オンリー、財布に余裕があってもミックスだのデラックスだのは頼んだことがない。その後、全国で色々なお好み焼きを食べてみたが、どうも札幌風月のイカ玉の味が刷り込まれてしまったようで、いつも何かもの足らない感じがする。お好み焼きのバリエーションでお江戸風、大阪風、広島風、などなどどれが本物かみたいな論争に加わる気はないが、札幌人にとっては「風月」のおっちゃんの味が標準ということなのだね。

風月のサイトはこちら↓ 創業者おっちゃんのお話が書いてあります
https://www.fugetsu-sapporo.co.jp

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ピザの食べ歩き ジャンク編

もともとピザというものは(と少し大げさに言いたい)、貧乏なイタリア南部で生まれた食べ物で、だから小麦粉の生地に、トマトのソースで、チーズをかけて焼いたものという、最低限の食材で作られたものだ。まさしく貧乏人の食べ物と言うしかない。その頃イタリア北部は金持ちだったので、肉や魚をたっぷり使ったイタリア料理が完成していた。それが王族の婚姻のためフランスに伝わってフランス料理の原型となった。
つまりピザとはヨーロッパの宮廷料理からはるかに取り残された貧乏庶民の食べ物だった。その後、貧乏人の食べ物が多少金持ち風にアレンジされて、トッピングに肉や魚が乗るようになった。日本的に言えば最初は素うどんやかけそばの類の食べ物で、後になって上に天ぷらや揚げなど色々と乗るようになっただけのことだ。そんな貧乏人の食べ物をありがたがって高級食品に仕立て上げるのは、日本人の悪い癖だと思う。
そもそも高級蕎麦など、語義矛盾と言いたいくらいだし、ピザの高級専門店などと言われると、「立ち食い蕎麦の高級店みたいなものって何かおかしくないですか?」と言いたくなる。ピザ(ピッツァ)なんて、昔っからジャンクフードだったんだと。だから「マルゲリータ」をありがたがって食べてもね・・・、とへそ曲がりなことを思うのだ。

ヨークマートのパン屋の照り焼きチキンピザ

こうした想いから、スーパーのパン屋(インストアベーカリー)でピザが売っていると、うんうん、これが本物的なピッツァだなどと言っているのだが、実はピザとパンは生地が違う。脂や砂糖や牛乳を使い仕立てたのがパン生地でリッチな生地という。逆にピザの生地は貧乏人御用達だったから、小麦と塩とイーストのみ、リーンな生地。(リーンは薄いという意味、リッチの反対語なので貧乏な生地と言えば良いか?)
だからスーパーのピザはピザ専用生地を作っていない限り(ほぼ作っていないはず)パンの生地を流用するからリッチな生地のピザになる。つまり生地が甘くて柔らかくなる。リッチな生地の場合は、マルゲリータのようなストイックさが必要ないので、甘味たっぷりのソースや脂たっぷりの肉をトッピングにするとよく合う。

ロピアのテイクアウトピザ ポテトベーコン

結論として、パン屋のピザは照り焼きチキンがおすすめだ。マヨネーズ味もトマトソースより合うはずだ。ただし、見た目は照り焼きの茶色が前面に出た、なんともビジュアル的とは言えないピザになるが、味はとても日本人好みになる。宅配ピザチェーンでも、売れ筋ピザが日本的なトッピングやソースになるのは、生地がリッチになっているからだ。
ヨークマートのピザは20cm程度の大きさで480円、一人前としてはお手軽価格だ。

これも見た目はイマイチだが。ヒョかの分かれ目はポテトサラダの好き嫌いかもしれない。

スーパーでテイクアウト用のピザはだいたい25ー26cmサイズで千円を切るぐらいの値付けが多い。ところが、近くに開店したロピアでは、なんと500円という破格値だったが、一番売れていたのがポテトサラダが乗ったピザだった。これも惣菜パンの一種だと思えば納得だが、それにしても500円というのはすごい値段だ。本場アメリカではスーパーで売っているピザは40cmサイズで一枚千円ぐらいなので、日本のピザもそれに追いついてきたということかと思いながら食べていた。イタリア人が見たら気絶しそうなピザだが、それなりにポテトサラダのマヨネーズ味が良い。
開店特別売り出し価格と思っていたら、オープンセールの後でも590円で売っていた。ほか弁の焼き肉弁当と同じくらいの値段だ。

