食べ物レポート

蕎麦屋のはなし

外食産業がコロナの中でのたうち回る状況で、なぜか他業種からの参入という珍しい話が起きた。格安チケット販売のHISが蕎麦屋を開けた。り旅行業界もコロナにめためたにやられているのは間違いない。GoToで国内旅行はそれなりにテコ入れができそうだということはわかった。ただ、おそらくだが海外旅行を中心にビジネスをしているHISは、この先の海岸旅行再開に相当深刻な懸念を感じているのだろう。しかし、コロナにやられた業種(旅行業)からおなじくやられた業種(外食)に移ってもねえ、というのが正直な感想だったのだが。ともかく見に行ってみようと年末のよく晴れた日に散歩がてらに出かけてみた。

川越の繁華街の外れ、あたりはちょと変わったレストランや飲み屋、BARなどがあるエリアだった。おまけにビルの2階という、どうしてここにと言いたいくらいの立地だった。一号店なら場所は選び放題だろうになあ。

蕎麦は手打ちで、ごくごく普通の妙に気取ったところもない定番のそばだった。ツユは江戸風のからさはない。マイルド系というべきだろう。つるっと一枚いける感じだ。天ぷらも自慢らしいが、かき揚げはちょっと重たい。衣が厚いせいかもしれない。食べ応えはある。お値段はいわゆる大衆価格というか、実にお手頃でそば専門店のギョッとするような高さではない。日常使いというかサラリーマンの昼飯に十分という感じで、この辺りは多店舗化を見越しているのかもしれない。全般的に普通さが感じられるというか、あまり尖った感じのない蕎麦屋だ。これであればどこの町でも溶け込めそうな気もする。立ち食いそばでいえば、小諸そばが一番近いかという感じで、夜のちょい飲みも計算に入れているようだ。うーん、本来、外食大手のどこかがやるべきもののような気もするが、そこがコロナの時代の混乱なのだろう。半年くらいしたらもう一回行ってみようかな。