旅をする

おそらくこれが最後の

厳島神社には何度かお参りに行った。行くたびに、ここは日本一美しい神社ではないかと思う。観光地として有名だが、歴史的には瀬戸内海交通の要所でもあり、軍事・戦略的見地からするとこの島の支配は極めて重要だった。
そこに霊験のある神社がおかれるのは当たり前といえば当たり前なのだが。

しばらく改修工事で周りを囲われていた大鳥居も今ではスッキリしている。たまたま潮目の時間が良かったので、綺麗な姿を見ることができた。

周りを海で囲まれた神社の廊下は実に絵になる。早朝だったのでまだ観光客も少なく、良い写真が撮れた。日中であれば、渋谷の雑踏かと思うくらい人がいるみたいだ。すれ違うのも大変な神社というのもなんだかなあと思うが、伊勢神宮や日光東照宮、浅草寺や善光寺などのスーパー人気スポットに引けを取らない人気ぶりだから仕方がない。

たまたま窓枠が写真のフレームみたいだなと思ったので、それっぽく撮った一枚だが、対岸(本土側)のビル群と鳥居の対比は、あまり良い絵柄にならない気もする。ただ、この辺りは海側に突出した箇所で、外国人観光客の集団撮影会場のようになっているところだから、ちょっと離れて写真を撮ろうとするとこんなアングルになるのだなあ。

帰り際に見つけた光景だが、どうもこの島の主人たちは、春の権力闘争トーナメントの時期になっているらしく、結構な音を立てながら頭突き合戦をしていた。これぞまさに文字通りの頭突きだなと感心した。ツノが生えてくるまでの時期にしかできそうもない荒技だった。
この神社に来るのは今回が最後になりそうな気がした。美しい光景に出会えたし、とても満足だった。なんだかこの先も、これが最後という感覚が増えていきそうな……………

コメントを残す