旅をする

味付きピーナッツの話

今まで全く気が付いていなかったのだが、なぜか沖縄の土産物店で味付きピーナッツが売られていた。沖縄産の農産物といえばサトウキビくらいしか思い浮かばない。熱帯性の果実であるマンゴーやパイナップル、パパイヤクラだろうか。そういえば島バナナという小さいバナナも沖縄で食べるとうまいぞ、などと思いだしていた。しかし、ピーナッツ、落花生が沖縄と結びつかない。
それでも試しに買ってみた。アメリカ製のハニーローストピーナッツという甘くコーティングされたピーナッツは好物なので、それと似たようなものであればうまいに違いない。ハニーの代わりに黒糖がまぶしてあるのだから、甘すぎるかもしれないが不味いことはないはずだ。
ということでホテルで実食して。うまい。沖縄のピーナッツ、うまいではないか。食べ始めたら止まらない。あっという間に袋の半分を食べ切った。冷静に考えるとすごいカロリーのような気がする。危ない食べ物だ。

もう一種類買ってあった味付きピーナッツは食べるのが惜しくなり家まで持って返ってきた。なんと、この「味噌入り」がはるかにうまい。これを沖縄以外のどこかで手に入れられないかと商品名をよく見でみた。買った時は、中にあるピーナッツだけ見ていたから、商品名は全くわかっていないのだ。改めてみると「ピー糖」というらしい。
気になって沖縄の落花生事情をネットで調べてみた。なんと、沖縄でもピーナッツはほとんど作られていない。沖縄本島の北部にある伊江島で伝統的に落花生を栽培していたので、ピーナッツ加工品が地域名産として残っているようだ。まあ、そんな蘊蓄はどうでもよく、この味付きピーナッツをまた食べたいとあちこち探していたが、なんと北海道にある沖縄物産館で発見した。日本の南の果ての製品を北の果ての街で買い、わざわざ埼玉まで持って帰るという、輸送代を考えると地球環境に全く優しくない買い物をしてしまったが、ひとかけらの後悔もない。


北海道の沖縄物産館で売っているのだから、有楽町の物産館でも売っているに違いない。探索の手は着実に繋がった。めでたし。時間ができたら有楽町に行ってこよう。
ただ、もう一点わずかに疑問が残っている。沖縄で名産になる砂糖コーティングのピーナッツの存在は、日本の落花生王国千葉で知られていないはずはない。ひょっとすると千葉バージョンのコーティングピーナッツが存在するのではないか。(味噌に入ったピーナッツは記憶にある)
どうやら、甘いピーナッツを求めて千葉まで遠征するしかない気がしてきた。まあ、千葉は沖縄より近いけれど、有楽町よりは遠い。千葉のアンテナショップなんて東京には存在しないしなあ。この冬の宿題だな。

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