
本当に久しぶりな新宿3丁目の居酒屋での飲み会になった。コロナの間は一度も行く機会がなかったので、なんと3-4年ぶりということになる。この店は若い頃から定期的に通っていたので、一年に一度も行かなかったことなどなかったと思うのだが(記憶にない)、コロナの間はお店が閉まっていたり、夜の外出が減っていたこともあり、本当に久しぶりだ。
が、ドアを開けて店内に入れば、中はいつもと変わらない空間だった。これはありがたい。この3年の内に店ごと無くなってしまった馴染みの店は多い。東日本大震災の後も、一時的に居酒屋が閉まっていたことはあったが、ステイホームの金切り声ほどの威力はなかったからなあ。

馴染みの店で馴染みの料理を食べるというのは、実にありがたいことだ。いつもであれば、何種類かの日本酒を順番に楽しんでいくのだが、今回はホッピーを淡々と飲んだ。帰りの駅までの道をぶらぶらしてみようと思ったから酒は控えめにした。つもりだったが、それなりに量は飲んでいたから、あまり効果はなかったようだ。我ながら自堕落な……………と笑ってしまう。
やはり一人飲みの時期が長かったせいで、酒の量と時間の加減がうまく行かなくなっているようだ。一人飲みだと、自分の好みの量と時間でうまい具合に飲み終わるから、ただただぼーっとしている。あまり難しいことを考えなくなるので、怠惰な時間が流れる。すっかりそれが好きになってしまった。この「怠惰な時間耽溺症」こそが一番深刻なコロナ後遺症かもしれない。

西武新宿駅前に人だかりができていて、どうやら久々の路上パフォーマンスを見ている人たちらしい。昔と変わっているのは、周りの観客?がみんなマスクをしていること。そして、パフォーマーがマイクを使って解説していること。観客も静かで、たまにパチパチと手を叩くくらいだ。ようやく平和な時代が戻ってきましたねえ、などと思ったのだが……………
ふと気がついたのは、おひねりはどうするのだろうということだった。音楽演奏の場合は、楽器ケースの蓋が開いていて、そこにおひねりを入れることができる。このマジックショー?らしき場所では、箱も入れ物も見当たらない。
ネットのコンテンツにデジタルなおひねりを渡す仕組みができて、すっかり一般的になったのはコロナの影響だろう。リアルの世界でも、路上パフォーマンスが復活するとしたら、おひねりの投下、回収システムがいるのではないかなあ、などと軽く酔いの回った頭で考えていた。QRコードを描いたパネルでも置いて、コード支払いでおひねりみたいなことはできるかなあ。
アフターコロナの時代では今更だとは思うが、現金を受渡する仕組みは「感染拡大防止」上、好ましくない、と文句を言うのは厚生労働省で間違いない。そして、お捻りも課税対象(消費税の徴収とか)と言い出すのは財務省だ。人の不幸で金儲け、と言う言葉が頭の中でリフレインする。
いつの世も「官僚」たちは庶民の不幸を食い物にする。酔いに任せて妄想していたら、すっかり酔いが覚めてしまった。だんだん腹立たしくもなり気分は最低で、「くたばれ、〇〇省」と叫びたいくらいだった。
(お断り:〇〇には自分のお好みの省庁名を入れてください 省庁の好き嫌いには個人の嗜好差があります)
楽しくお酒を飲んだら寄り道せずにまっすぐおうちに帰りましょう。けして〇〇省のことなど思い出してはいけません。