旅をする

会津七日町通り 歩いてみた

JR只見線で会津若松駅から一駅目、七日町駅はなかなか風情のある駅舎だった。この駅の前で、市内循環の観光定期バスがおり返す。只見線は会津若松駅を出ると、会津盆地の南部を東から西へぐるりと時計回りに周り、会津盆地の西の端から奥会津に進んでいく。だから、会津盆地の交通を担う主要路線だと思うのだが、運行本数が異常に少ない。この駅から隣の駅に行こうとすると、歩いたほうが早いという時間帯がほとんどだ。
ただ、会津の観光地である七日町通りの起点でもあり、駅を訪れる人は多いようだ。駅舎の中はアンテナショップと喫茶店になっている。

そこから街の中心部に向けて越後街道(七日町通り)沿いにしばらく歩くと、昔は問屋だったらしい渋い建物がある。周りに数多くある木造家屋も、どれも見た目に風情があるのだが、この店は食堂になっているらしい。
昼時を外してしまっていたので店の前を通り過ぎるだけだったが、郷土料理をアレンジして出してくれるようだ。次はのんびりとランチを食べにくるのが良さそうな店だった。

駄菓子屋が和菓子の名店になってしまった

ずいぶん昔、友人と会津に蕎麦を食べにきた。その時に紹介された会津駄菓子の製造販売店で、土産に昔懐かしい駄菓子を大量に買って帰った。いわゆる、小学校近くによくあった駄菓子屋ではない。10円20円といったチープな菓子(それはそれでうまいのだが)ではなく、昔ながらの「駄菓子」が並ぶ店だった。
その売り場にでんと座っていたおばちゃんが、これまた会話の上手い人で、そのおばちゃんと話がしたくて、会津に来た時には必ず立ち寄るようになった。
その店、「本店」は街の中心部から外れたところにあり、ちょっと不便な場所なので、駅から行くときはタクシーを使ったりした。
その不便さを解消するためなのか、七日町に支店を出した。それがこの店だ。ただ、本店のおばちゃんに会いたくて会津に来ているので、支店に立ち寄ることはなかった。
残念ながらコロナのせいなのか、時代のせいなのか、駄菓子の製造販売はやめてしまったそうだ。今では、すっかり高級和菓子ブティックという風情の店になっている。売っている和菓子は、デザインも優れたハイセンスなもので、実に美味しい。お土産にするには最適な隠れ名物だと思う。
ただ、やはり会津駄菓子を食べたい気持ちは無くなっていないので、いつか製造再開してくれないものだろうか。

お茶屋とも喫茶店とも言える店が、七日町通り沿いには数軒ある。どの店もファサードの作りが上手だ。こんな気温の日でなければ(摂氏37度だった)、外に並べられた縁台に座ってお茶を飲む、ソフトクリームを食べるなど楽しい経験ができそうだ。

土産物店兼喫茶店のテラス席には、会津名物「あかべこ」くんが暑そうにしていた。ちょっと表面を触れてみたら、これまた火傷をしそうなほど熱かった。やはり真夏に観光地歩きをしてはいけない、と強く思った「全国一気温の高い日」の会津でありました。
会津は漆器に焼き物が有名で、ぜひ骨董品屋に行ってみたいと思う。

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