
気温が下がってきたということで衝動的にソロキャンプに出かけた。が、まだ暑いというか猛暑日になってしまい、アテが外れた。それでも、キャンプ場について一息入れて、簡単な設営も終わり焼酎のバイス割りを飲み始めた。
暑い時にはこれが美味い。お江戸ローカルなアルコールドリンクといえば、浅草にある神谷バーの電気ブランがイチオシだと思う。が、その銘酒の裏に隠れてあちこちにある炭酸系の割材が怪しく美味い。
一番メジャーになったのはホッピーで、今ではどこのスーパーでも置いてある。ビールテイストな割材だ。お江戸の先輩に「ビールの搾りかす」と騙されて敬遠していたが、今ではすっかり愛用している。
長く通っていた恵比寿の街ではローカル的に有名なのがホイスで、これは都内のあちこちに散在しているらしい。ホッピーとは異なり、ハイボール系の薄味だ。これもウイスキーの絞りカスとか言われたら信じたかもしれない。当然ながらグビグビと飲める。
そして、どうやらお江戸の東側で局所的な勢力を誇っているのが、このバイスという割材らしい。ほんのりと梅の味がする。
昔の焼き鳥屋で見かけた「梅割り」は、焼酎を梅酒のエキスみたいなもので割ったものだった。それが炭酸割りになっ超な感じだろうか。今で言えば梅サワーの甘くないやつという感じだ。これに氷をたっぷり入れ焼酎を注ぎバイス割りにする。下町の雄らしく、北千住発祥であるIY系のスーパーではよく見かける。
まあ、個人的には好みだが、おおよそジジイの飲み物と言って良い。(多分)

この現代ではありえないほど簡素なデザインのラベルが、今でも現役というのが素晴らしい。そう言えば、ホッピーのラベルもレトロを通り越して簡素だったなあ。これもあと一息間違えば、手抜きデザインと言いたくなるシンプルさだ。

アウトドアでの飲み物として、いくつか準備した。まず、焼酎は冷やした後、保冷ボトルで持ち運ぶ。(ちなみに魔法瓶は死語らしい)氷はブロックアイスを買ってくる。クーラーボックスの中でバイスは冷やしておくとなお良い。
グラスは屋外では使い勝手が悪いので、ステンレスのマグカップ(ロックグラス風)にする。これで氷が溶けにくくなる。暑いとついつい一気飲みしてしまうので、飲むペースにも注意が必要だ。
つまみには、ペンシルカルパス(細身のカルパスの長いやつ)をちびちびと齧りながら飲む。ポテトチップスのような口内脱水系ではなく、干し肉、干しイカなどの噛めば噛むほど旨味が出てくるものが良い。
うー暑いと唸りながら飲む酒は、冷えたビールより氷をたっぷり入れた下町系炭酸ドリンクが良さそうだ。