食べ物レポート

幸楽苑のカレー その3

パッケージであれこれ考察してみると

買ってきてあったらーめん屋さんのカレーを実食することにした。箱の写真を真面目に見返してみると、確かにカレーの中に、つぶつぶの何かが入っているのはわかるが、よくあるレトルトカレーのパッケージ写真のように野菜や肉がゴロゴロしている気配はない。
あまり気にとめていなかったが、よく商品写真につけられている言い訳コメント、「写真はイメージです」がみあたらない。書かれているのは「盛り付け例」だ。
一般的なレトルトカレー・メーカーの製品では、盛り付け例、調理例などと書かれている。つまり、商品をそのまま撮影したものだと思える。流通系スーパーやコンビニのPB製品では、写真はイメージですと書いてある。要は、写真と中身は関係ない、つまりこんなに肉や野菜は入っていませんよと白状しているわけだ。
メーカー製品とPB商品の差はこんなところに現れる。「写真はイメージです」という表現を自社製品の美化として捉えるか、中身と違う写真を載せる騙しに近い表現ととるかは買い手の判断だが。
やはり流通系のいうことは、本当に近い嘘程度に理解しておく方が、余計な期待もせず、裏切られたなどと思わないで済む。そもそも、たかが100-200円程度の商品を買っておきながら、詐欺だ騙しだという方がよほど大人気ない。
所詮、流通業は(それも勝ち残り組は)祭りの夜店・屋台の時代から本質は変わっていない。騙される方が悪いのだという行動原理だろう。勝ち残るうちに、正直な商売とか商道徳とか言い始めるのは「人という種族、嘘を覚えた猿族の後裔」としての悲しい性だ。
結論を言うと、このらーめん屋のカレーは、立ち位置がメーカーであり、商品の質について責任感に支えられているということだ。となると、中身は写真通りなのか……………

挽肉カレーだった

実食してみた。中身はまさに写真の通りで、中にはごろごろした肉や野菜はひとかけらもない。細かいつぶつぶは挽肉だった。感覚的には、ルーがかなり緩くなったキーマカレー(挽肉カレー)と言う感じだ。
味付けは、中庸というより醤油ベースのカレーだろう。カレーのルー(メーカ製レトルト)と比べると、味付けとしてはかなりスープ感がある、出汁の利き方が強いような気もする。箱に書いてあるように、中華風のカレーと言われれば、なんとなくそうかなあと思う程度には変わった味付けだ。ただ、これは嗜好に偏りが出そうな「怪作品」だと思う。
塩味の海鮮焼きそばにかけて食べると美味そうな気がする。蕎麦屋で食べるカレー南蛮みたいなものだ。

店内で食べたカレー(サイズは半チャーハン程度だった)

ちなみに、お店で食べるカレーと見比べてみれば、明らかに違いがわかる。店のカレーは具材がはっきり見えるし、挽肉カレーではない。前にも書いた通り、実に中庸なカレーだ。レトルトカレーの際立った個性とは対照的に、非個性的なカレーだと言える。
このあたり動きが、この会社の面白いところだ。店で売っているカレーと持ち帰り用のカレーの味が違う。これが誤解を招く行動かというと、この会社の場合、ちょっとした勇足だなとみてしまう。レジ横のテイクアウト品売り場にカレーのPOPを一つ置くだけで、簡単に避けられるはずだ。
『中華風に仕立てた挽肉カレー」「焼きそばやラーメンのトッピング、ソースとしてお使いください」「店内で販売しているカレーとは異なる商品です」的な広告コピーがあれば良いのになと思ってしまう。
アパ社長のカレーを見習って、宣伝の仕方を変えたら面白い商売になるような気もするのだが。だいたい、外食のテイクアウ専用品の売り方は、あまりに下手すぎる。外食企業も少しは流通業のあざとさを学ぶべき時代なのだ。
ちなみに、自宅にはまだ一つ、らーめん屋さんのカレーのストックがある。個人的には結構気に入っているし、次はあんかけ焼きそば的に食べてみようと思っている。この会社には、もうひと頑張りしてほしいなあ。

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