
広島県三原市は港町らしい。新幹線も止まる駅だが、駅前は意外と閑散としている。広島空港行きのバスを待つ時間待ち三原の街にしばらくいた。城を眺め昼飯を食べ、それでも時間が余ったので、荷物をコインロッカーに預けて散歩をして回った。
まず駅前で見つけた看板がすごい。クマ出某注意という看板は、北の国でよく見かける。動物注意と書かれた「猿の看板」もみたことがある。しかし、プリンが危険物だとは知らなかった。三原の街はプリンで世界征服を狙っているらしい。

駅前にはタコもいたが、そこには「タコの逆襲」などとは書かれていない。怪獣映画の宣伝文句みたいキャッチコピーがあっても良さそうだが。瀬戸内海を挟んで広島県川と愛媛県川でタコ推しの街があるというのはうなずける。どちらのタコがうまいか、比較してみたいものだ。

そして、もう一つの三原名物が「ダンス」のようだった。これは初見だが、西日本では有名なものなのかもしれない。

瀬戸内海の島を結ぶ港があるとのことなので、駅前から港まで行ってみた。西に行けば呉、東に行けば尾道だが、広島県の町としてはだいぶ東寄りにあるらしい。まあ、この辺りは広島(安芸国)というより備後国だから、古代中世を通して広島とは別の土地だったはずだ。村上水軍に代表される「海の民」の影響が大きかっただろうし。

港町らしく大きなスクリューのモニュメントがあった。戦中、戦後に活躍した旅客船のものだったようだ。船のスクリューは水面下に沈んでいるから目にする機会もない。なるほど、大きなものだと改めて感心した。




港の案内板を見ると、確かに三原周辺には小さな島が多い。橋を渡すほどの交通量も必要ないから、連絡船で繋がっているようだ。
よくよく地図を見ると、ウサギで有名な島があったり、レモンで有名な島があったりするが、どの島へも船で渡るしかない。レモンの島に入ってみたいものだが。
いつか、時間ができたら、小さな島をぐるっと巡るのも良さそうだ。瀬戸内海賊の気分になって見るのも乙な旅だろう。ウサギの島に行くときは人参を持って行かなければな。三原駅周辺、2時間の観光だった。