食べ物レポート

自分への土産物? ご褒美その2

ご丁寧に個別包装してくれる

北海道の果実であるハスカップ(ブルーベリーのような甘酸っぱい小粒)を使った菓子はたくさんあるが、やはり一番有名なのはこれではないか。苫小牧の老舗な菓子会社が作る伝統食?だ。空港をはじめ土産物店では置いてあるので、超有名ブランドの白いチョコレート菓子にも対抗できる名品だと思うのだが。

商品のキャッチフレーズは「日本一食べにくいお菓子」だそうで、商品の箱にもそう書いてある。発売開始は1953年、大戦後の混乱期から抜け出しつつある時期で、もはや歴史的時代に作られたということになる。昭和の香りそのものだ。
そのユニークな味は、絶対的な「甘さ」にある。よくアメリカのケーキは甘すぎるという話を聞くが、まさに糖度がアメリカ級で日本人の好みからはかなり遠い気がする。老舗和菓子の最中などと比べると、明らかに異質だ。同じ北海道の伝統菓子である「わかさいも」や「月寒あんぱん」などと比べても、明らかに次元が違う甘さだ。
箱に書かれている原材料名は、重量の多い順番に記載されることになっているのだが、そこを読んでみると、「砂糖」「鶏卵」「小麦粉」「ミックスジャム」となっている。原材料の中で、砂糖が一番多く使われているのだ。
手元にあるかなり甘いクッキーで原材料表示を見てみると「小麦粉」「砂糖」「植物油脂」「クリーム」の順だから、違いは歴然だ。明らかに甘さを楽しむというより、砂糖を直接食べるのはしんどいので、代わりに菓子の形態になったと言いたいくらいの「砂糖」食品だ。

昔は着る時に他がベタベタになったが、今では切り分けれれている。これは偉いぞ。


手元にある甘いものをあれこれ確認してみた。お江戸の名物である雷おこしでは、原材料名のトップに砂糖が挙げられている。確かに雷おこしも「砂糖につけたお菓子」だが、体感的にはそれよりも何倍も甘い。Super Sweetsというべきだろう。
あれこれ書いてきたが、文句をつけているのではない。時々、突然かつ無性に食べたくなる。封を開けて一口食べると実に安心する。ただ、一切れ食べるとそれで満足してしまい、二つ目を食べる気が失せるくらい甘い。魔性の食べ物だ。

渦巻部分がハスカップ

だから、お土産に買って誰かに差し上げるにはちょっと抵抗がある。ダイエット中の方であれば、俺に何か恨みがあるのかと言われそうだし。よほど親しく付き合っていて、この菓子の存在を知っている北海道人ですら、手土産に持って行くのは危険で地雷を踏む可能性がある。許される候補者は、少なくとも以前に自分と一緒にこれを食した経験がある人限定だ。そこまで慎重に相手を選んだとしても、やはり気が利かないやつだなと思われる可能性もある。甘さもさることながら、表面に塗られているハスカップジャムをオブラートで包んでいるため、食べている途中でそのベタベタオブラートをたベこぼす危険があり、もし床のカーペットに落としでもしようものなら、なんともタフな清掃作業になる。ひと様の家で難度の高い清掃をもたらすような菓子は、手土産には向かないというものだ。
なので、自分一人で食べる。1日に1-2切れしか食べられないので、何日間かかけて楽しむ。残念ながら最終日には義務感で食べる。それでもしばらくするとまた食べたくなるのだ。やはりハスカップには中毒性があるに違いない。
恐るべし「日本一食べにくい」菓子だ。ただ、これを食べた経験のない人は、人生をだいぶ損していると思う。是非一度、甘すぎる菓子の魔界へ……………

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