旅をする

JR東日本 新潟支社のお嬢さん

最初に出会ったのは、長岡駅から一駅離れた小さな駅だった。改札口を出たところに彼女は立っていた。JR東日本で駅娘の企画があったとはと驚いたが、ひょっとするとまた、どこかの企業とのコラボだろうと、あまり気にもとめなかった。とりあえず一枚写真を撮っておしまいという感じだ。

次に出会ったのは、新潟駅だった。ここでようやくスタンプラリーのキャラだということがわかった。首都圏山手線で見かけた、イケメン駅男子の新潟版なのかと思ったが、どうもそうではないらしい。
新潟県限定で、JRを使って酒蔵を回るプチ旅企画のようだ。首都圏で毎年春先に実施されている、コラボキャラ・スタンプラリーの縮小版みたいなものだろうか。首都圏版では、ウルトラマンやガンダムなどの著名キャラがコラボ対象になっていた。新潟は独自キャラを建てたらしい。
しかし、スタンプラリーの巡回駅を見ると、これはなかなか完全制覇が厳しいことがわかる。新潟から離れた駅に行くと、日帰り旅行でもギリギリの行程になるだろう。新幹線も利用しての金持ちトラベルにしたとして、それどもおそらく2-3日かかるのではないか。

新潟の旅の帰り際で、長岡駅でも彼女に再会した。どうやら対象駅ごとにパネルが違うようなのだが、新潟駅では見かけなかった。新潟市内には対象となる酒蔵がないのだろうか。見落としていたことに気がついた。ちょっと残念だ。

手に持っているのは鉄印帳かと思ったら、まさかの乗務員手帳でした

今回の旅では会津若松で「鉄道むすめ」と出会った。それと見比べてみると、やはりテイストが違うというか、JR対私鉄連合みたいな雰囲気が感じられるのが面白い。JRはシャープなクールビューティー、私鉄連合はゆるふわ系という感じがする。
その延長であれこれ考えてみた。女性キャラを立てるのは、萌え好みの男子客を集めるという意図なのだろう。確かに、連動したグッズ販売などを行いやすい。茨城県大洗の戦車娘たち、静岡県沼津市のバンド娘たちの成功例もある。
ただ、御朱印めぐりのようなイベントは女性客が多いようだ。とすると、スタンプラリーを企画する時には、イケメン男子キャラの方が実効性は高そうな気もする。となると、イケメン企画ではなく萌え系企画が多いのは、イベントを決める偉い人が男性に偏っているジェンダー問題の現れかもしれない。鉄道企業に横たわる黒い性差別の闇みたいな言葉が思い浮かん。とまりと、JR東日本首都圏部隊は、かなり先進的なダイバーシティーに取り組む集団ということだろうか。
などと、かなりどうでも良い社会考察をしながら、会津新潟の旅は終わりました。鉄道むすめ、完全制覇の旅という言葉が頭の隅をかすめているが、考えないことにしておこう。

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