旅をする

ひがし大雪自然館

帯広から北に進むと、大雪山系の南は時にあたる。糠平湖を越えて北西に山を抜ければ旭川に出る。その道も冬になればあちこちで雪のために閉鎖される。広いと言われる北海道も広いが故に山道、峠道も多い。

糠平湖の辺りに立つこの建物だが、糠平湖自体は冬には凍結する。氷上レジャーで有名な場所でもあり、それなりに通行も追い場所だ。ちなみにここは温泉街でもあるので、冬だからと言っって閉鎖されることもない。

木材がたくさん使われた開放感あふれる館内は実に明るい。かつ、暖房が効いているので屋外の寒さとは全く別世界だ。これが、The hokkaidoというべき冬の寒暖差で、室内はだいたい27−28度が標準、Tシャツ、半袖が快適温度だ。

館内には北海道野生動物がパレード中で、ヒグマ(実物大)が威嚇してくる。このサイズ(人の背丈と同じくらい)は成獣としてはあまり大きくない。ただし、戦闘力は強く、日本の野生動物ではナンバーワンだろう。

その横では、絶滅種 蝦夷(えぞ)オオカミが悲しげに訴えてくる。どうして僕たちはいなくなってしまったのかと。後から来た人間のために、僕たちは滅んでしまったのだと。

今や増え過ぎて害獣指定されているエゾシカだが、狼がいれば食物連鎖の中で適正生存数で存在できたのに。ちなみに、最近はジビエ料理などで珍重されるエゾシカだが、狩猟後の解体作業など法の未整備のため色々問題も多いと聞く。個人的な食経験で言うと、脂の乗ったトロ状態の時期とさっぱりした赤身的な時期があり、季節によって味が極端に変わるのがエゾシカ肉。ステーキや焼肉もうまいが、すき焼きも良い。

北海道観光としては、かなり交通の要衝からズレた位置にあり、行くのが大変な場所だが、糠平温泉で一泊しながら夏の(あるいは厳冬の)北海道を楽しんではいかがと言う場所。おすすめです。