旅をする

青春18きっぷ 改定のお願い

各駅停車の旅は新幹線の車窓から見えないものをみつける楽しみがある

新潟駅で発見した、今年の青春18きっぷのポスターだ。高知県の駅だった。青春18きっぷのポスターは、珠玉の名作と言いたいものが数多くある。このポスターに惹かれて旅に出る若者も多いだろう。
ただ、この各駅停車の旅を何度か経験するとわかることだが、すでに「青春」とは限りなく遠い方達が、大量に発生している。(自分も含めてだが)
各駅停車の列車で、できるだけ長距離を移動しようとすると、実は使用可能な列車が実に限定される。1日のうちに、ワンチャンスしかないという路線も多い。そのワンチャンスを探すため全国時刻表をめくるのが、これまた各駅停車の旅を楽しむ方法だとも思うのだが。
東京や大阪のような大都市から、どこまで遠くに行けるかなどは、毎年の旅雑誌恒例の企画だ。だからなのか、その長距離移動を実践しようとする「乗り鉄」も多い。そして、今や「乗り鉄」の高齢化が著しく進んでいる気がする。
今回の福島・新潟回遊ルートでも、18きっぷ利用者と思われる同乗者(大きいリュックに一眼レフカメラを持っているのが特徴)をざっと確認してみたが、高齢者8に対して若者2くらいの割合だった。
JR各社もこの状況は理解しているだろう。ローカル線の中でも車両編成が1両という超ローカル路線では、この18きっぷ旅行者が地域の常連客(通学に使う高校生など)の座席を奪う形になる。これはなんとも心苦しいものがある。
そこで、青春18きっぷの代わりに、「老齢65切符」を発売し、青春18きっぷの有効期間以外で販売すれば良いと思うのだが。時間帯も限定すると良いかもしれない。
JR大人の休日のような、高齢者向け割引サービスはあるのだが、やはり各駅停車乗り放題という魅力はなかなかのものだ。「老齢切符」は複数人数の使用は認めないとか、買う時に年齢確認をするとか、あれこれ条件整備は必要だと思う。ただでさえモラルの低い高齢者が不正利用する可能性は高い。当然、18きっぷのような簡便さにはならないだろう。
ただ、利用期間も春、秋の行楽期間を避けて、かつ学生の長期休暇も除外期間にすることで、閑散期の需要拡大につながるのではないだろうか。
こんなことを考えたのも、18きっぷ利用の高齢者が、あまりに乗車マナーが悪いことに気がついたからだ。このまま放置すると、高齢者によるマナー汚染が進むか、あるいは若年層からの高齢者排斥運動が起こりそうな気がする。歳を取っても人は賢くならないという現実を見せつけられる。

JR各社の企画担当者は、ぜひ現場のヒアリングをした上で「老齢切符」導入を検討してほしいものだ。

コメントを残す