街を歩く

西武秩父駅 夢の跡?

この冬は、秩父行きのお安い切符のおかげで何度か秩父に行った。お目当ては洋食屋だったり、漬物を買うためだったり、街をぶらぶら歩くだったりだが、夏に汗だくで歩くより冬の寒さに耐える方が余程マシだということもある。
夏に札所巡りをした時は、本当に死にそうに暑いと思ったものだ。秩父は盆地なので、夏の暑さと湿気には相当なダメージを受ける。秩父を有名にしたアニメは、夏の日の出来事がテーマだったから夏に遊びに行ってみたが、やはり街歩きの時期はもう少し涼しい時の方がおすすめだ。蝉の声に青空に入道雲的な夏光景は、画面の中で見るだけで良いと思ってしまう。

西武秩父駅の中にあった立ち飲みコーナーが改装されていて、おしゃれな角打ちになっていた。ここで酒を飲むのはどんな人たちなのだろう。西武秩父鉄道を通勤駅とするオヤジがどれくらいいるのか興味があるのだが、オヤジ達の飲み屋タイムに合わせて観察に行くのも面倒くさいというか、秩父で酒を飲んで自宅まで帰るのはちょっと遠い。おまけにヘタをすると電車の中で寝過ごしてしまい、自宅近くで降りないまま池袋まで行ってしまいそうだ。
都内で最近営業再開した立ち飲み屋もオシャレな感じになっていたが、サクッと立ち飲みというスタイルは、親父のものではなくなり、もう少し若い世代の客が増えたのかもしれない。

西武秩父駅は行き止まりの終点駅だが、この先200mも延長すれば秩父鉄道と直接つながる。その先は、荒川を渡ることで長野県南部までの延伸は可能だ。昔々は、軽井沢までつなげる計画があったというが、その路線を想像してみる。秩父の北西部に続くところは山間の隘路で、山を越えて群馬県下仁田から軽井沢に抜けるコースは相当な難工事だったのだろう。だから、このホームの先の行き止まりは、見果てぬ夢の跡という感じが漂う。終点駅というのは、どこに行っても、この残念な感覚、もう少し先まで伸びていきたかったんだぞ的な鉄道マン達の無念さみたいのがあると思うのだ。ローカル線の旅は、終点駅の旅でもあるのだね。

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