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中城 なかぐすく の景色

沖縄には中世に築かれた城跡が多く残っている。先の大戦で全島が戦場と化した島で、それでも城壁が残っているというのはすごいことだ。世界遺産として残されているのはすばらしい。今回は観光はなしにして城跡を巡ることにした。
那覇市から一番近い城跡は「なかぐすく」だ。市内の道は渋滞気味だが、そこを抜ければ意外と早く着く。

城の入り口に大きな看板がかかっていた。気持ちはよくわかる。オラが城を自慢したい、その気持ちが表れている。ただし、この番組を見ている城愛好者としては、ちょっと誤解を招く表現だろうなあと、思ってしまう。
正確に言えば「第12回に放送された諸城の中で、最強の城に選ばれました」なのだけれどもね。まあ、それにめくじら立てる人もいないだろうし。

入口から緩い坂を登り切ったところに城跡はある。山頂を整地して作った典型的な山城だ。面積はかなり広い。

石灰岩を積み上げ曲線を持った城壁は沖縄特有な様式だ。直線だけで組み上げられた戦国後期の城とは趣が違う。やはり、琉球は日本と異なる文化と伝統を持つ独立国だったことが想起される。
江戸城に代表される戦国様式の日本的城とは別物なのだ。積み上げられた石壁は綺麗に断面が加工されている。ジグソーパズルのようにきっちりと嵌め込まれているのが美しい。

中城城から見下ろす景色は、海と平野を見渡すものだ。琉球時代の城は、武装拠点でもあり支配者の威厳を見せる権威の象徴でもあったのだろうとは容易に想像できる。まさに領民を睥睨する位置にある。日本の城で言えば、岐阜城や安土城がこれに近い。
しかも、このような山城が沖縄本島にはいくつもあるのだから、琉球王朝時代には城を築かなければならないほどの戦乱が続いていたということだ。

沖縄を離れる時に、空港トイレの壁で見つけたポスターだが、これが城の構造を一番わかりやすく説明するものだった。飛行機に搭乗する15分前では気付くのが遅すぎるすよねえ。それとも、また沖縄においでよという巧妙な宣伝だろうか。
ぜひ、城の入り口にこれを拡大して掲示して欲しいものだなあ。

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