食べ物レポート

一番館 ジャンクなうまさか?

東京の都心部で見かけることの多い、中華食堂一番舘。たまに入ってみて「ああ、確かにこういう質の店だった」と若干後悔することになる。ところが、しばらくするとその記憶が飛ぶのか、また入ってしまい、またちょっと後悔する困った店だ。
価格は果てしなく安い。おそらく牛丼チェーンより安い。サイゼリヤの下を潜る価格帯だし、マクドナルドで食べるよりも安い。だから、店内には若い客が多いし、皆元気にもりもり飯や麺をかき込んでいるという印象がある。最近安い店にはいつの間にかジジイ連中が集まってくることが多いのだが、それもこの店ではあまりない。
サイゼリヤが昼と夜で客層がわりするのは、昼の主婦高校生から夜のジジイのちょい飲みに、まさしく業態転換してしまうからなのだが、この店は昼も夜もガツンと飯食おうぜというファイティングスピリット旺盛な客に占拠されているという印象だ。

さて、安いメニューの典型は、揚げ餃子。甘酢の餡掛けになっているのだが、コスパが良いとは言い難い。単品ではお値段相当の価値というところか。餃子は中の餡の質でごまかしやすい商品だから、ここは素直にごまかされておこうという理解をしておく。ただし、これがラーメン¥290に追加で頼むサイドとして考えれば、立派に役目を果たしてくれる技能賞的商品だ。

酒のつまみにネギチャーシューというのも、中華料理屋では定番だが、町中華ですらネギチャーシューは餃子よりも高かったりする不思議なメニューだ。ところがこの店では、なぜかふっきたような安さで、餃子とネギチャーシューを頼んでも懐がいたまない。ただし、コスパが良いかと言われるとまた疑問符がつきそうだ。ひょっとして、これは白米を注文して、上にかけてネギチャーシュ丼にでもするべきだろうか、などと考えてしまうある種バランスの悪い味なのだ。ところが、これも揚げ餃子と同様に、ラーメンのお供とすればなかなか良い役を果たしてくれる敢闘賞的サイドメニューなのだ。

一番シンプルな黒ラーメンを頼み、サイド二品を頼んでも1000円でお釣りが来る。広東麺や天津麺などのお高いラーメンを頼むより、サイドとセットで注文するのがお得な中華料理屋と考えれば良いのだろう。ちなみに新宿の店は、昼前から餃子でビールを飲んている若者グループがいたが、これが場所柄で深夜勤務明けの飲み会だったようだ。なんだか、その横でラーメンを食べているこちらが申し訳ないような気がしてくる。

一番安いシンプル黒 ラーメン

元気な街に元気な中華料理店、ここに入るには少し歳を取りすぎたということかと、またちょっと後悔しながら店を出ることになった。

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蕎麦屋でちょい飲み ゴマそば八雲

この蕎麦屋で飲むという行為だが、なんとなく東京ローカルな習慣ではないのかという疑問がつきまとう。全国紙であるグルメ雑誌で特集される高級蕎麦は、どこも夜のつまみで一杯的な話が描かれているが、実際にはこういうことをする蕎麦屋はごく少数ではないかという疑いだ。
「立ち飲み」と「蕎麦屋で一杯」は、貧乏なお江戸のサラリーマンの風習という気がしてならない。

だから出張先で蕎麦屋の前を通るたびに「ちょい飲み」的な広告を探す癖があるのだが、なんと札幌で駅近の蕎麦屋がスタンプカードまで発行して「ちょい飲み」需要開拓を図っているのには驚いた。この店は駅地下にあるので、夜でも蕎麦を食う客で混雑している。お江戸の蕎麦屋は夜が空いてしまうので、ちょい飲みで対策しているのだから、昼も夜も混み合う繁盛店で「ちょい飲み」やる意味はどこにあるか?とは思うが。オフィスビルの地下だとありそうな話だが・・・。

まあ、能書きはこれっくらいで。札幌駅地下のレストラン街 paseoの繁盛店といえば、このゴマ蕎麦「八雲」と鮨「はなまる」が双璧で、いつでも行列ができている人気店。その八雲のちょい飲みセットが、¥1800で、アルコール2杯、つまみ二品、締めの蕎麦というまあ気持ちの良い組み合わせなのだ。スタンプカードで10回たまると、一回無料サービスというおまけもある。酒の種類も多い、つまみも蕎麦屋的つまみから居酒屋風までたっぷりある。

