食べ物レポート

シウマイ弁当 駅弁完成形とは

最初から結論めいているが、駅弁の完成形だと思うのが「崎陽軒のシウマイ弁当だ。これに並ぶと駅弁いえば、碓氷峠の釜飯くらいだろう。全国で海鮮系の駅弁も多くあり、蟹やらエビやらが舞い踊りしているのもうまいとは思うが、やはり究極形態というものはある。駅弁はどうあるべきだという理論があるわけでもないが、この白飯とおかずのバランス、甘いと辛い味付けの比率は駅弁として最上のバランスだと思うのだ。

食べたことのある人には無駄な説明かもしれないが、一応の能書きを書くと。
まず、崎陽軒には横浜工場と東京工場があるそうで、横浜港情勢は放送に紐がかかっている。羽田空港で買うと紐付きなので横浜工場製ということだろう。
白飯は、俵型で8個、ごま塩と小梅が嬉しい。おかずは焼売が5個。この5個というのが微妙で、俵ご飯2個につき焼売1個のペースで食べ進むと、最後に焼売が一個残る。この余韻が楽しめる一個が重要なことは言うまでもない。しゅうまいのでダンに並んでいるのが、左からたけのこの煮物(個人的にはこれが最高に好みで、たけのこだけ入れた弁当を売って欲しいくらいだ)、マグロの煮物、蒲鉾、卵焼き、鳥の唐揚げ、そして刻み昆布と生姜が斜めの区画の中にひっそり収まっている。真ん中にあるのが杏で、これがいわば最後のデザートということになる。
食べる順番は、それぞれ好みはあるだろうが、焼売、マグロ、焼売、鳥から揚げ、焼売、箸休めに生姜、竹の子、焼売・・・と焼売の前後にサイドを間イメージがよろしい。弁当箱がすっかり空っぽになったところで、最後に杏を食べると、実に幸福感が押し寄せてくる。

仕事が終わった後であれば、これにビールのひと缶もあれば、人生そんなに悪いことばかりでもないよなあという、小市民的幸福をしみじみと感じる。

そんなシウマイ弁当だが、バブルの後毎年のように着実に値上がりしていて、来年には900円になってしまいそうなのがちょっと残念だが。焼売減らして値段据え置きはやめて欲しいので、そこは我慢することにしよう。