食べ物レポート

大行列の回転寿司で

昼時には大行列ができる回転寿司も、2時を回ると待ち時間なしで入れることもある。コロナの間は地元客が中心だったが、今では外国人観光客も多い。隣の席は外国人観光客、反対側の席は日本人観光客だった。回転寿司屋に大きなキャリーバッグを持ち込むと、かなり窮屈になるのだが、客も店もあまり問題にはしていないようだ。北の街で回転寿司はレベルが高いと言うことになっているが、実はネタの種類が思っているより少ない。北海道は道外観光客が予想しているよりはるかに魚種が少ない。瀬戸内あたりの豊穣な魚地帯と比べると、半分以下ではないか。えびかにいくらうにという高級ネタを除けば、地魚などは数えるほどだろう。最近復調してきているニシンがちょっと珍しい程度だ。

寿司を注文する前にサイドアイテムをチェックすると、なんと「イカザンギ」なる名前があるではないか。たこザンギはすでに一般化しているが、イカザンギは初見だ。これは食べてみるしかないと喜びつつ、出てきたものを食べて若干の違和感がある。ゲソ唐揚げとどこが違うのか。確かに衣に味がついてはいるが……………
決してまずいというつもりはない。普通に美味しいイカゲソだ。ただ、これをザンギというのはなあ、という感じがする。社長のこだわりだろうか。

気を取り直し、三陸わかめの唐揚げ?も追加注文してみた。これは、予想外に美味い。海藻の天ぷらはあちこちで食べたが、わかめのカリッと感はスナック菓子のような軽さだった。しかし、鮨屋にきていきなり揚げ物2品というのは客としてどうだろうかと自問してしまう。

心を入れ替えて、最近すっかりお気に入りの鯖の巻き寿司を注文する。これは、酒の肴としてもうまい。巻物としては最高傑作だと思うのだが。ただ、最近の鯖不足?のせいか、微妙に値段が上がっている気がする。

念の為(どこが?)に定番の鉄火巻きも頼んでみた。これはこれでうまい。が、北海道まできて鉄火巻きとはどうよ、とこれまたセルフツッコミ状態になる。北海道産まぐろ使用とか言われれば、また風情も変わるというものだが。おまけに、この辺りで満腹感が込み上げてきて、胃袋の余裕がな苦なってきた。

最後の一品にマイカを選んだ。ちょっと前までは北海道の誇る安くてうまいネタだったはずのマイカだが、今ではすっかり高級魚扱いで庶民の手には届かない(程でもないが)高値になってしまった。代用品としてはヤリイカが使われるようだが、マイカのねっとりとした舌触りと甘みを含んだコク味とはものが違う。
今更ながら思うことだが、2時間待ちになることもある大人気の回転寿司屋で、巻物とイカを食べて帰るというのは相当に怪しい客だろう。うまいものを好きなだけ食べるというポリシーを貫くには、回転寿司は不向きな業態なのかもしれないなあ。

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