まずは居酒屋でもあまりお目にかからない、焼きなすを注文。最近、ナスの焼き浸しみたいなものを含めて、居酒屋のメニューでは絶滅したかと思われるナス料理だが、確かにナスとキュウリは季節感がなくなってしまったからなあと諦めていた。焼きたての熱々のナスをふうふう言いながらだし醤油と生姜で食べる。いやいや、子供の頃は全くうまいと思わなかったものが歳をとると妙にうまく感じるようになっていくのはなぜだろう。イタリアンではよく口にするナス、中華料理でも麻婆茄子はほぼ定番メニューだが、なぜか居酒屋からだけ消えかかっているメニューをありがたく頂戴した。

次は、オーソドックスに鳥の唐揚げ。前は仕事柄、どこに行っても鳥の唐揚げとピザは「必ず頼んでいた」ものだが、今はそういうしがらみもない。ただ、久しぶりにかつ単純に熱々の揚げたて唐揚げを食べたくなった。もも肉の唐揚げは、やはり酒のつまみとしては絶品だななどとおもいつつ、熱い油で口の中を火傷しながら食べる。北海道名物ザンギと微妙に違う、鳥唐揚げが妙に日本酒にあうな。個人的趣向でレモンは唐揚げにかけない、そのまま食うことにしている。口の中がレモンの酸味でさっぱりするのがよろしい。

盛りは普通の半分くらい

そして、締めに盛りそばとなるが、この分量はほぼ通常のセイロの半分なので、締めとしては適切な量だ。正一枚出てくるとちょっと重い。この店「八雲」の売りは、そばにごまが練り込んであるゴマ蕎麦。そしてそのクセのあるそばに負けない、つゆの濃さ、強さだ。
蕎麦屋でちょい飲みを自分流「孤独のグルメ」とおもうか、侘しい一人酒と思うかは、人それぞれの思いだが・・・。個人的には「孤独のグルメ」派を気取っていたい。
補足しておくと、札幌の都心部では蕎麦屋が少ないこともあり、蕎麦屋でちょい飲みがむずかしいことも事実なのだ。

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札幌ローカルパン

日本あちこちを旅していると、ローカルグルメ、地域の名物にお目にかかることは多い。駅弁などはその典型的なローカルフードだと思うが、実はパンも相当にローカル特化したものがある。生まれて初めて東京で暮らし始めた頃に気がついたことが「なぜか、東京には豆パンが売っていない」だった。某テレビ番組「ケンミンショー」でのお決まりのセリフ、この〇〇は、この地域でしか・・・。まさしく、豆パンがそうだった。北海道ローカルパンだった。その後、四国の一部や北九州の一部で似たような豆パンを発見したが、それは北海道の豆パンとは関係なく並行進化したものだったらしい。岩手発祥のべこ餅が北海道で広く知られるようになったのとは違うようだ。

ニチリョウという札幌のパン屋が製造元
山崎にヨーカンパンは見たことがない

さて、北海道しかないのだと言われて、ああ、なるほど、そりゃそうだろうと思ったのが「ヨーカンパン」で、柔らかめのコッペパンに薄く羊羹がかかっているというものだ。味はまさしく羊羹そのもので、価格が安い場合は羊羹コーティングだけ、高いものになると中にクリームが入っていたりする。なぜパンと羊羹が合体したのかと推理すると、おそらくアンパンからの異系統進化なのだと思う。水羊羹を作る時の要領で、羊羹をソースのようにかけてみたということではないかと思うのだが、真相はわからない。
「久留米ホットドッグ」や「青森のイギリストースト」みたいなローカルでは超有名なパンの一種に該当する。

期間限定 ローソン・コラボパン

もう一つは北海道では圧倒的な知名度を誇る「水曜どうでしょう」コラボのミートパイを発見した。これは2019年秋に行われた公開イベントに合わせて発売されたローソンコラボ商品で、味はなかなかのものだったが、なんといってもコラボの相手が北海道ローカル番組というところが良いなあと・・・。季節限定商品だけに、たまたま買えたらラッキー的な代物だった。

