
幸楽苑ではコロナの前から、冷凍餃子を筆頭にあれこれテイクアウト商品を店頭に並べていた。レジ脇棚がファミレス化していたと言えるだろう。それが今では、なんでこんな物という商品も含めて相当数がレジ横に並べられている。
その中で、一際目立つ(ように思える)のが、カレーだ。値付けは微妙な300円台で、レトルトカレーとしては高級品の価格帯になる。ご当地カレー的な土産物対応の商品であれば500円越えも珍しくないが、大手外食チェーンが販売する価格帯としては、ちょっと微妙な感じもする。
ちなみに、カレーを含めた自社製品(冷凍)を強く売り出しているのはファミリーレストランのロイヤルだが、こちらは高級路線のカレーだから値段は1000円近い。高級ブランド品なので、この「らーめん屋さん屋のカレー」と比較するのには抵抗がある。
気になってCoCo壱の通販サイトを確認してみたら、何種類かのレトルトカレーがある。おおよそ一箱400円くらいだった。送料は別、税込価格なので、この幸楽苑カレーと比べると3割ほど高い。価格的にみると専門店の方が高めの値付けであるから、「らーめん屋のカレー」はちょっと商品の立ち位置というかポジションが異なっているようだ。冷凍ラーメン、即席ラーメンも同時に販売しているので、余計にカレーのポジションがわかりにくい。

店内メニューとしてカレーは存在するが、どうもサイドアイテムとしての提供であり、餃子と同じような扱いらしい。つまりラーメン+餃子、ラーメン+チャーハンの延長線上にあるラーメン+カレーライスという売り方だ。ラーメンに対抗して第二の柱として存在する「カレー」という体裁ではない。山形県の蕎麦屋では蕎麦よりラーメンが売れる店が多いそうだが、この店でもラーメンよりカレーの方が売れるくらいまでカレーの品位を磨き上げるということであれば面白いのだが。
このレトルトカレー商品は、おそらく店内で販売するカレーを個別包装にしているのだと思うが、そこもまたあれこれと考えさせてくれる。相変わらずこのブランドは見ていて楽しい。