食べ物レポート

札幌シリーズその3 北2条西4丁目 千歳鶴から・・・

札幌の地酒と言って良いのか、多少疑問は残るが、千歳鶴は札幌市内で作られる日本酒ブランドだ。ススキノで出てくる日本酒といえばほぼ千歳鶴だった時代もある。今は、全国の多種多様な地酒を揃えているお店が増えたので、千歳鶴の人気はどうなのだろう。ちなみに千歳鶴の会社名は「日本清酒株式会社」で、北海道とか札幌とか言っていないところがすごい。

その千歳鶴の直営店が、ススキノと北2条西4丁目にある。高級居酒屋といった感じの落ち着いた店だ。もう一軒は道庁の近くにある立ち飲みスタイルで、こちらは気楽に一人飲みをやるのに向いている。どの店も大吟醸から本醸造まで日本酒の品揃えは幅広いが、全て千歳鶴ブランドなので、飲み比べるのが楽しい。気温が上がれば最初の一杯は大吟醸を冷やでといきたいところだが、この季節であれば「普通の日本酒」を熱燗でとなってしまう。お通しを肴にちびりと一合やっつける。その間に次の酒と肴を選ぶのが、一人呑みの気楽なところだ。

腹が減ってガツンと食いたいという気分ではないから、ちょっと刺激のあるピリッと味の強いものが良いな、などとメニューを見ていたら、キムチサバというものを発見した。シメサバを細切りにしてキムチで和えたもので、これが意外と熱燗に合う。これなら真似をして自作もできそうだ、とちょっと嬉しくなった。キムチのニンニクとシメサバがよくあうとは意外や、意外だった・・。

この千歳鶴の店を出た目の前に、これまた有名ラーメン店「山頭火」がある。飲んだ後にこの店の前を通るのは危険だ。ついふらふらと吸い込まれそうになる。結局、この日はガードが甘すぎて、締めのラーメンの欲求に勝てないまま、絶対定番の「塩ラーメン」を賞味することになった。このポツンと乗った小梅を最後まで食べずにとっておく。当然、小梅はスープの中に沈んで隠れてしまう。それを箸で探りながら取出し、パクリと食べるとラーメンスープの濃厚さが梅の酸っぱさで拭われるというか、食として完成するというか・・・。

今日も旨いものを食べられて幸せな気分になる。千歳鶴に感謝しなければなあ。

食べ物レポート

東京のとんこつラーメン

移動中で、昼食を取ろうとするとよくお世話になるのが、立ち食いそばだが、なんとなくそばの気分ではないぞと品川駅の中を彷徨っていた。そして一軒のラーメン屋に気がついた。JR駅ナカのあちこちで見かけるラーメン屋だが、一度も入ったことがない。東京とんこつというラーメン屋は郊外を車で走っていて見かけたこともあるが、それとは関係なさそうだ。東京でとんこつラーメンと言われれば、ちょっと昔は違和感があったが、今やラーメン屋のほとんどがとんこつスープになっているので、これはいっちょう入ってみるかと思い券売機の前に立った。

そして初めて知ったのが、一風堂のプロデューズというか支援というか、系列というのか。とにかく一風堂一族であるようだ。一風堂のとんこつラーメンということであれば、それはそれで安心感があるが。そうなると、「東京」の2文字になんの意味が???となってしまった。まあ、それは置いておくことにして、一番シンプルなとんこつラーメンを選んだ。

なんだか妙に懐かしいとんこつラーメンの味がした。最近流行りのWスープだとか、色々と複雑にはなっていない時代のうまさだった。10年前だったら頼んでいたかもしれない「替え玉」も、この歳になればNo Thank Youというのが、我ながらちょっと悲しい。
このコロナの状況下でほとんどのラーメン屋がテーブルから調味料やトッピングを撤去してしまっている。食べているうちに何か物足らないと思って気がついたのが紅生姜だったが、カウンターの上には見当たらない。これが東京スタイルか?などと思ってのだが・・・。結局、食べ終わってから気が付いたテーブル上の「注意書き」で、ご希望の方はお申し出ください、ということのようだ。うーん、ラーメン屋でも「諸注意」を確認しなければいけない、悲しい時代なのだ。

