
会津若松市七日町通りにある和菓子の店で、手土産にしようとあれこれ探してみた。なんとも美しいフォルムの和菓子が並んでいたのだが、福島といえばゆべしだと思い(郡山の名産に有名なくるみゆべしがあるので)、2種詰め合わせのセットを買った。

サンプルを見ていたら自分でも食べたくなり、2種類のゆべしを買ってしまった。一つずつバラ売りしているのがありがたい。くるみゆべしは、表面に雪が降ったようにみえる。甘さは控えめで、実に心地よい。このグニュッとした歯応えが、幸福感を呼ぶのだなあ。

もうひとつのゆべしは、ごまがまぶしたものだった。ゆべしとしては珍しいと思う。そもそも、ゆべし自体は全国であれこれバリエーションというか、拡散した広がりがあるようで、また菓子店により様々な中身、外見の変化もあるようだ。あくまで記憶モードだが。

ごまが表面にまぶしてあるので、食べると食感がなかなか変わっている。ゴマを噛むプチプチした感じと、ゆべしの持つ弾力と歯応えが合わさると、なんとも絶妙な「かみ心地を楽しむ」菓子になっている。こちらも甘さは控えめだが、今の時代はそれが良いのだと思う。

シアトルコーヒーのチェーン店で出される、強烈な甘さの飲み物が一般的になって以来、その反動なのかはよくわからないが、甘さ控えめの菓子、特に和菓子が増えているような気がする。「甘味」にも時代による流行りがあるのだろう。
伝統的な和菓子も、もともと甘さは控えめなものが多いとは思うが、最近の創作系和菓子は特に甘さと香りと食感のバランスに気を配っているものが多い感じを受ける。食の世界は、流行り物に影響を受け玉突きのような変化と進化が連続して起こっていくものだ。日本人の甘味感覚が変容する引き金になったと思う米国発のドリンクと、和菓子の関係は誰か研究してくれないだろうか。面白いテーマだと思うのだがなあ。