ああ、これはピザの新時代が来たのかもしれないと、ひとりで感動していた。

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日高屋とみそら 味噌ラーメンバトルin所沢

日高屋の味噌ラーメン

日高屋の味噌ラーメン

日高屋は、埼玉が誇るB級中華チェーンで大宮を本拠地に埼玉県と東京北部一円に店舗展開している。元祖ちょい飲みやでもあり、価格の安いことから昼でも夜でも混んでいる。とてつもなくうまいものを作らないという、食い物屋としては不思議なポリシーがあるようで、値段に合ったそこそこおいしいものを目指しているそうだ。だから、定番のラーメンも手抜きをしているわけではないだろうが、そこそこのうまさに落ち着いている。
同じ埼玉県で中華料理店を展開する餃子の満洲(ルーツは所沢)と比べると、ちょっと負けていると思うが、駅前に揃って出店していることはないので、競合状態もそこそこでやっていこうとしているのだろうしかし、餃子の改善はもっとしっかりやるべきだろうと思う。今の感じでは餃子の王将より落ちる。さて、日高屋の味噌ラーメンだが、もやしがたっぷり乗っていて、お得感はある味噌ラーメンだが、スープがおとなしいので、濃いめの味噌汁でラーメンを食べているような気がしてくる。東京周辺では、一帯にラーメンスープはあっさり目なので、こんな感じになるのか。札幌や博多のギットリと言いたいくらいの濃厚系ラーメンから比べると、大変おとなしいさらっと系というべきだろう。麺も札幌系のもちっとした歯応えはなく、歯切れも良い。埼玉のラーメンというより東京(首都圏)のラーメンの代表感がある。

みそらの味噌ラーメン

入間のみそら

「みそら」はイオン入間の中にある。実に薄暗い店なので、ショッピングモールでは珍しいと思う。こちらは麺を札幌から送ってきていた。麺の味がラーメン全体の味の半分以上を決定するかなと思うだけに、これはポイントが高い。東京の製麺屋も優秀だが、札幌西山製麺的な面にはお目にかかったことがない。
濃い味の味噌スープは、最近は標準となった豚骨ベースなので、口の周りはコラーゲンでねっとりとする。
奇妙な言い方だが、これは東京味噌ラーメン現在進行形なのだろう。札幌の昔からある味噌ラーメンは既に時代遅れなのだ。北海道全体でも、既にラーメンベースは豚骨が主流となっている。「山頭火」に始まり「白樺山荘」「けやき」などの行列ができる店は、みんな豚骨だ。

だから、この「みそら」のラーメンは現代の本流味噌ラーメン、しかも北海道風として認めよう。(偉そうに)
とりあえず所沢周辺では、この店が一番お気に入りだ。イオンの中にあるので混み方にはムラがある。土日の昼は行列ができるが、平日であればスッと入れる。

個人的には、日高屋は味噌ラーメン食べにいくには向いていないと思う。やはりみそらが良い。近くにある嘉藤も良いが、昼は行列必至だし。所沢周辺は意外と旨いラーメン屋探すの難しいのだね。

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池袋 玉川の蕎麦

JR池袋駅東口、昔は三越だったビルが今はヤマダ電機に変わっている。その一角の小路にある蕎麦屋が玉川。立ち食い蕎麦ではないが、スタイルは食券でセルフサービスだから、座れる立ち食い蕎麦とでもいうべきなのか。実は、この業態は貴重だと思う。例えば、約束の待ち合わせ時間に少し間がある時など、喫茶店で時間を潰すことが多いが、そんな時に小腹が空いていたら、軽く蕎麦でもと思うのだ。しかし、普通の蕎麦屋に入るとガッチリ食べてしまいそうで迷ってしまう。そんな時の「座れる立ち食い蕎麦」はありがたいとは思わないだろうか。

この店では、そばは茹でたてが出てくることが多いので、値段の割に高品質なものが期待できる。そして、チャチャっと食べるならもりそばに限る。つゆはお江戸風のすっきりとした醤油が立つ辛めのもので、蕎麦の盛りかたもスッとたぐるのに向いた綺麗な並べ方。最近の町の蕎麦屋は、こうしたところを手抜きすることが多いので、もりそばを注文してもそばがぐちゃぐちゃに絡まっていたりする。そんな蕎麦屋には二度と行かない方が良い。新潟のへぎそばまでは行かないにしても、つまみやすく蕎麦を盛って欲しい。