壁の装飾を見ていたら、これは貨物コンテナを真似たものらしいことに気ずいた。なるほど、さすがJR経営の店だな(厳密にはJRの子会社)。カウンターの仕切りなど、コロナ対策も万全で、この辺りは、さすがに大企業JRらしいと感じる。世の中の見本にしたいくらいだ。ちょっと下向きな気分になった時には、このとんこつラーメンで元気出すのも良いかなと思った。その時は、ぜひ紅生姜を頼むのを忘れないようにしなければ。

食べ物レポート

申し訳ないくらい、期待以上に「うまかった」駅弁

新宿駅南口に駅弁の専門店がある。中央線で旅行に行く人にはありがたい場所だろうと思う。made in Tokyoの弁当が中心なので、それなりに工夫はされているがドカンと目立つようなものは少ない。個人的にはチキンライスの入ったチキン弁当などが好みなのだが・・・。その中で、なんとなく目立っていた「金目鯛西京焼き弁当」を買ってみた。

中を開けてみると、ご飯の上におかずが乗っている、変形丼スタイルだった。これは、あまり好みの弁当ではないなあ。ご飯とおかずはしっかり分けて欲しい。ご飯の上に何かを乗せるのなら、下の白飯が見えないように全体を覆って欲しい。などと、個人的な嗜好を押し付けてはいけないと反省しながら、とりあえず実食開始。金目鯛を食べた瞬間、「ごめんなさい」と思ってしまった。あまり期待をしていなかったせいもあり、この金目鯛の焼き物の旨さに唸ってしまった。

それぞれのおかずは、その下にあるご飯と一緒に食べることで、味変の連続にになる。お見それしましたと、完食した後に謝ってしまった。設計がおかずとご飯を交互に食べるではなく、ご飯とおかずを一緒に食べるということだったのだね。言い換えれば、3色丼的な設計思想で出来上がった弁当なのだ。長く生き残る駅弁というのは、どこかそうした「長持ちする設計」がなされている。1シーズンで消えていくコンビニ弁当との違いは、その辺りになるのではと、哲学的な食後感でありました。

お見それしました。名弁当でございます。

食べ物レポート

札幌のおしゃれレストラン 宮の森

知人に連れられて、最近はすっかり縁のなくなった、「おしゃれな」レストランに行ってきた。マンションの一階にある小ぶりな店だが、ハンバーグを中心とした「肉」料理を楽しめる。場所は宮の森という、札幌では洒落た店がこぞって開けたがる高級感のある地域だ。デートスポットとしてはだいぶレベルが高く、ちょっと気張って出かけたい時のための場所でもあると思う。(個人的な思いですよ)

ワンプレートで出てくるハンバーグで、最初に驚くのは山盛りの野菜というか葉っぱのサラダだった。ハンバーグと野菜を交互に食べると良いのだろうけれど、それにしてもすごい量でありますね。肉は若干赤みの残る程度の焼き具合で、それを熱々のペレットでジュウッと焼き上げ自分好みの仕上げにする。ソースは煎り酒と梅でさっぱりとという、心憎い演出だった。ここまでやればハンバーグもすでに和食に近い。

席の間隔を広く取り、感染対策もしっかりしている。この時期の外食商売の難しさがよくわかるが、テイクアウトやデリバリーでは味わえない旨さを堪能した。行政も外出するな、外食するなと言い続けるばかりではなく、どういう対策をすれば良いか、具体的に示すことに力をそそぐべきだと思う。人は一生監獄の中で過ごしていくことはできないのだよ、と言いたい。外食いじめてオリンピック強行といのはなんだかバランス合わない気がする今日このごろ。