旅をしたらスーパーでパン屋に行こう。

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福鳥本店 焼き鳥屋ってこうなんですよ

焼き鳥という業態は一体何時ごろからあるのだろう。
とりあえず知っている焼き鳥屋で一番古いのはこの店だろう。狸小路とススキノに挟まれた南三条通(札幌)は、昔から小体な店が開いては消えする不思議ストリートだ。消滅する店も多いが、アップグレードして引っ越して大店になることもある。そんな三条通の老舗焼き鳥屋福鳥の横は、札幌最強の焼き鳥チェーン「串鳥」が並んで営業中。若い人は串鳥派が多いようで、高齢者は福鳥へ。客層の棲み分けと言えば聞こえは良いが・・・。

昭和21年創業か、闇市があった時代

福鳥の焼き鳥は一皿の量が多い。一人で行って二皿注文したら持て余す量だ。もつ焼きやであれば「タン」を頼むのも良いが、札幌ではもつ焼きと焼き鳥の区別は明確ではないので、福鳥のタンはあくまでも焼き鳥屋のメニューということだろう。もつ焼きやのタンといえば、厚さ5mmくらいに薄切りにしたタンが横から串が刺さっているというイメージがある。(要はペラペラな焼肉状だ)福鳥のタンは、串焼きという形状ではない。なんというか、一番近いのはバーベキューの串?だろうか。厚みのある肉をもぐもぐと食うのは良いのだが、どうも調子が狂う。

豚のタンを金串で

この時期にうまいのはニシン漬けで、キャベツとにんじんと大根と麹の漬物だが、アクセントというか味付けで身欠ニシンが入っている。昔はどこの家庭でも冬になる前には漬物をつけらていたものだが、今や絶滅危惧種で、ジジイたちが懐かしがって食べる滅びゆく郷土食だ。昔は金持ちのうちでは野菜と同じくらいたっぷりと身欠ニシンが入っていた。貧乏人のうちでは身欠きニシンは探しても見つからないくらい少量しか入っていない、階級差の目立つ食べ物だった。漬物としては生臭く、かつ、麹のせいで発酵が進み急激に酸味が増していく。最後は漬物樽の表面があぶくでブクブクしていた。

懐かしのニシン漬け ニシン少なめモード

そんな野蛮な食べ物はスッカリ消滅して、今や工場製で安全管理のしっかりしたニシン漬けしか売っていない。自家製だと酸味が増す過程が楽しみなんだがなあ。北海道の秋の風物詩、漬物漬けももはや見ることができないから、せねて焼き鳥屋で食べることになる。

工場製のニシン漬けを賞味期限無視で冷蔵庫内で保存しておくと、実は酸っぱいニシン漬けの再現が可能なのだよ。ただし、発酵と腐敗は紙一重、自己責任でね。

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味噌ラーメン 初代とよし乃

札幌駅前にある専門店ビルESTA(旧そごう)の最上階にあるレストラン街、そこの一角にラーメン共和国というラーメン屋の屋台村のようなものがある。定期的にテナントが入れ替わるので、飽きがこないのが良いところだろう。

詳しくは看板を読めばわかる

小樽「初代」は、小樽の町外れの一軒家ラーメン店で、そろそろ20年近くになる。不便な場所でありながら昼は行列のできる名店だが、札幌豚骨系スープの初期の開拓者でもあった。初代に行けば醤油と決めていたが、ラーメン共和国に出店していたのを思い出しふらっと寄ってみて、たまには味噌ラーメンも食べてみるかと。

このラーメン共和国は、仲が昭和レトロというか映画「三丁目の夕日」的な設定なので、ともかく中が暗い。写真を撮りづらい環境だ。とぶつくさ言いっているうちに「味噌ラーメン」が登場した。豚骨系スープに味噌というのは、これがなかなか難しい。相当濃い味付けにしなければスープに負けてしまうが、味噌味を強くすると豚汁になってしまう。豚骨スープの流行始めに味噌味がなかったのも当然だ。この初代でもその難点はやはり存在していて、醤油と比べるとちょっと味が弱め(十分濃厚ではあるがバランスの問題だ)。麺をもっと細めにしてスープの絡みを増せば良いのかもしれない。全体的な評価とすれば、やはり醤油味がよろしいかな。

