
札幌駅近く、地下通路から直接ビルの中に入ると階段の中間くらいにこの店の入り口がある。雨が降ろうと、大雪が降ろうと、地下道が地下鉄・JRの駅直結なので終電間際でも走って行ける。
というのが売り物の店らしい。ただ、運営しているのは小樽の老舗レストランなので、商品的にはそこそこ期待できるはずだった。
個人的にはこのブランドが「おたる水族館」の食堂で提供している、亀の形のオムライスをメニューに加えてもらえないかなあと思っているのだが。オムライスの主要顧客は、実は相当数がおっさんではないかと思う。おっさん向け居酒屋では、焼きそばやお茶漬けより十分に戦闘力が高いキラーコンテンツになり得ると思うのだ。
ちなみにお江戸に増えた昭和レトロ系居酒屋での売り物はスパゲッティーナポリタンで、あのチープさがたまらなくビールに合う。いや、焼酎ソーダ割りの方がもっと似合っている。
そんなことを思いながら、ウェイターのお兄さんのおすすめのものを素直に二品を注文した。業界的な知識を曝け出すと、今月のおすすめとか本日のおすすめというものには、余った原料を使い切るみたいな目的がある。だから、セールストーク、本日はこれを注文してもらってくださいという指示が店長から出ているはずで、それなりに従業員にはプレッシャーがかかる。
販売個数も厳密に決められていたりするし(今日はこれを20個売ります的な)、個人的に販売数のノルマが課せられたりすることもあるようだ。だから、勧められたメニューは余程のことがない限り、値段に関わらず引き受けることにしている。今回は、二品も注文したのでお兄さんには喜ばれたようだ。
しかし、なぜ北海道で「鶏の串カツ」を頼んでいるのか、自分でも訳がわからなくなる。せめて豚バラの焼き鳥とか、鳥唐揚げなのに特殊名ザンギと呼ばれるものだと、それなりに納得できるのだが。

おまけに自分でたべたくて追加で注文したのが、鶏皮の酢の物、鶏皮ポン酢なので、鶏2連発になってしまった。
注文した品が届くのと同時くらいに4人連れの客が三組、6人連れが一組と一気に客が増え、店の中では大声がこだまし、追加注文するのも難しくなった。大昔の居酒屋が復活しているのだが、唯一の救いは周りが禁煙席になっていることだ。
札幌には、まだ喫煙可能な居酒屋が数多くあり、店に入る前によく確かめないと、店内が燻製工場のように煙が立ち込める状態になっていることがある。あれは、ちょっと苦しい。
居酒屋が復調したのは嬉しいが、あまりに混雑しているので、行く時間であったり、お店の環境を事前に確かめる習慣が必要な時代のようだ。ふらっと入って飲めるのも良いが、今日はこれと決めたメニューを注文するために行くのも悪くないか。とりあえず鶏の串カツはもう十分に楽しんだので、次回は大根の天ぷらを目指していくことにしよう。