食べ物レポート

立ち食いそばに行ってきた

高田馬場駅で見た立ち食いそばのおすすめポスターが、どうにも記憶から離れないで付き纏われてしまった。これは食べるしかないなと決心したが、立ち食い蕎麦がどこにでもある東京とはるかに離れた札幌の地で、立ち食い蕎麦屋を探すことになった。札幌で一番有名な立ち食い蕎麦屋は地下鉄大通駅改札脇、日の出ビルの蕎麦屋だろう。あとは、札幌駅北口にも一軒あったが、駅の改良工事中で店ごとなくなっていた。札幌駅には5番ホームに立ち食い蕎麦屋があるが、流石にこの時期のホーム上での飲食は避けたい。寒すぎるのだ。

山菜がたっぷりなのは重要なポイントだ

結局、うろ覚えの記憶を頼りに札幌駅から地下鉄東豊線に向かう通路にある蕎麦屋を探し出した。天ぷら蕎麦が立ち食い蕎麦の定番のような気もするが、そこはちょっと変化させて山菜そばにした。山菜の量もたっぷりで、いかにも立ち食いそばという感じがする。お値段は、東京と比べると1割ほど高い感じがするが、これは絶対客数の違いだろう。東京の立ち食い蕎麦屋は超高回転する業態で薄利多売が標準なのだから価格差は仕方がない。全国一物価が高い東京で、数少ない安い食べ物が立ち食い蕎麦と支那そば、東京風ラーメンだと思う。

食べた後で看板をよく見れば、有名な駅弁屋がやっているらしい。だとすれば、ちょっとだけ駅弁のおかずがのった蕎麦でも開発してくれないものだろうか。北海道三大カニ載せ蕎麦みたいなかんじだが・・・。夜はここで一杯やれるらしい。そのあたりも東京とはちょっとちがう使われ方なのだなあ、と気がついた。それぞれご当地の事情というものがあるのだろう。立ち食い蕎麦屋のかき揚げで熱燗というのも、それなりに行けそうな気がする。今度試してみようかな。

食べ物レポート

コンビニ弁当の華

コンビニで自家製蔵の弁当を販売しているところは、あちこちに存在する。ポプラというチェーンでは、おかずは工場製だが、ご飯は店内で炊いたものを詰めてくれる、ちょっと嬉しいサービスだった記憶がある。北海道の主力コンビニ、セイコーマートでは店内料理がほぼ標準形になっている。カツ丼とかカレー当たりが多いようだ。

しかし、函館のハセガワストアのやきとり弁当ほど強力な弁当はない。たまたま札幌駅近くの百貨店で催事として出店していたので行列に並びゲットした。函館市民だけではなく、サッポロ市民にも知名度が高いせいか、このご時世にも関わらず長い行列ができていた。確か現地では焼き鳥というか豚串というか、本数が選べたような気もするが、今回は全品3本限定だった。まあ、文句はない。3本がご飯とのバランスでちょうど良いと思う。

タレ以外に、塩味もある。味は全部で4種?のやきとり弁当

海苔を乗せたご飯の上に、タレのついた豚の焼き鳥?がどんと載っている。これを串からはず時、海苔と一緒にむしゃむしゃ食べる。うまいの一言に尽きる。ホカ弁ののり弁も好物だが、やはりハセストのやきとり弁当には遠く及ばない。店舗からコンビニ部分を切り離して、やきとり弁当専門店として展開してくれないものだろうか。やきとり弁当の「ハセスト」で全国展開できそうな気がするが。その場合の一号店は埼玉でお願いします

食べ物レポート

札幌で謎の店に行ってきた

店名のない台湾まぜそばの店、というらしい。ネットで見つけたのだが、札幌でなぜ台湾まぜそばなのかと思う。東京でも数少ないまおなーめんだと思うが、個人的には大好物なので行ってみることにした。町外れというか、札幌市民でも説明されてすぐに辿り着けるか微妙な感じの場所だった。

