
ネットで配信されるニュースにご当地情報があり、月初に発見した「ご当地焼きそば」とのコラボ製品を二週間ほど探していた。地元のスーパーではどこにも置いておらず、そもそも売っているのかと疑い始めたのだが、隣町のスーパーで発見した。
仮にも市の名称が駅名になっている土地で、その地名とのコラボ製品が売っていないとは、スーパーのパン担当バイヤーの怠慢ではないかとも思うのだが、製パン会社営業の力不足という感じもする。パン屋のサイトで情報を見ると、販売地域は関東一円+新潟、静岡県らしい。となると、市内で買えないのは人気がありすぎて売り切れかとも思いたくなるが、どこのスーパーでも売り切れていたとしたら、棚は空っぽで商品名のタグだけは残るという販売方、仕組みが普通だから、空の棚で売り切れはわかる。そして、そんな棚はない。やはり仕入れていないと考えるべきだろう。
自宅周辺には、日本の二大スーパーチェーンの店とco-op、それに楽天系グループの大規模スーパーが揃っているのだが、それに合わせてコンビニ大手が半径500m以内に10軒以上ある商業密集地だ。そのどこに行っても見つからないのだから(我ながらよく探し回ったものだ)、やはりパンメーカー営業担当の力不足か、企画部門が新製品を大量に投下しすぎて流通側の担当バイヤーに無視されているのか。マーケティング費用の無駄遣いと言われても仕方がないぞ、と元同業者としては言いたくなる。
ようやく隣町で手に入れたこのパンのお味だが、これまたちょっと微妙な感じがある。ひょっとしてバイヤーが手を出さなかったのは、この味のせいだろうか。まずいとは言わない。焼きそば系調理パンとしては合格点以上のレベルだ。某大手パンメーカーの焼きそば入りパンと比較しても遜色はない。お値段もこなれている。(ちなみに、今年の新製品は調理パン系で二百円近くに値上げされていた)
ただ、もともと醤油焼きそば自体が、ソース焼きそばと比べて味がおとなしいというか薄いので、マヨの大量投入で味の強化を図ったのだろう。それが裏目に出たという感じがする。焼きそばというよりマヨそばといいたくなるほどの、マヨマヨ感が強い仕上がりになっている。
しかし、この手の商品の対象顧客層を考えると、マヨネーズ拒否者は考えられないから(マヨラーが大半だろう)、この商品を嫌うものは少ないのも間違いない。タイトルが醤油焼きそばコラボでなければ、普通に美味い調理パンだ。
表にご当地キャラも載せているし、味付けは別におけば、これはこれで良いのだろう。ただ、醤油焼きそばを普及させようとしている地元有志の方たちには、ちょっと残念な仕上がりかもしれない。
ちなみに、自分は時々この醤油焼きそば提唱者の製麺メーカーに行って、醤油焼きそば用麺(醤油タレ付き)を買ってきて自作するくらいにはファンなので、ぜひ改良版でもう一度チャレンジしてほしい。
醤油焼きそばパート2はこのスナック形式のサンドではなく、コッペパンをつかった正統焼きそばパン(紅生姜乗せ)にしてもらいたいのだ。ぜひ、市長にパンメーカーと直接交渉して実現してもらいたい。せめて市役所の食堂だけでも販売してくれないものだろうか。(市長にメールを送って、請願してみようか)
これぞ、地方自治の極みと言える正しい政治活動だな。