札幌の味噌ラーメンといえば元祖「味の三平」と言いたいところだが、「よし乃」も捨てがたい。札幌の老舗ラーメン屋は、当然ながら昔風のスープの取り方なので、鶏ガラ+野菜というシンプル系が多い。それでは味が弱いので、化学調味料を大量投下(個人的にはこれを否定しない)して、味噌味に負けないように仕上げるという手法だ。

これぞ味噌ラーメンのルックス

「よし乃」は、この昔懐かし系の店よりも濃厚だと思うが、何せノスタルジックな味なので、舌がこれを喜んでしまう。麺も硬めのチャーシューも、もやし炒めも全てがありし日のバランスなので文句はつけがたい。札幌に観光できた人がイメージするのはこちらの味付けではないか。札幌ラーメンでは定番の中太縮れ麺がよく合うラーメンという感じだ。こちらは札幌駅地下街にあるので利用しやすい。

ちなみによし乃本店は旭川らしいので、正確にいうと旭川味噌ラーメンということだ。

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ローカルラーメン その2 千歳「赤門」

北海道の空の入り口、千歳空港のある町「千歳市」は、あまり大っぴらに言われることはないが軍都だ。人口は9万7千人。地方中都市といったところだが、陸自と空自の一大基地があり、自衛隊関係者の人口(家族を含め)は、2割を超えるだろう。そのためか千歳空港内のサービス業では従業員の採用が難しい極度な人手不足状態になったりする。(札幌市内よりも実質的な時給は高くなるにもかかわらずだ)

その千歳の町の中心部にあるイオンのフードコートに、なぜかチェーン店ではないラーメン屋がある。フードコートには普通はチェーン店が入る。ラーメン屋でも例外ではなく、チェーン店でなければ、その地域の有名店の支店が入るはずだ。そのちょっとした例外のような店が「赤門」と言うラーメン店。

店頭のメニューを見ればわかるが、推しメニューは味噌ラーメンで、北海道で最近ではなかなか珍しいお値打ち価格というところだ。札幌ではなぜか意外とラーメンの値段が高い。少なくとも北海道のファミリーレストランである「びっくりドンキー」のハンバーグプレートより高い。安さの秘密というほどでもないが、実はこの店は、昔はイオン(当時はサティ)の中で独立したラーメン屋だった。フードコートの改装時に取り込まれた形になっているが、店としての歴史は古いのだ。古典だからこそ、長くやっている店だからこそのお値打ち価格ということか。

味噌ラーメンは、スープの色がいかにも味噌という茶系で、もやしとチャーシューがトッピング。これはちょっと珍しいやり方?で、もやしと挽肉炒めがのっている代わりにチャーシューなしというのが、古いタイプの北海道味噌ラーメンだからだ。流行りのWスープなどはしっかり無視して、濃い味噌味が旨さの秘訣だろう。フードコート内だと、今風のラーメン屋が入りそうなものだが、千歳の町では伝統的なラーメン屋が生き残ったということだ。千歳市民は小学校のうちからこの赤門ラーメンを食べて育ち、北海道の伝統をぜひ受け継いでもらいたいものだ。

ただし、千歳市にはもう一つ名物があり、外道ラーメン(個人的な感想です)であるカレーラーメンが、市内のあちこちで繁殖しているらしい。元祖「味の大王」は、苫小牧のラーメン屋だと思っていたら、住所的には千歳だったから、千歳で一般的になったのも不思議ではないが。この千歳におけるカレーラーメンは、また探索してみるつもりだ。

個人的要望として「赤門」はぜひ長く続いて欲しい。

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ローカルラーメン 太樹「味の龍月」

北海道の住人でも、この街はどこにあると聞かれたら答えに困る人も多いであろう「大樹町」だが、最近では民間ロケットの打ち上げ実験が報道されている。あの堀江さんが支援するロケット集団「インターステラテクノロジズ」社が打ち上げるロケットの射場がある。十勝平野の南側で太平洋に面しているあたり。ここにスペースシャトル(宇宙往還機)の機場を作る話もあった。SFに登場するスペースシャトルの発着陸には通常の空港の何倍もの長さの滑走路が必要で、日本の既存空港では対応できない。広大な十勝平野であればそれが建設できると言うことだったのだろう。だから、大樹町道の駅も「コスモール大樹」という。(ただ中に入ると宇宙感はほとんどしないのが悲しい)
個人的には、将来には日本の宇宙事業のメッカになって欲しい。(種子島のJAXA射場は遠すぎるので)

