食べ物レポート

廉価版の肉まん

9月まで9月中旬になっても暑い日が続く。すでに日本では5月から9月まで猛暑期となっているので、冬には雪も降るが「亜熱帯」認定して良いのではないか。それでも企業の企画担当者は、古き良き伝統に従い9月になると秋物商品を一斉に投入する。
夏の間は販売していなかったヤマザキの肉まんが9月になると発売開始された。ちなみに9月1日の気温は真夏日どころか36度越えだった。冷房を効かせた部屋で熱々の肉まんをどうぞ召し上がれということらしい。
さて、この4個入り肉まんは約300円。各メーカーが販売している肉まんの中で最安値だろう。ちなみに、一個当たりの重量は90g程度なので、まんじゅう業界(?)の中では一番小ぶりだ。つまり、小さいけど安いから勘弁してね作戦をとっている。

断面を見ると、圧倒的に皮が厚い、というか皮がほとんどだということがわかる。これは「皮」を食べる食べ物なのだ。他のまんじゅう屋とは設計思想が異なる。それはそれで良い。この小ぶりな肉まんを二つレンジアップして、朝飯にするとちょうど良い量になる。トーストにハムやベーコンを乗せたものの代用品として考えれば、皮の厚さ自体が意味がある。
この肉まんをチープというのは、肉まん業界から見た視点であり、消費者視点、利用者の使い勝手という点から見れば、「朝飯肉まん」としての完成度は十分に高い。2個食べても150円程度、コンビニのおにぎり一個と変わらない。高くて美味しい肉まんを作ろうとせず、「肉まんに似たもの」を大量生産販売する、したたかなヤマザキの戦略と考えるのは、考えすぎなのだろうか。

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