食べ物レポート

カツカレー うまし

新宿 はやしや

カレーを食べるのならば、カレー専門店ではなく洋食屋の方が良い、と個人的には思っている。専門店のカレーがまずいというつもりはない。スパイスの効いた高級カレーは、たまに食べると虜にされる旨さだと思う。ただ、家のカレーの延長線にある洋食屋のカレー、それもルーがドロドロしている感じのものが好物だ。店のアレンジでウスターソース系の酸味がするものであったり、出汁っぽい濃厚さがあったりその店独自のバリエーションを楽しむ。それなりに手間暇がかかった料理なのに比較的低価格なのも嬉しい。そして普段はほとんど食べることのなくなったトンカツだが、それが乗ったカツカレーを食べるときは至福のひとときだ。
去年の年末から思い詰めていた、お気に入りの洋食屋でカレーを食べたい。それをようやく達成した。新宿のはやしや、自宅近くの洋食屋 キッチン サン、秩父のパリー食堂、どれも個性的なカレーだった。そして食べ比べた結果、自分の好みに一番あっていたのは、はやしやだった。キッチン サンは自宅近くなので普段使いには最高だし、この三店の中では値段がお手軽だ。週に一度食べても飽きがこない。パリー食堂はカツのカリッと仕上がった感じが特徴だ。カツカレーというものはカレーのルーをソースがわりにしてトンカツを食べる料理と考えれば、ルーとカツのバランスは重要だ。その点、パリー食堂はカレーというよりカレーソースっぽいのが良い。
そして、はやしやのカツカレーは、このカレーを肴に酒を飲むタイプというか、ご馳走的な旨さだと思う。仙台の居酒屋でよく頼んでいた、カツカレーライスなしの考え方に近い料理だ。

どの店もカツは薄めで衣はカリッとしている。カツカレーはカツを楽しむというより、カツの衣を楽しむという感じもするので、肉厚ではない方が好みだ。その点、三店とも素晴らしい肉と衣のバランスだった。
カツを順番にカレールーで食べて行って、下から出てくる白飯をチェイサーがわりに口の中の辛さを抑えるために食べる。最後に残った一切れのカツには、カレールーではなくウスターソースをかけて食べる。これが満足度100%のカツカレーの食べ方だが、できれば最後に白飯を一口分だけ残しておくと、口の中のカレーの余韻が楽しめる。
最後にコップに入った冷えた水なり、カレーの前に頼んでいたビールなりをぐいっと飲み干せば、人生至福の時間の終了になる。
洋食屋のカツカレー三番勝負が終わったので、次は蕎麦屋のカツカレー三番勝負でもしてみようかな。それとも町中華のカツカレー十番?勝負もありそうだ。蕎麦屋のカレーも美味いが、カレー丼もうまいし、どこの店ににするか悩むのは間違いない。

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