そんな大樹町の道の駅の向かいにある食堂で食べたラーメンはなかなかの感動ものだった。
ナルトにお麩にチャーシューにシナチク(メンマとは言いたくない)が乗った醤油ラーメンは、スープも麺も昔のままだ。都会の店ではすっかり進化して、国民食から日本料理B級代表へすっかり垢抜けて行った小洒落た「ラーメン」からは取り残されたような、「レトロ」なラーメンが現役なのだ。北海道でも町の中華料理や食堂では、こうしたラーメンが今も生き残っていて、それがまたうまい。最近の流行には超然とした孤高の一品だ。きっと大樹町以外でもあちこちにこう言うレトロ・ラーメンが生き残っていると思うのだが、ぜひ長生きして欲しい。

名品と言うしかない 醤油ラーメン プレーン

ただ、これは東京の支那そばとは違う、北海道の「ラーメン」と言うものなので、ローカル食であることも間違いない。

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野郎ラーメンと桑名の類似性

東京で、一時期ものすごい勢いで出店していた野朗ラーメン。最近はちょっとご無沙汰気味だったが、サイトで店舗数を見たら16店あった。感覚的にはもっと店があったような気がしていたが、あれっ? 意外と少ないな。

チャーシューが素敵な野郎ラーメン

野郎ラーメンの定義?といえば、こってり豚骨、野菜大盛り、太麺でもぐもぐと噛むラーメンといった感じだった。記憶ではもう少し麺が細くても良いのではと思っていたのだが、久しぶりに実食してみると、うーん、麺が太いなあ、もう少し茹でてもらいたいなあだった。全体的に量が多いラーメンなので、食べている途中で麺がだんだん伸びてくるから、これくらいが良いのかもしれないのかなと、頭の中を疑問符が飛び交うまま食べきった。若い人向きであることは間違いない。繊細というより力押しのスープには好みが分かれるところだろう。ただ、これで麺大盛りを頼めば、1日1食で良いというボリューム感であることは間違いない。野菜大盛りもできるので、今日はガツンと食うぞという時には向いている。いってみれば「伝説のすた丼」のラーメン版、ラーメン二郎の進化系ということか。

味噌スープがうまい桑名

そして、野郎ラーメンを食べてから数日後、札幌で「桑名」のラーメンを食べた。札幌で豚骨ラーメンの開祖といえば、この桑名と、あと数店をあげることができる。当時は、まだ豚骨ラーメンが九州ローカル系の、一部にしか広まっていない希少ラーメンだった頃から、札幌で人気があった。その桑名で味噌ラーメンを食べたのだが、あれ、こんなにスープが濃厚だったか? 豚骨ベースがこんなに強かったか?と感じた。スープは強いが味噌味は控えめというちょっと変わったバランスで、昔の記憶にある味とは明らかに違う。減塩した上で、出汁を濃厚に変えたというところか。これが妙に野郎ラーメンのスープに似ている。桑名の麺はやや太めの中太麺で、いわゆる札幌系の縮れ麺だから野郎ラーメンのガッツリ太麺的な要素は全くない。チャーシューも野郎ラーメンは煮豚系の柔らかさで、桑名は硬めの豚くささが残る古典的チャーシュー。簡単にいえば、野郎ラーメンは発展途上の荒さがあり、桑名は完成系の大人しさがあるという感じだ。

類似性があるとは言い難いのだが、妙に食べた後の感じが似ているのは、やはりスープのせいかとも思う。東京と札幌でラーメンのスープが平行進化してこうなったのか、それともどちらも日本のどこかにある、美味しいラーメンを模倣してここまで進化したのか、そのどちらでもあるような気がする。なんと言うか、一つのゴールに向けて収斂していくような、そんな不思議な感想を持った。