辛い台湾まぜそばを食べる時には、ビールが必須という独自の理論でビールを注文した。サッポロかアサヒかどちらにすると言われ、ご当地サッポロにしたのだが、なんと出てきたグラスがアサヒでなんとなく嬉しくなった。

台湾まぜそばは、名古屋名物の台湾ラーメンの油そばバージョンという理解をしている。玉子の君の下にある挽肉が辛くてニンニクたっぷり系の味付けで、これを一気にかき混ぜて食べるのは汁なし麺全般的なお作法だと思う。広島の汁なし坦々麺では20回かき混ぜろというお店からの指示があったりするようだ。

おおよそ20回かき混ぜるとこんな感じになる。麺が太めなので、ちょっと見ではうどんっぽい感じもするが、そこは中華麺らしいもっちり感がある。好みで、この状態から酢をかけたりラー油をかけたりして味変するのも汁なし麺、油そば系のお約束だろう。

まさか札幌で台湾まぜそばが食べられるとは思わなかったが、すこぶる満足に完食した。ただ、これを食べた後は人と会うことはお勧めできない。おまけに、夜寝ると身体中からニンニクの匂いが発散する可能性もある。食べると危険的な、チャレンジ性があるので、カウンターの隣に男女のカップルや若い女性が食べているのを見て、何やら余計な心配をしてしまった。これは、「本日は一人でホテルに泊まる」ようなタイミングでしか食べてはいけないのではと思っている。それほどの嗜好品なのだが、ぜひまた来てみたいと思わせる強烈さで、ごちそうさまでした。

食べ物レポート

B級ならぬザコ級のうまさ

決して貶すわけではないのだが、そして食べるとそれなりに美味いと思うのだが、なんでこんなもの売ることにしたのかという食べ物に時々お目にかかる。そんな、ブランドの力とそぐわないヘンテコなメニューをザコ級と称しているのだが。サイゼリヤは新商品を出す時に相当練り込んで出してくると思っていた。だから、羊の串焼きの時は(うまいし好きだけど)、これってサイゼリヤが出すものなのか、ザコ級ではないかと思った。ところが、なんと空前の大ヒットで売り切れた。だから、自分の目利きなんて当てにならないのだと自嘲していたのだが、またもやサイゼリヤがザコ級を出してきた。イタリヤ風モツ煮込みだそうだ。一般的に持つ煮込みを出すところでは味噌味だから、このサイゼリヤの持つ煮込みは斬新だ・トマトの味付けもうまいと思う。おそらく酒の肴としては正解だろう。ただし、ピザやパスタのサイドアイテムに向いているかというの、決してそうではないと思う。うーん、意図がよくわからない。もっと居酒屋化したいのだろうか。ちょい呑み需要を取り戻したいのだろうか。そもそももつ煮でこのお値段はないだろう、という値付けでもあり、サイゼリヤのメニュと価格期待値の整合性をも離れているような気がする。うまいんだけどね、次回はこれを頼む代わりに小エビのサラダを選ぶような気がする。ただ、メインでハンバーグを食べる前に、辛味チキンとこれでワインをガブ飲みするという展開はありそうだし、個人的には白ワインとフォカッチャの組み合わせは合いそうだ。悩ましいぞ。

はま寿司のサイドメニューが面白いのだが、ここまでやればなんでもありだなと思ったのが、鳥軟骨の唐揚げ。これは好物だし、居酒屋でもメニューにあるとだいたい注文する(個人的には)定番メニューだ。タッチパネルで注文して5分もしないうちに届くクイックメニューで、揚げたて熱々。品質に文句もないし、値段を考えるとコスパは良い。そもそも量が多すぎると食べ切るのに苦労するので、これくらいの量がちょうと良い。となれば文句のつけどころはないのだが・・・。

