
横浜崎陽軒が関西の駅弁屋とコラボして、関西シウマイ弁当を発売したことはネットニュースで知っていた。なぜ横浜から関西に進出したのか理由はわからない。少なくとも関西ではメジャーな中華饅頭、ホーライに対抗しようという考えではないだろう。ホーライの店舗数を考えると、関西圏でホーライの肉シュウマイがスタンダードと見做されてる可能性はある。そこに食い込むつもりなのかな。
阪神百貨店の地下で発見した関西シウマイ売り場はなかなか大きい。都内にある百貨店の崎陽軒は、幅mくらいの狭いカウンターが多い。新宿伊勢丹にある店が大型店だとは思うが、それでも間口は4m程度だ。この関西シウマイの店は、その倍以上の大きさがある。
並べてあるシウマイをみてあれっと思った。包装紙が黄色なのだ。横浜で買うシウマイは鮮やかな赤が包装に使われている。黄色はシウマイ弁当の色だ。隣に並べてある関西シウマイ弁当は赤い包装紙だった。横浜と大阪で、赤と黄が変わっているというのが面白い。

シウマイの中身を見れば、これは横浜バージョンと全く同じように見える。しかし、このシウマイは一体どこで作っているのだろうかと不思議になる。あれこれ考えながら食べてみたら、味が違う。横浜崎陽軒のシウマイは好物なのでもう何十年も食べつつけているから、味を間違うことはないと思う。感覚的なものだが、関西版は肉の味が薄い。崎陽軒シウマイの隠れだしであるホタテが使われていないのではないか。関西流アレンジを試してみて、東西食文化には深い谷間がある。断絶しているのだなとわかる。

箱の裏側にある製造情報を見ていたら、なんと大阪の何処かにあると思っていた工場が、実は阪神百貨店の中にあるらしい。それはそれですごいことなのだろうが、その百貨店内工場で作りきれるほどしか売れていない訳だ。そうであるなら横浜版のシウマイも作って、二種類並べて売ればいいのに。個人的には横浜版がうまいと思うのだがなあ。