また、ここの名物の一つが「肉そば」。いわゆるラー油蕎麦で、つけつゆは甘辛、ラー油が入って辛い。丼に盛られた冷たい蕎麦に牛肉の茹でたもの、胡麻と海苔がたっぷりかかっていて、長ネギも大量投下。いわゆる「みなとや」インスパイア系という奴だ。だが、これはいただけない。そばが「普通の蕎麦」を使っている。ラー油そばは基本的に、山形の板そば、冷たい鳥蕎麦などで使われる太めで歯応えがあるもの、もちっとした食感があるものが定番だ。普通の蕎麦のように細くて歯切れが良いのは、やはりラー油入りのつゆには合わないのだ。それでも何度か試してみたのだが、やはりこれは好きになれない。普通の蕎麦とラー油蕎麦用の太い蕎麦と、2種類持って欲しいと思うのは、自分だけではないと思うのだが。

ちなみにこの店は夕方になると、テーブル席で蕎麦宴会を始める人たちもいるので、夜にちょい飲みに来るのも良さそうだ。
天抜き(天ぷら蕎麦のそばを抜いたもの)や親子丼の頭(鶏肉の卵煮)などでいっぱいやるのも楽しそうだ。

蕎麦屋はもともとそういう飲み屋使いが本当だったらしい。

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ラーメン  北海道対決

北海道の変わり種 カレーラーメンはスープカレーのルーツだ

またラーメンの話だが、これは季節的偏差というもので気温が高いうちはラーメンの試食がしんどいので蕎麦や中華料理を食べている。夜の飲み会では魚が多いし、季節や旬の食べ物に手を染める。だから、気温が下がった時こそ集中的にラーメン。と言ってもせいぜい週に二回も食べれば立派なものだ。

千歳ラーメンのカレーラーメン

さて、千歳と苫小牧の間にカレーラーメンの有名店がある。最近は観光客がバスで押し掛けるようになり、店内は改装されセルフサービスになった上に値上げしていやがった(と文句の一つも言いたくなるくらいサービスレベルは低下した)ので、もう行かないぞと見限ってしまった。千歳にはこのカレーラーメンを提供する店が何軒かあり(コピーだろうけれど)、まあ、あまり困りはしない。
一番お手軽なのが千歳空港フードコートの千歳ラーメンで、ここのカレーラーメンはまあ標準的なレベル。見た目は、あまりカレーっぽくないが、食べればボンカレーっぽさがあるマイルドカレー味だ。トッピングも含め、何一つ尖ったところはない。が、これで良いのだろう。そもそも千歳空港でラーメン食べるときに、カレー味頼むのも微妙におかしい気がする。まあ、空港で最後に食べるラーメンということであれば、やはり有名店が立ち並ぶラーメン道場のほうに行くだろう。このフードコートでラーメン食べているのは、空港内で働いている地元従業員くらいではないのかな。
カレー味にしたラーメンスープが、スープカレーのルーツだと聞いたことがあるが、まさしくそんな感じの味がする。北海道では相当変形の部類に入るカレーラーメンだが、期待を裏切らない程度にはうまいと思う。

北海道味噌ラーメンの系譜 純蓮の拡散

高田馬場 羅偉伝 醤油ラーメン

高田馬場がラーメン激戦区だった頃(今はだいぶラーメン店が減ったような気がするが)、札幌味噌ラーメンの名店「純蓮」が支店を出した。横浜のラーメン博物館出店の後だったような気がする。どちらにしても、当時は珍しかった札幌味噌ラーメンが手近な街で食べられるということで、随分重宝した。純蓮の味噌ラーメンは、地元でも小一時間の行列待ちは当たり前の人気店だが、いわゆる老舗のラーメンとはちょっと違う。冷めないようにと、スーウの表面を厚く油が覆う。だから、湯気が出ない。それを舐めてかかって一気に食べようとすると、油の熱さで火傷する危険ラーメンだ。要は、普通のラーメンとは違う。観光客どころか地元民泣かせの「特殊ラーメン」なのだ。
そんな純蓮高田馬場店に、しばらく行かないまま、気がついたら改装されて店名が変わっていた。これはもう残念至極だったのだが、どうやら味噌ラーメン屋らしいので入ってみたら、なんと札幌味噌ラーメン、純蓮の暖簾分けだったらしい。だから、ラーメンは純連的正統性を保っている。麺はサッポロ風の中太縮れ麺、スープは豚骨ベースでコッテリ系の味噌味。これでもう少し油膜が張るほど油が入って入れば、オーソドックス純蓮と言っても良い。濃い味付けと歯応えの残る麺がマッチしている。こんな濃い味の店にもしっかり女性客(おまけにソロ)はいるので、札幌ラーメンも東京に定着したことがわかる。

