食べ物レポート

うますぎるパン 岡山編

岡山で街歩きをしていたら、繁華街のアーケード商店街の中に大きなパン屋があった。ご当地パンがないかと入ってみたら、ありました。まさにドンピシャだったと自分を褒めたくなったくらいだ。
コッペパンの中にクリームやフィリングを詰めたものが名物シリーズらしく、〇〇ロールという名前だった。おそらく一番人気は「バナナクリーム」なのだと思う。そこから派生して、お惣菜パン的な「高菜サラダロール」とか「福神漬けサラダロール」が生み出されていったと推測したのだが。翌日の朝飯にでもしようと、良さげな3種類を選んでみた。
パン屋としては営業時間のずいぶん遅くなった夕方だったので、棚の半分以上は空っぽになっていたから、遅くても昼過ぎくらいに来なければ人気パンは売り切れてしまいお目にかかれないようだ。これは後日再訪確定だなと思いながら、営業開始時間を聞くと、なんと驚きの6:30からの早朝営業だった。
岡山のパン屋さんはすごいなと感心してしまった。結局、朝まで待ちきれず夜食にバナナクリームパンを食べたが、これは絶品だ。甘さが控えめでバナナの香りがする。うまい。確か、商品棚にバナナクリームも別売りしていたような記憶もある。これは、マストバイだ。

超絶的にうまい (個人的感想です)

翌朝、福神漬けサラダロールを食べたら、一気に美味さで目が覚めた。カレー味のマヨネーズの中に福神漬けが入っている。シャキシャキの歯触りと、福神漬けから出てくる甘塩っぱさとカレー味のマヨネーズの相性が抜群だった。至高の味(B級部門)といいたい。これを考え出した人は天才に違いない。
なぜ、岡山以外でもこのパンが売っていないのだろうか。あまりにも不思議だ。だいたい経験的にいうと、全国各地のパン屋さんは皆さん研究熱心なので、どこか遠い地方で流行っている有名人気パンの情報を貪欲に入手している。その仕入れた?人気パンを再現しえ販売していることが多い(ようだ)。
要するに丸パクリなのだが、店舗近隣の客にはそれが遥かかなたの行ったこともない見たこともない地域での人気商品だとは知る由もない。だから、「おー、これはうまいパンだなあ」「この店はすごいパンを作ったものだ」と素直に喜んでくれる。パクったもの勝ちの熾烈な世界が、実は街のパン屋さん業界には存在する。
にもかかわらず、お江戸周辺ではこのカレーマヨパンを見たことがない。我がパン屋世界ランキングで、コッペパン部門の絶対キングである盛岡「福田パン」にはカレーマヨメニューがあるかもしれないが、全く覚えていない。多分ないのだと思う。
なぜカレーマヨパンは岡山にしか存在しないのだろう。カレーパンは全国にあるのになあ。

北海道発祥だと思われるちくわパンは、最近全国あちこちで見かけるようになった。お江戸のパン屋でも買えるのだから、ほぼ全国区な商品になっていると考えて良いだろう。
大きめの甘納豆が入った豆パンも、北海道ではほぼ全域でうられているが、北海道以外では四国の一部、静岡の一部でしか見られないローカルパンだった。今ではインストアベーカリーを置くスーパーでは、全国的な標準品になりつつある。
いまだにローカル限定といえば、近江長浜のサラダパンや久留米のハム入りなのにホットドッグといわれるもの、青森のイギリストースト、高知の帽子パンなど有名どころは数多く存在する。が、この岡山木村屋のパンは全く未見だった。(単純に勉強不足だろうと言われても仕方がない)
いまだに食べたことのない、知らないうまいものがたくさんあるのは諦めるしかない。が、いつも思い知るたびにショックを受ける。

もう少しご当地パン屋の研究をしてみようか。

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