ラーメンを食べて哲学的になったのはこれが初めてだが・・・。

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今は札幌ナンバーワン行列店 彩未

冬なのでしばらくラーメンの話を続けることにした。

今札幌で一番行列ができるラーメンといえば、この「麺屋 彩未」ではないか。テレビ番組などに露出することも多い有名店だ。
最寄りの地下鉄駅から歩いて5分程度、駐車場も併設されているがこの行列にたえられるような台数ではないので、車で行くのは止めた方が良い。タクシーで乗り付けても、都心部からは大した距離でもないが、とにかく行列が凄いので、待ち時間は1時間で済めば御の字ということだ。

開店時でこの行列

店主は、これも名店「すみれ」で修行したとホームページに書いてある。「すみれ」と「純蓮」は兄弟店(のようなもの)なので、札幌のラーメン屋にはこのどちらかの卒業生も多いようだが、個人的には「すみれ」の方が好きだ。どちらの店も表面に油の層ができていて、それがラーメンの熱を逃さない熱々の秘訣といったあたりは同じ。人気店で昼には行列しないと入れない。

生姜が特徴
色はグレー? 味噌ラーメン

さて、彩未のラーメンだが、見た目は味噌ラーメンらしからぬ色だ。正直いってグレーな味噌ラーメンは初めてみたような気がする。味噌ラーメン独特のオレンジに近い茶色のスープを見慣れているだけに、「これは何?」というのが第一感だった。ただ、それ以外は思ったよりオーソドックスな感じの味噌ラーメン。スープがちょっと塩味薄めながら豚骨だしが濃厚という珍しいバランスだ。トッピングとしてのっているおろし生姜を少しずつスープに溶かしながら、味変を楽しむのがおすすめらしい。もともとラーメンスープ、特に豚骨系は生姜が合うとは思っていたが、生姜推しというラーメン屋は珍しい。一つには生姜が原材料としては高いということもあるようだが。最近札幌ではやりの店は、濃厚系Wスープの店が多いようで、それと比べるとシンプルにまとまっている感じだ。

これはぜひ醤油味も食べてみたいと思わせる旨さなのだが、この行列に並ぶことを思うとゲンナリしてしまう。ましてや、冬になってきて雪の中で並ぶのは些いささかしんどい。

雪が溶けたら、再度チャレンジしてみようかと。

お店のサイトはこちら→ https://www.menya-saimi.com/about

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ランチパックの話 その3

調べてみると、元祖はフジパン・・・ロバパンはフジパンと提携済

ロバパンのカレーと定番ピーナッツ

ネットで山崎とフジパンの関連サイトを調べてみると、どうやらフジパンが最初に製造したようだ。
その後10年ほどたって山崎が後を追って発売したらしい。
フジパンのパッケージに元祖と印刷してあるのは、このあたりの事情を反映しているのだろう。
微妙な二者の関係が見える。ひょっとしたら特許論争などがあったのかもしれないなとは思うが、デザインや形状などが商標類として認められたのは20世紀の終わり近かったから・・・。今であれば間違いなく訴訟になりそうな類似商品だとは思う。

同じ時期にフジパンは横須賀海軍カレー(多分東京界隈での発売)

また、ことの発端の北海道ロバパンの台湾まぜそばの商品だが、これはフジパンの全国拡大策で北海道の提携先としてロバパンを選んだようで、そうなるとフジパン製品をロバパンが製造というのは合法的な話だ。山崎でも同じだが、工場単位でローカル製品が発売されるようで、北海道ロバパンのロージカルアレンジが台湾まぜそばたっだのだと推測できる。同じ時期、フジパンは焼きそばを製品化していたから、ひょっとすると商品アイデアが共有されている可能性もある。

見分けは・・・つかない

今月の新商品みたいな情報は両者ともホームページで確認できるが、そこまでのランチパック、スナックサンドファンがいるとは不思議なものだ。池袋と秋葉原にあるランチパック専門店は全国からローカル・オリジナル商品を集めてきているようなので、山崎の方が力が入っているような気がする。

ただ消費者視点で言えば、スーパーのパンコーナーではどちらがどちらだと見分けがつかないほど類似している。品揃えもスーパーの担当者次第なのか、各店ごとにバラバラで、扱いの少ないスーパではお目当ての商品が買えないこともある。(今回、探索してわかったことだが。

わかってどうなるという程度の、全く貴重とは言えないダメ情報)