九州系の白い豚骨スープも良いが、やはり味噌や醤油で黒くなったスープが好みだ。自分のルーツを再確認させてくれる食べ物であり、出来れば月に1回くらいに我慢した方が良さそうな代物でもあるのだよね。

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札幌ラーメン 老舗対決

満龍といえば・・・なんだろうか?

満龍はススキノの南のはずれ

札幌のススキノにある満龍は、実に長い歴史がある(はずだ)。今でこそ、辛味噌ラーメンなどという時代迎合風のラーメンも売っているが、基本的に味噌か醤油にチャーシューという豪腕ラーメン店だった。東京恵比寿ガーデンプレイスに店が出ていた時は、随分とお世話になった。東京の支那そばにルーツを持つ東京ラーメンにはどうしても馴染めず、かといって札幌ラーメンどころかご当地ラーメンが、今のように隆盛を極めている時代でもなく、ラーメン不毛の地東京と嘆いていた。だから、満龍は本当にありがたかったのだ。池袋や銀座に札幌ラーメンを名乗る店はあったが、個人的にはみんなエセ札幌だった。麺が違うことが最大の原因。

なので満龍には足を向けて寝てはいけないっくらいのありがたさがあり、ついススキノで締めラーメンという時には足を運ぶ。今回も久しぶりで、漢人王しながら帰ってきたのだが、なぜか周りの客はほぼチャイニーズという異様な状況で、これも時代だなあなどとため息を一つ。万流の味噌ラーメンはシンプルの極みというか、最低限のトッピングしかない。これをさみしいとみるか、オーソドックスと見るかは年齢の差から来るものだ。スープは昔ながらで化学調味料たっぷり。これが嫌いな方には向かない。夜に食べるのは、歳を考えると控えめにねという感じで、麺を半分残して諦めることに。

大公といえば・・・醤油のはずだが

大綱は南2条通り 5丁目の角

「大公」も古い。昔、この辺りには東映の映画館があり、ヤクザ映画・カンフー映画全盛の頃は実に賑わう場所だった。すぐそばの狸小路にも何軒か映画館があり、周りには飲食店、ラーメン屋などが軒を連ねる昼の盛り場だった。今はすっかりビジネスホテルが立ちならび、怪しげな店は消え去り悲しい限りだが、大公の周りの一画だけはまだ店が残っている。隣の喫茶ZAZIは、今でもお世話になっている。

ここの味噌ラーメンは、ちょっと色が薄く、もやしと挽肉炒めが乗っている伝統的な形だ。チャーシューは乗っていないが、これは味の三平も同じだったと思う。この店は、ビジネス街の端っこあたりなので、さすがに外国人環境客はいないかと思ったら半分がチャイニーズだった。どうやら、狸小路でお買い物とラーメンはセットになっているようで。
本当は醤油ラーメンの方が好きなのだが、現在は味噌ラーメンの比較研究中なので仕方がない。この店も(というか札幌の老舗ラーメン屋は全てだろう)化学調味料で舌が痺れるくらいの昔懐かしい味がある。無化調をありがたがる人も多いが、所詮ラーメンは脂質、糖質、塩分の三拍子が揃った大人の嗜好品だ。健康を気にしながら食べるようなものではない。うまいものは体に悪いという言葉を実践しているのだから、もって瞑すべきだ。
せめてラーメンライスはやめよう、せめて餃子を頼むのはやめよう、くらいでよろしい。

老舗の味噌ラーメンは、きっぱりと罪悪感を感じながら食べる悪徳なる美味。それのどこが悪い。ちなみに、味噌味の濃い目が好きなら満龍がおすすめ。