
2-3ヶ月に一度定点観測に訪れる居酒屋だが、最近は運営方針が変わったのか(コロナ後の対応のようにも見える)、毎月推し商品を入れ替えるキャンペーンモードになっている。なぜか5月はトマトレモンサワーだった。
トマトジュースは好きだが、レモンサワーはさほど飲まない。おそらく一年で1度か2度程度の低頻度でしか頼まないだろう代物だ。ただ、キャンペーン推しだという事で、とりあえず注文してみた。ちなみに、値段は普通のレモンサワーの5割増しだから、この店では高級ドリンクになる。
飲んでみたら、レモンサワーの甘さがトマトジュースで良い具合に緩和されていて、これはうまいなあ、と思ってしまった。ただ、流石にこれをお代わりするのは気が引ける。代わりに頼んだのが、通常品トマトサワーだ。味比べをしようと思ったのだが、なかなか面白い体験になった。
結論を言うと、キャンペーン品の方がうまい。値段が高い分だけ美味いと言える。トマトとレモンのバランスの問題だろう。それでも、通常品のトマトサワーを次回来る時に注文する気にはなる。今年一番の居酒屋発見かもしれない。あちこちでトマトサワーを試し飲みしてみようかと思ったくらいだ。

5月のおすすめである「肴」は、「辛いチキン」が二品あった。一つは唐揚げに、これでもかと赤いスパイスがかけられたもので、注文した品がテーブルに置かれた時には、思わずビビってしまった。
ルックスだけ見ると、これは実に辛そうだ。ひょっとして完食できないのではないかと思ったが、食べるとあれっと言いたいほど辛くない。色味に騙された感がある。カリカリ系の食感の鳥唐揚げだから、酒にはよく合う。これはマイルド系な辛いもの(変な表現だが)が好きな人に向いている。

もう一つが鉄板で焼いた鳥肉に辛いソースがかかったもので、チキンを原料に、味付けが辛く設定されているから、唐揚げと同系統の商品だ。食べてみると、これもあまり辛くない。唐揚げが好きか、焼肉が好きかの違いくらいで、味付け自体はどちらもマイルド辛い、辛さレベル1的なものだ。
どちらもに肉料理だし、どちらかと言うとサワーのような炭酸系飲料によく合うようだ。たまたま、トマトサワーを飲んでいたこともあり、甘めのドリンクとマイルド・スパイシーなチキンはよくあっていた。
そこまで計算されたキャンペーンなのかはよくわからないが、ひょっとすると商品開発者の深い陰謀?があるのかもしれない。
とにかく、トマトサワーは美味いのだな。新発見できて、ちょっと幸せなひと時だった。