
コンベンション会場の近くにあるホテルは、いわゆるリゾート仕様で部屋から海が見える。開催中はずうっと曇り空だったが、最終日にようやく晴れた。目の前に広がる海は東シナ海。普段見慣れた海とはちょっと違う気がする。まあ、気持ちだけだが。

エントランスから一段低くなったところが庭の見えるガーデンカフェになっていた。お江戸でも一部の高級シティーホテルであれば、こんな感じの良いところもあるが、やはり窓の外に並ぶ熱帯樹がリゾート感を盛り上げる。吹き抜けがもたらす開放感も合わせて、ビジネスとは程遠い世界を醸し出す。

夜になると窓の外はライトアップされた椰子の木がみえる。どうも昼よりも夜の方が、余計リゾート感が増す。明るめの照明の効果があるのかもしれない。シティーホテルの薄暗いホールはあまり好きではないのだ。お江戸のホテルで言えば、外資系の名前がついたホテルは全体的に室内が暗い。どうやら夜の闇に対する価値観の違いが欧米人と日本人の間には深い溝となっているようだ。その意味げこのホテルは日本人向けだと勝手に納得している。

沖縄は日本ん最西端にあるので朝の日の出が遅い。7時を過ぎたくらいでようやく世が開けてくる。コンベンションほーつが二つ並んだ向こうが、沖縄の大都市部になる。まだほの暗い時間に通勤車両が連なっているのが、テールランプの行列になって見える。きぶんはあめりかだなあ。などと窓の外を見て思っていた。

外気温は半袖Tシャツで歩き回るほどの暖かさだったが、ホテルロビーではクリスマスツリーが飾られていた。どうやら映える写真撮影スポットらしい。沖縄の記念に撮る一枚としては相当に違和感があるがなあ。
ちなみに南国のクリスマスデコレーションで思い出すのはシンガポールの街内だった。ショッピングモールではクリスマスセールが開催されていたが、外はムッとする暑さに妙な気分になったものだ。
沖縄ではホワイトクリスマスなどテレビの中でしか見られない光景なのだろうなあ。この日、テレビニュースで見たのは、青森の温泉で雪道にスタックしている外国人観光客のエピソードだった。雪の降らない土地からの旅行者が雪道をレンタカーで走ろうとする。おばかな話だが、それでも地元の観光業者が手助けして……………という美談だった。その前に、レンタカー会社が貸出の時に「雪道ドライブ」を注意喚起する、あるいは貸し出しを中止するべきと、ニュース編成者は思わないのかなあ。