なんというのだろうか、回転寿司で天ぷらは「アリ」だろう。ジャンル的にも寿司と天ぷらは近しい。鳥の唐揚げやフライドポテトはギリギリ許容範囲内だと思う。ただ、そこから居酒屋的にはみ出るとなんとなく違うぞ感が増す。鳥の唐揚げから鳥軟骨までは、おそらく半歩にも満たない飛び出し方なのだが、これが大きな勘違い的半歩のように感じる。うーん、うまいんだけど、これはザコ級認定するしかないなあという感じだ。回転寿司との親和性で言えば、揚げ出し豆腐とか、エビフライくらいまではOK。イカの天ぷらはありだが、イカフライはないよね。鳥の唐揚げは許せるが、メンチカツはダメだ、などと全く整合性の取れない、個人的な違和感ですので。ただこの軟骨唐揚げにはま寿司特製ポン酢をかけて食べると、食べるのが止まらない美味さなので余計に困る。

初めてガストでラーメン食べた時もこれに似た感じがした。ガストのラーメンはザコ級どころか品質的にダメ出ししたいくらい酷かったので、メニューに残らなかった時は安心したものだ。丼ない大きなブランドになっても、なんていうか勘違い的に、絶望的な商品を出してしまうことはある。それは仕方がないにしても、品質的には問題ないがブランドとの関連、協調としてどうなのといいたくなるのがザコ級の定義(個人的なものです)なので、この手の取り扱いに困る商品は季節限定でお願いしたいなあ。

食べ物レポート

ラー油そばの正体

初めて虎ノ門のみなとやで食べたラー油そばは衝撃的だった。旨かったのはもちろんだが、自分が知っている普通の食べ物が組み合わせで劇的に旨くなるという稀有の経験だった。以来、機会さえあればラー油蕎麦を食べるようになり、そして当たり前のように思い知ったのだが、ラー油そばだから旨いのではなく、みなとやのラー油そばだから旨かったのだと。
もうなくなってしまったみなとやと対抗するラー油そば屋が、現在じわりじわりと店舗数を増やしている「なぜそばにラー油を入れるのか」で、その挑戦的な店名にたいする自分なりの答えは、「そうすると旨くなるからだ」となる。

肉そば(ラー油そば) 小 

手前のそばつゆは甘辛濃いめで、つゆの上に浮かんでいるのがラー油で、生卵はサービス。最初から卵を入れる人もいるが、個人的な好みでは最初はつゆだけで濃いめの味を楽しみ、その後テーブル常備品の生卵、揚げ玉などで味変をする。そばは太めでもちもちツルツル系の、通常の日本蕎麦とはだいぶ違うものだ。あえて言えば、新潟のへぎそばに近いし、山形の鳥そばの麺もこんな感じだから、原点は新潟か山形あたりなのかもしれない。スーパーで売っているようなものではない。

その蕎麦は山盛りの海苔の下に隠れている。だから食べ始める時には、まず海苔の山の半分くらいをそばつゆに移す。海苔の下にはたっぷりの白胡麻と冷えた茹で牛肉がのっていて、その下に蕎麦がある。海苔をよけた部分から蕎麦をとり、そばつゆにドボンとつけてたっぷりつゆを絡めて食べる。ツルツルと飲み込めるそばではないので、口の中でしっかり噛む。感動の旨しだ。
冷たいつゆで食べるのが肉そば(牛肉)で、温かいつゆで食べるのが鳥そばだが、大体は肉そばで10回に1回くらいは鳥そばに浮気する感じだ。やはりそばには冷たいつゆが好みなので、どうしても偏る。
最近は夜の飲み屋対応もしていて、サイドメニューも増えているが、この店では肉そば一筋みたいなストロングスタイルになってしまう。夜に来て、一杯飲んで、締めに肉そばというのもアリかもしれないが・・・。東京以外ではラー油そばの店はすぐに潰れてしまうようだ。ちょっと特殊な食べ物という気もするが、きっと磨きこみが足りないのだろうなあ。みなとやクラスに仕立て上げれば潰れることもないだろうに。と言いながら、本家のみなとやも閉店してしまった。
ラー油蕎麦の文化をたやしては行けないと思う今日この頃でございます。なので、来週も食べに行こう。

