
小麦製品が値上がりしているのは明らかでパンや麺類が一斉に1−2割値上げしている。典型的な安売り麺であるカップ麺の低価格版を比べてみようと、近くのスーパーやコンビニで買い集めにまわってみた。
改めて売り場を回って理解したのだが、いわゆる丼型のカップ麺は高額ということだ。ご当地ラーメンコラボ製品であれば三百円を超えるものもある。逆にスタンド型のカップ麺は比較的安価な品揃えになっている。一番安価なものでは百円(税別)を切る。
いわゆるPB製品なのだが、販売者が流通側になっているのはイオン製品だけど、他は製麺メーカーが販売者で、それぞれのスーパーは特殊銘柄の製品を仕入れて売っているという体裁だ。このエセPB的な手法はなかなか面白い。推測するに全製品を全量買い取ることが前提で製造するのがPBだと思っていたが、買取責任を持たない(つまり販売者になっていない)一般商品、ただし行面のラベルだけは自社ブランドの体をしてみせる、不思議な製品が主流だということがわかった。製造業との駆け引きで、このあたりが決まるのだと思う。買い手の力が強ければ、こういう便宜的なPBも成立するらしい。
元々、自社調達の原材料化を進めることでコスト削減を業務として行った経験からすると、なんだか反則っぽい気もする。まあ、それが流通の支配力というものだろう。ちなみに、写真の4社の製品は百円前後だった、

コンビニ大手3社を比べようと店を回ってみたら、ファミマは自社カップ麺(低価格版)は販売していない。ローソンは百円商品だった・そしてセブンはなんと二百円近い高額品しかなく、これではN B品である日清カップ〇〇より高い。なんともおやまあという気分になった。セブン強というべきか。ただ一般的にはPB品が廉価品であるという認識があるだろうから、セブンに行ってNB品より安いと思い込んだまま、高いPB品を買ってしまうといううっかり消費者もそれなりにいそうだ。
ネーミングは醤油ラーメンが2社、賞ヌードルが4社だから、やはり業界の元祖製品にそれなりの敬意が払われているのかもしれない。
製造メーカーを確かめると製麺メーカーの品もあるが、こんなメーカーがカップ麺を作るのかと初めて知ったところもある。本当は全6品を食べ比べて味の品評会でもしてみなければいけないとは思うのだが、それはちょっと別の機会にしたい。多分、味はどれもこれも同じような気がする。
ちなみにNBのカップ〇〇はスーパーの特売でも138円、通常であれば150円を超えるので、100円を切る値付けのPBは確かにお安い感じがする。
たまには、こういう目的意識を持った価格比較調査をやるのも、インフレ時代の腹いせには面白いかもしれない。ただ、買い回った6個のカップ麺は明らかに無駄遣いをしたと言う気もする。心して昼飯の友として完食しよう。