
「松風」という菓子があることは知っていたが、食べたことがなかった。八丁みそ松風という商品名に引き寄せられて、つい買ってしまったが、なんの予備知識もないままのジャケ買いだっだ。
帰ってきてから調べてみると、松風という菓子はカステラのような小麦の焼き菓子で、それに味付けとして味噌が使われているようだ。その味噌を八丁味噌にしたものが、この品物らしい。
製造元は愛知県岡崎の備前屋で、確かに八丁味噌の土地だからローカルオンスパイアでスピンアウト商品ということだろう。

箱から出してみると、上部は紙で蓋をされている。これは珍しいなと思うが、乾燥防止なのだろうか。この紙をゆっくりと剥がしてみると、棒状の姿が見えてくる。なんと、一口サイズ?に切り分けられていた。親切仕様だ。

カステラのような滑らかな記事ではない。どちらかというともっさりとした、口の中の水分を全部持っていくタイプの生地だ。この手の水分奪取系菓子が好きな人は多いようだが、個人的にはそれが不思議だなと思っている。パンの系統でも、蒸しパンとかスコーンなどは典型的な水分奪取系食品で、ちょっと苦手な食べ物になっている。
この「八丁みそ松風」は、八丁味噌の味は控えめで、ちょっと塩味の効いた生地の粗めなカステラといった感じを受けた。2切れほど食べると口の中の水分が消滅するので、お茶などの飲み物は必須だ。(大げさだなあ)
濃いめのお茶を少量いただくのがこの菓子にはあいそうだが、抹茶では水分充填量が足りない感じがする。名古屋の菓子といえば短絡的にういろうを思い浮かべてしまうが、もう少し尾張名古屋と三河岡崎については研究してみようと思った。
この歳になっても初見の菓子があるのは、なんだか人生サボってきたような気もしてくるが、日本橋に出かければまだ見ぬ和菓子との素敵な出会いが楽しめそうだ。