食べ物レポート

秩父に行こう その3 パリー食堂で何を食べる

町の食堂で食べる時には、なんとなくビールがついてくるようなイメージがある。特に休日の昼間は、そんなオヤジの勝手な言い分が通りそうな気がする(個人的な意見です)ので、ここは瓶ビールを小瓶で注文しよう!な気分なのだが、寒さもあってあえて日本酒をお燗で頼んでみた。そうしたら今は貴重な一合瓶のカップ酒ならぬガラス銚子酒が出てきた。札幌ススキノの安い飲み屋でカウンター一人のみの時に出てきた千歳鶴の瓶に出会って以来、ずいぶん久しぶりな気がする。

最初に酒だけが出てきて、ちびりと飲んでみたら、「あれ、秩父錦ってこんなにうまい酒だったかな」と驚いてしまった。記憶にある秩父錦はちょいと癖のある、どちらかというと重ための古い作りの酒というイメージだったのだが、淡麗系に変身しているかのような軽さだった。

自分でも初めてのラーメンと日本酒という組み合わせで、ああ、これはこれでありかと思った。今までの個人的な常識であれば、ラーメンに合う酒など存在しないと全否定だったが、そんなもの試してみなければわからないということだ。ラーメンスープを啜りながらちびちび熱燗をやるのも、オヤジの楽しみだ。

パリー食堂のメニューは、テーブルの上に載っているスタンドが全て。店内を見渡しても、本日のおすすめ的な黒板も見当たらない。麺類と丼物は町の食堂の絶対定番なので、そこに異論は全くない。ちょっと変わっているのが焼肉丼とソースカツ丼。カツ丼があるのに別建てでソースカツ丼があるというあたりが「パリー食堂の謎解き」に重要な要素だ。そして、ご飯ものと書かれた中で光るのが、この店の一押しオムライスなのだが、その隣にあるチキンライスも捨てがたい。オムライスを一緒に頼んで食べ比べてみたいくらいだ。そして、次回はゼッターイに頼みたい上カツライス。頭の中でカツとご飯のセットは思い浮かぶ。ただし、よくあるトンカツ定食ではないはずだ。オムライスの値段を超えているのだから、おそらくトンカツの周りにはパラダイスのような野菜とフルーツが鎮座しているはずだ。カツカレーも食べてみたいし・・・困るなあ。

ところがその裏面にある一品料理が、これまた悩ましいラインアップなのだ。焼き餃子から始まる中華料理の中に、ひっそりとながら存在感を示すポークソテーの異色ぶり。生姜焼きではなくポークソテーという、何やら本格洋食屋っぽい名前が怪しい魅力を全開にしている。そして、その隣にはオムレツだと・・・。卵焼きではなくオムレツなのだ。卵を技術で売るハイテクメニューが、なんと餃子より高い。そして、エビフライ、唐揚げと中華料理を拒んだ洋食ラインナップが続き、締めには酢豚と八宝菜で中華戻り。謎すぎるラインアップに心は千々に乱れるばかり。オムライスを食べた経験が、オムレツに強烈な期待を持たせるということもある。この店の技術力は高いと信じられるから、単純な卵焼きもどきのはずがない。おまけに裏読みをすれば餃子と野菜炒めというのも抜群の性能を期待できる。あと何回来れば、この疑問を解消できるか。まさしくパリー食堂は、我が心のブラックホールと化してしまって、秩父もうでが止まらなくなりそうな気配がする。