
花巻市にあるデパートが耐震基準のために廃業した後、そこの名物であった大食堂を復活させようと頑張った結果、見事に開店にこぎつけた。一度行ってみようと思っていたが、冬の初めに思い立って行ってきた。花巻の中心部にあるデパート跡地はマルカンビルとなり一階にはテナントも入っていた。

あー、これこれ的な光景というか、実に懐かしいい。古典的なデパート大食堂だ。まさしく、自分の初めての外食体験はこんな場所だった。当時はテーブルの上に湯のみ茶碗と大きな急須に入ったお茶が置かれていたが、今は給湯器に変身していた。注文はエレベーターを降りたところで食券を買うのだが、なんと券売機ではない。対面販売、なつかしい。

そして、待望のキラーコンテンツ、一押しメニューのナポリカツ。ケチャップ味のナポリタンの上にカツが乗っている。野菜サラダが、優しい心遣いだなという感じ。これに、ドバッとタバスコかけて食べると、まさしく昭和50年代が蘇る。昭和に生まれていなかった人には、斬新で新鮮な食べ物かもしれない。呉や舞鶴名物の海軍カレーみたいなものか・・・。大人になった今では、これと合わせてビールをちょっと飲むと、いやいや、まさしく天国の気分だ。

そしてもう一つの名物、箸で食べるソフトクリーム。このたかさは20cm以上あるのだが、まわりを見渡したら男も女も年にかかわりなく皆んな、箸を上手に使って食べていた。幸せそうな光景である。味は普通だが、なんと驚きの200円。

12時過ぎには100人以上の人が、この大食堂でお昼ご飯を食べていた。夜には宴会もできますよとポスターに書いてある。デパートの大食堂を知らない世代には是非楽しんでみてほしい。メニューは、和洋中華なんでもありで、鮨やラーメンやカレーやスパゲッティーやなんでも頼めるぞ。もちろん蕎麦もあるし天ぷらもあるし、何より楽しみはお子様ライスとチョコレートパフェ。ファミレスより断然楽しい思う。
何よりもとデパートの最上階なので、花巻の街が一望に見える。夏だと、窓を開けて風が吹き込んでくるみたいだし、気持ち良いだろうなあ。暖かい季節になったら、是非もう一度来たいものだ。宮沢賢治の街だから見物するところはたくさんある。ちょっと足を伸ばせば南部鉄器の工場もある。泊まりは花巻の温泉にするのが良いと思うぞ。花巻はわんこそばの発祥の地らしい・・・。